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CV:川崎恵理子


概要編集

東スラブ共和国の大統領

ビジネスで蓄えた資金力を背景に政界に進出して共和国初の女性大統領となる。

テロ撲滅を掲げており、国内でゲリラ戦を繰り広げる独立派と対立している。

しかし、その裏ではプラーガを意図的に独立派に流出させて彼らをB.O.W.を使用した凶悪なテロリストに仕立て上げる等、反政府勢力を始末する口実を作るためなら非道な手段をも辞さない。

その目的は「東スラブの真の独立」と語られているが、実際は自身とその支持者達の損得によるものに過ぎず、長年東スラブの格差社会で蔑ろにされ続けた貧困層にしてみれば富裕層(オルガルヒ)に偏った独裁政治以外の何物でもなかった。


実は教官クラスの軍人でもあり、ロシア軍隊格闘術「システマ」を得意としている。

劇中では圧倒的な体術エイダ・ウォンレオン・S・ケネディと互角以上に戦っていた。


小説版においては、解体前のソビエト連邦において反政府運動に参加していた過去が語られている。

これは反政府運動家でスベトラーナが幼い頃に政治犯収容所送りにされて命を落とした父親の影響も受けたもので、「父親を奪った国家に対する復讐」として参加していたのだが、KGBによってスパイ容疑をかけられて拘束された上、拷問を受けて心身ともに大きな傷を負った。その経験が東スラブの独立に尽力する理由となっている。

なお、拷問の傷跡は今なお背中一面に残っており、劇中でも着替えシーンで窺うことができる。


本編における活躍編集

本編開始以前は東スラブ国内の紛争で一度は独立派に休戦を提案していたが、のちに独立派の自治区に地下資源が確認されると、政府側が対テロ戦と称して武力侵攻を再開。

当然ながら独立派の反感を買う事となり、東スラブ国内は再び泥沼の戦場と化してしまった。またそれらの余波で町の小学校が独立派の拠点と間違われる形で政府軍に爆撃され、その生き残りであった小学校教師のサーシャが銃を手にとって独立派の一員となってしまった。

終盤で対峙したサーシャからは「国を破滅に導く偽善者」と糾弾されたが、意に介すことなく逆に後先を考えない独立派の浅はかさを指摘してサーシャを動揺させた。


当初は筋書き通りに計画が進んでいたものの、B.O.W.の存在を良しとしないレオンの介入によって計画が狂い始め、その挙句に事態を重く見たアメリカとロシアの武力介入によって最終的に真の独立が水の泡となった。

その後、大統領を辞任して支持者達と共に国外逃亡した。



東スラブのために尽力し続けてきた愛国者であった事は事実であるが、そのために取った手段や政策は全く褒められたものではない。

そもそも、サーシャらが後先考えない蜂起に打って出た元凶は他ならぬスベトラーナ自身の行いであり、彼女にサーシャらを糾弾する資格は一切ないのだが、彼女は最後まで自分の行動を正義だと奢り続けてきた。

しかし、最終的には彼女がおそらくは最も恐れていたであろう、「大国の手によって力づくで国を占領される」という自らの目標と人生を全否定される最悪の形で全てを失い、その行いの報いを受けることとなった。


目先の資源利益のために国を再び内乱状態へと導いてしまった事と、最終盤の「大国による東スラヴへの軍事介入」自体が元を辿れば彼女が招いたバイオハザードが原因であった事実を鑑みると、まさに彼女はサーシャが指摘した通りの「国を破滅に導く偽善者」そのものであったといえよう。


その一方で、かつてスベトラーナが大国の圧政に苦しめられたことも、そのような事を二度と起こしたくないという願いを持っていたことも揺るぎない事実であり、そんな彼女が(おそらくは自分でも気が付かない内に)自分を苦しめた圧政者そのものに成り果ててしまったというのは、あまりにも皮肉で、そして悲劇的なことである。


結局のところ、彼女に最も必要だったのは権力でも資金力でも暴力でもない、「自分の受けた苦しみを他人に味わわせたくない」と思える当たり前の優しさだったのである。


備考編集

リベレーションズ』のモルガン・ランズディールや『ディジェネレーション』のフレデリック・ダウニングと同じく、バイオハザードシリーズでは珍しく最終的に破滅こそしたものの死ぬ事なく退場した稀な黒幕でもある。

また、プラーガの入手ルートについては言及こそされなかったものの、おそらくはロス・イルミナドスの残党(もしくはトライセル)と接触してプラーガを手に入れたと思われる。


関連タグ編集

バイオハザード ダムネーション アレクサンドル・コザチェンコ イワン・ジュダノビッチ JD(バイオハザード)

文武両道 独裁者 女傑 ジャイアニズム 井の中の蛙


グレン・アリアス…文武両道なバイオハザードシリーズの黒幕繋がり。こちらは最終的に人間を捨ててクリーチャーに成り果てた末に命を落としている。

オズムンド・サドラー…同じくプラーガを利用した黒幕で大国に対してコンプレックスを持っている節があるものの、東スラブ政府とは逆に自身と支持者達がプラーガを投与している等、独立派の上位互換とも呼べる勢力であった。

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