スペック
全長: 45メートル
体重: 2000トン
武装:
専用レーザーライフル「ギャラクシーボンバー」×1、
ショルダーキャノン2門×2、
特殊装備:
超エネルギー体ゾディアック、
マイクロTF強化用設備「ゾディアックルーム」、
キャタピラユニット「マイクロキャリア」(ローラー)
概要
CV:玄田哲章(TFテレホン)
スターコンボイとは誌上、及び玩具展開の「リターンオブコンボイ」シリーズにおけるサイバトロン総司令官にして、トランスフォーマーの始祖たる存在「最初の13人」の最後の1人「13人目のプライム」である。
ヘッドマスターズでの死から復活したサイバトロン総司令官コンボイの新たな姿であり、そしてダイアトラスに続く新たな「星戦士」でもある。
ゾディアックを取り込んだことで10メートルに満たなかった体は40メートルを超える巨体へと変化を遂げた。また元のコンボイには無かった頭部ブレードアンテナや胸のスターシンボルなどにより以前のコンボイよりもヒロイックな容姿となっている。
変形形態
ビークルモード
以前と同じくトレーラーに変形するが、以前の様なキャブオーバー型のトラックではなくボンネットタイプのSFトレーラーに変形する。
後部コンテナは変形時に脚部を構成するため、これまでとは異なりトレーラー本体と一体となっており、車輪の代わりにキャタピラが搭載されている。
バトルスターズのグランダスを牽引し、その上部にスカイギャリーが搭載することで、3体のパワーを集結した必殺技3連合体バトルスターアタックを繰り出す。
基地モード
ゾディアックの力により新たに得た能力。マイクロトランスフォーマー達の基地としても機能する。
上半身は胸部ハッチを開いただけでほぼそのまま残っており、その内部はゾディアックルームと呼ばれる。ここに格納されたマイクロトランスフォーマーをパワーアップさせることが可能。
因みに言及されてはいないが「Z」本編のダイアトラスや「レジェンズ」のブロードキャストの描写を見るに、これもまたZモードの一種と思われる。
性格
人格に関する描写が少ないため詳しいことは不明。ただ漫画版でスーパーメガトロンとの対峙した時にはスーパーメガトロンの「スーパー」をスーパーマーケットのそれと勘違いした他、人間を捕食するようになった彼のことを「人食いロボット」「落ちぶれた」と吐き捨てており、天然ボケや口調の荒い部分は健在。
リメイク版
通販限定玩具とその連動コミックにより展開する国内独自展開「GENERATION SELECTS」にも登場。
ゾディアックではなくその力の一端をもつシルバーマトリクスをプライマスから与えられたコンボイが進化したことになっており(この時のコンボイはヘッドマスターズ期のコンボイ「長官」)、このスターコンボイは未来の力を前借りしたプロトタイプ。
その為姿は異なるが後に登場するスターコンボイと同一人物である。
容姿についても
- 肩部機銃を除いた腕部全て、スターシンボル以外の胸パーツ、そして足首から下がG1コンボイとほぼ同形状
- 脚部のコンテナの意匠が前腕部に移動しキャタピラは無い
といった変更が加えられているが最大の違いは、変形がトレーラーの一体変形ではなくキャブが変形したコアロボがコンテナが変形したアウターアーマーによる変形合体であること。
つまりオリジナルのスターコンボイの様な「マイクロマスターの移動基地」と言うよりは、「初代コンボイのスーパーモード」に近い。
プロトタイプだがその強さはスクランブル合体戦士に単体で太刀打ち出来るレベル。
実際アンゴルモアエネルギーで大幅に強化されたキングポセイドンの両腕もあっさり破壊している他、基地モード「Zベースモード」による攻撃でスーパーメガトロンを中波にまで追い込んでおり、その強さが窺える。
姿は違えど「強大なエネルギーを吸収し誕生するコンボイ最強の姿」と言う設定に変わりは無い。
武装面に大きな変化はないが、ブラスターは分割して二丁拳銃として使用可能。
