スカイランド神拳
すかいらんどしんけん
第3話、スカイジュエルを探すべく、ソラがましろとエルを伴い虹ヶ丘家の近くにある裏山の散策に出かけた際、河原にあった自分より大きな岩に反応があった。
「この中にスカイジュエルがあるかも知れないが、さすがに割れないだろう……」と思われていた矢先、ソラは荷物を降ろすと唐突に腕をゆったりと回し、気を練るモーションをして正拳突きを繰り出し、見事に岩をかち割った。
……ただし、中にあったのはアンモナイトらしき化石であり、結果的にはハズレだった(目的のものではないのもあってか本人達は気付かなかったものの、中々の大きさだったので売れば良い値が付きそうな代物だったのだが……)
その様子を館で鏡を通して眺めていた虹ヶ丘ヨヨが「スカイランドに古くから伝わるスカイランド神拳!」と発言した様子から、相当古い歴史を持つ拳法で、ソラは何らかの経緯を踏んでこの拳法を修行していたと思われる。彼女が人間離れした体術を駆使できるのも、この拳法の影響が強いだろう。
なお第5話では、ヒーローを志した幼少期のソラが春夏秋冬と鍛練に励む姿が描かれているが、ソラは1人で修行しており師匠らしき人物は登場しなかった。まさか独学なのか……?
第25話では皆がエルちゃんに英才教育をすべきか悩む中ソラが「はっ!まさか、こんなに早くエルちゃんに、スカイランド神拳を伝授する時が来るとは…」と言い、ましろに「それはまだ早すぎるんじゃ…」とツッコまれた。だが第32話では、エルがソラの真似をしてそれっぽい動きをしていたりする(もちろん失敗したが)。
英才教育…?
スカイランド神拳の謎は深まるばかりである。
第45話では300年前のスカイランドの復興作業中において使用。
気を練った後に激しい拳の連打を放ち巨大な瓦礫を細かく破砕。周囲の人々を歓喜させた。
技名は無いけどだいたいあってます。
本編外にて
本編で触れられる場面こそ少ないが使用場面が印象的だった事もあってか、『プリキュアオールスターズF』のパンフレットでもしっかり「スカイランド神拳の使い手だよ」と紹介されている。
スカイランド神拳の知名度
第3話ではこれ以外にもヨヨがスカイランド出身かつ、同世界では「ハイパースゴスギレジェンド博学者」として敬服される博学者である実態が判明し、そんな彼女でさえも驚きの声を上げた様から、スカイランドの知識人から見ても「既に途絶えて久しいと誤認されている武術」である可能性が高い。そんな秘術を、何故ソラが知っていたかは謎。
第45話でソラの破砕作業を見ていた人々は上述の通り歓喜こそしたが「あれがスカイランド神拳!!」といった台詞が無かったため、300年前のスカイランドにおいてもその知名度は高くはない模様。
また、スカイランド神拳の開祖はソラ自身だったのではないか?という説も浮上している。
結局最終回に至っても、スカイランド神拳のルーツ等は特に明らかにはならなかった。
気を練るモーションの元ネタ
第3話放送終了後、有志による元ネタの調査が行われ、関連タグにも記述がある「キグナスダンス」の他に「ドラゴン怒りの鉄拳のブルース・リーの動き」と「宇宙刑事ギャバンの蒸着ポーズ」が複合されている事実が判明した。
全体的な元ネタは恐らく北斗神拳。石を割るだけでなく、手の残像まで再現している。
一部では幻の格闘ゲームアニメ『真拳伝説タイトロード』が元ネタの一つと例えられているのだが…。
ソラには弟がいるが……?
なお、スカイランド神拳が一子相伝などとは作中では言われていないので誤解なきよう。
また、あの救世主主人公のようにソラも「あなたはもう死んでいます」、姉キュアということで「姉より優れた弟は存在しません」みたいな事を言うのかと、プリキュアファンから期待されている(さすがになかったが)。
さらに第1話での、ソラが空(スカイランド王国)から下界(ソラシド市)に落ちるシーンもあり、主題歌の「YouはShock愛でソラが落ちてくる」が早速ネタ扱いされている。⇒世紀末プリキュア
第32話ではトレーニング中のソラが北斗百裂拳っぽい無数の突きを繰り出していた。
アニメージュにて
『アニメージュ』2023年3月号の記事で明らかにされているのは「ソラの故郷のスカイランドはファンタジックな王国だが、ソラ自身は普通の人間で、不思議な力が使えるわけではない。」との弁である。
スカイランド神拳は「不思議な力」ではなく、人間が編み出した拳法らしい……。
しかし、14年前の時点で怪物と互角に戦った挙げ句、敵の弱点を見抜きプリキュアの勝利に貢献した一般人が居るので、見方によっては「ヒーローに大切なのは特別な力だけではない」とも示しているようでもある。