更に胸に収められたシルバーマトリクスの力によりスタートレーラーの召喚、自己強化、自己修復が可能。また分割したブラスターにシルバーマトリクスを接続してマトリクスウェポンモード「ビッグバンキャノン」に強化させる事が出来る。
このマトリクスには周囲の強大なパワーを吸収して持ち主のものにできると言う特殊能力があり、その能力により「スターパワー」を収めていくことで宇宙創造にも匹敵する力を持つようになるとも言われている他、ゴッドマスターの超魂パワーまで秘めているかのような描写が見られる。なお下部の取っ手を握ってハンマーのような殴打武器にも出来る模様。
変形形態
ビークルモード
プロトタイプと言うこともあり形状はスターコンボイではなく初代コンボイのそれとほぼ同じだが、後部コンテナが独自に変形するためスターコンボイの体の意匠が各部に見られる他、ブラスターもキャブではなくコンテナに接続されている。
コンボイ(コアロボ)
キャブ単体から変形。スターコンボイへの変形時には胸部と頭を構成するコアユニットとなる。
ロボット時の容姿はアクションマスター版と初代玩具を折衷させたものだが、変形はパワーマスター版に近い。
このコンボイの大きな特徴は単独での飛行能力を持つこと。脹脛のタイヤ4輪がブースターの役割を果たし、ロケットブースターが無くとも空を飛ぶことができる。
スタートレーラー/アウターアーマー
シルバーマトリクスの力により召喚されるコンテナ。
アウターアーマーに変形した際にはスターコンボイとしての体の大半を形成し、合体せずともコンボイの意のままに動く。その為コンボイがピンチになった時に召喚、敵を薙ぎ払って合体と言った運用も出来る。
スターコンボイ時の腕部に付いたコンテナの壁の一部はロボット時において自動防御装置「リフレクションシールド」として展開出来る。
Zベースモード
所謂「基地モード」であり、ダイアトラス等に見られたZ(ゾーン)モード。
シルバーマトリクスの力により変形が可能で、ショルダーキャノンとブラスターの一斉射撃により敵を焼き払う。
海外展開において
日本独自の強化形態であるスターコンボイはその特性から長らく触れにくい存在と化しており、スターセイバーやダイアトラスなどの和製司令官の導入が進んでいく中で不遇の時代を過ごした。
しかしそんな中でも決して黒歴史として扱われていたわけではなくむしろStar Convoyとしてファンの間では根強い人気を誇っており、海外版公式側も直接触れられないなりにデザイン等でオマージュを頻繁に行っている。
そんな中2025年展開開始の玩具シリーズ「AGE OF THE PRIMES」で遂にスターコンボイも海外展開デビューを果たし、「Star Optimus Prime」と言う海外名を与えられた。
オプティマス(コンボイ)が超エネルギー「ゾディアック」の力で変化した姿という基本設定は共通しているが海外独自要素として長らく謎とされてきた最初の13人の最後の1人「13人目のプライム」の正体と言う衝撃の新設定が与えられた。その為玩具展開における名前の表記は「The Thirteen Star Optimus Prime」となっている。
活躍
ザ☆バトルスターズ(リターンオブコンボイ)
ヘッドマスターズにて死亡したコンボイの遺体は(時期は不明ながら)デストロンに奪われ、衛星基地ルシファー内に囚われていたが、スカイギャリー率いる新戦士団バトルスターズの活躍により奪還された。
そしてスカイギャリーの手により胸部にゾディアックが埋め込まれ、金色の光を放ちながら復活する。
復活以降はダイアトラスに変わり新たな総司令官としてバトルスターズと共に前線に立ち、氷山の下から同じく復活したスーパーメガトロンや黒幕ダークノヴァらデストロンと戦い抜いた。
合体大作戦
引き続き総司令官を務め、メガトロン及びダークノヴァ亡き後のデストロンの総統の座に座ったスクラッシュに対抗すべく、マイクロトランスフォーマー達による合体戦士団を組織し対抗した。
その後
海外展開と統合された事もあってかG2の時期にはスターコンボイは登場せず、コンボイは再構成マトリクスの力でミサイルトレーラーやバトルコンボイと言った独自の強化形態を得ている。
ただし後のレジェンズによる補完によるとゾディアックを手放した訳ではなかった模様。そして紆余曲折の末、レジェンズ世界復活の為ダイアトラスの手に再び渡る事となった。
GENERATION SELECTS
2011年に復活したユニクロンとの戦いの最中、プライマスの導きによりガルバトロンと共に異次元へと飛ばされたコンボイ長官とガルバトロン。彼らはそこで自らが近い将来死ぬことを知る。
反抗するガルバトロンに対しコンボイは自らの運命を受け入れ、プライマスから星の力を授かりボディがアップグレードされる。
こうして彼は未来の彼自身の力を前借りする形でスターコンボイとなり、シルバーマトリクスにスターパワーを集めて異次元の宇宙、そして再びユニクロンの脅威にさらされた自らの世界を守るべく立ち上がる。
しかし死への恐怖から再び狂気に陥ったガルバトロンもまた、新たな力と姿を手に入れることになる……。
その他玩具展開
レジェンズとユナイトウォーリアーズのストーリーコミックにてスターコンボイ誕生に纏わるストーリーや設定の補完がなされている。
ユナイトウォーリアーズ
オラクルの手により復活したコンボイだったが、TFとしても余りに多くの生死を彼は繰り返してしまった。
それ故に復活後の寿命は僅か7日であり、その寿命すら尽きた後の蘇生はオラクルの力では不可能となってしまった。
しかし宇宙創造に匹敵する力があれば完全な蘇生が可能と言うことも同時に判明しており、その力を持つ物体こそがゾディアックだったのだった。
レジェンズ
その後コンボイの遺体はとある場所に安置されていたが、何者かの手により強奪される。
その際に警備を担当していたワンダリングローラーは責任を感じてバトルスターズに志願、コンボイ捜索に参加する。
誰よりもコンボイとの再会を望んだ彼だったが、衛星基地ルシファーでの戦いで命を落としてしまう。
しかし彼の犠牲によりコンボイは奪還され、同じく回収された彼もまたコンボイと共にゾディアックの力でマイクロキャリアとして復活を遂げた。
そしてレジェンズ本編にも僅かながら登場。
サイバトロンの歴代司令官達の尽力で光を取り戻した再構成マトリクス(クリエイションマトリクス)の力でローラーと合体してスターコンボイに変身。強敵ボークギャラマンをダイアトラスから託されたゾーンパワードカッターの一太刀のもとに撃破する活躍を見せた。
玩具
当時品
誌上展開が行われていた時期に発売された玩具で、ナンバーは「C-372」。
設定通りロボット、ビークル、基地の三形態に変化出来る他、武器として専用ライフル「ギャラクシーボンバー」が一丁とマイクロTF化したホットロディマスが付属。
マイクロTF達との連動を最大の特徴としていた当時の大型トランスフォーマーらしく、基地モードは電動ギミックを活かした砲台の稼働などが行える他、クローラーによる走行も可能に。
電動ギミックの都合で下半身の可動は全く無いが、ギミックが足に集中しているためか脚が長くスタイルも良い。
また電動ギミック基部は取り外しが可能で、マイクロキャリアとしてマイクロトレーラーと連動させることが出来る。
この様にマイクロTFと組み合わせることで真価を発揮するタイプの玩具であるため、変形が若干大味気味だったり、ロボットモード時の可動箇所が少なめだったりとスターコンボイ単体で見た場合の評価は賛否両論であるだろう。
とは言え満を持して復活した伝説の司令官の、パワーアップしたその威容を十二分に再現した良作玩具と言えよう。
後に一部パーツに塗装とメッキを施した復刻版が発売された。
GENERATION SELECTS版
レジェンズに続く国内独自展開「GENERATION SELECTS」における第1号アイテムとして登場。
カバヤのTFガムやフィギュアと言った例外を除けば初のスターコンボイのリメイクとなる。
POTPシリーズのオプティマスプライムをパーシャルして作られたリデコ商品で、電動ギミックは無く、ビークルモードも初代コンボイとほぼ同一。
しかしトレーラーのキャブはオライオンパックスではなくコンボイに変形。そしてスターコンボイ時の胸部パネルと腕、足首から下はリデコ元そのままの形ながらも多くの外装パーツが新規品に置き換えられている為、合体前後共にロボットモードの姿が大きく変化している。
またリデコ前のオプティマスの欠点であった塗装禿げリスクとステッカーの痛みの問題が改善され、それらをあまり気にせず遊べる様になった。
復刻版を意識したのか胸の星飾りと頭部ブレードアンテナはメッキパーツ。当時品と異なり基地モードが無い代わりに初のフルポーザブル仕様となっている。
そのためリーダークラス相当の巨体とヒロイックなスタイルを活かしたポージングが可能である。
一応元々同型のオプティマスに見られた足首の関節保持強度の問題が残っている他、胸の星部分の破損率が高くその可動や接続がメッキ膜の影響で上手くいかない個体があるなどの問題点もあるものの、(胸の星部分はTwitterに接続部の組み間違いというデマが広がった為に、改修しようとして破損してしまった人も少なからずいる様なので注意。)総じて当時品スターコンボイやPOTP版オプティマスに見られた不満点を上手く解消した良作である。
AGE OF THE PRIMES版
スターコンボイ2度目のリメイクにしてスターコンボイの決定版とも言うべき玩具。完全新規造形品。
TF史上類を見ないタイタンクラスのオプティマスプライムであり、同じ始祖たるメガトロナス、プライマ、ソラスプライム、ベクタープライムに次いで発表された。大きさは15インチ(約38cm)なので、UW版デバスターよりは一回り小さい。
フリーポーザブルでありながら電動ギミック以外の付属品やギミックの大半を網羅しており、武装やエフェクトパーツのみならずマイクロマスターロディマスとマイクロトレーラーまで付属する。
因みに所属自体はサイバトロン(オートボット)なのだが13人のプライムとしての参戦と言うこともあってか、パッケージのインシグニア欄にはサイバトロンのマークではなく「13人目のプライム」独自のインシグニアが付いている。
余談
- 『アニメイテッド』のオプティマスにはスターコンボイの意匠が多く組み込まれており、幻の第4シーズンではファイヤーパターンと共に胸に十字星のマーキングが入る予定だった。なお『アニメイテッド』にはグランダスが登場している他、第4シーズンには最終回でカメオ出演していたスカイギャリーやダイアトラスが本格登場の予定だった。
- リメイク版のデザイン変更については「その知名度故にフルリメイク出来なかった」
とも、「誌上展開キャラであるが故の著作権の関係」とも言われているが詳しい理由は不明。
- スターコンボイのリメイクにより2010年代の間にコンボイ、ロディマス、フォートレス、ジンライ、スターセイバー、ダイアトラス、そしてスターコンボイと、G1期のサイバトロン総司令官全員のリメイクが完了した。一応当時は「ゴッドマスターとしてのジンライ」と「ジェネレーションズ系列のスターセイバー」が未商品化だったものの、2020年代に入りそれぞれ「TF40周年記念アイテム」、「ジェネレーションズ系のCF企画返礼品第二弾」という形でリメイクが実現。またその他和製作品のキャラクターもリメイクが進んでおり、日本のTFファンにとっては非常に喜ばしい状況と言える。
- コンボイ/オプティマスプライムの国内児童誌展開独自の強化形態と言う特異性故か、同じく日本出身の司令官であるスターセイバーやダイアトラスとは異なり(認知こそされているが)海外展開とはほぼ無縁。しかし最新玩具シリーズ"AGE OF THE PRIMES"の第一号アイテムメガトロナスのパッケージアートに描かれた「13人目のプライム」と思しき立像がスターコンボイに酷似しており、ファンに衝撃を与えた。