「人と共に生きる」
「それがワシら巨神獣(アルス)の運命(さだめ)じゃからの」
概要
CV:千葉繁
主人公レックスの大家兼保護者の老巨神獣。レックスからは”じっちゃん”と呼ばれ親しまれている。会話でも名前表記は「じっちゃん」となる。
巨神獣としては小型の部類だが、それでもその背中は人が乗るには十分なスペースがあり、サルベージャーとして活動するレックスに背中を生活拠点として貸し与えている。そういうわけで、背中には彼が寝泊まりする小屋が、尻にはサルベージで使うクレーンが刺さっている。こう書くととても痛そうだが、当の本人は別に痛くないらしい。巨神獣の外皮は非常に強固で分厚いため、これくらいはなんともないのだろう。
普段は雲海を泳いで移動しているが、いざとなれば翼で飛ぶこともできる。口から火球を吐いて攻撃することも出来る。
劇中で描写された限りでは、巨神獣の中で唯一人と会話が出来る存在であり、年の功で積んだ経験と思慮深さで悩める若者を教え諭す好々爺である。もっとも、登場人物達が喋れる巨神獣に驚く描写は無いので、じっちゃんのような巨神獣は珍しく無いのだろう。実は新陳代謝を自由に制御できるという能力を持っており、これは「ワシだからできるんじゃ」とのこと。
元々はレックスの故郷であるリベラリタス島嶼群のイヤサキ村にいた巨神獣で、村民からは「(セイリュウの)じいさん」と呼ばれている。レックスとは彼が幼い頃からの付き合いで、サルベージの基礎や戦うためのアーツを教えた先生でもある。幼くして両親を亡くしたレックスからは、じっちゃんと呼び慕われている。
天の聖杯であるホムラ/ヒカリ、秘密結社「イーラ」のメンバー、シン・メツとは何やら面識があるようだが…?
性格
当初は見た目通り年期の入った落ち着いた老人としての雰囲気を持っていたが、幼生体になってからは感性まで若くなったのか三枚目な発言が目立つようになった(声音も若干変化している)。
お金を稼ぐと言ったホムラに対して「カラダを売るつもりか!?」と言ってレックスにチョップされたり、ヒカリの衣装に対して「もう少し露出を抑えられんかの」と言いながらも口調は完全にエロジジイのそれなどコメディパートではプレイヤーを笑わせてくれる。
本編での活躍
物語の序盤にて窮地に陥ったレックス一行を助けるため戦艦モノケロスを攻撃、その際深手を負ってグーラ下層で絶命寸前に陥ってしまう。しかし体の新陳代謝をフル稼働させることで、幼生体にまで退行するものの生き長らえる。以降はレックスのヘルメットに入りアドバイザーとしてレックスらと共に楽園を目指すようになる。
四話ではホムラと共に500年前の聖杯大戦を説明。セイリュウもかつてこの戦いに加わったことがあると言い、この時点でセイリュウは500歳を超えていると発覚する。さらにセイリュウはかつての天の聖杯のドライバー、アデルとレックスがよく似ていると仄めかしている。
当然ヒカリとは面識があったため、姿の違うホムラのことは疑問に思っていたが、レックスを助けてくれたことから疑惑は抱かず信頼を寄せている。
七話ではホムラをシンに連れ去られ心の折れかけたレックスを、アデルに頼まれ守ってきたエルピス霊洞まで案内した。その際にイヤサキ村が、アデルが開拓したものであることを伝えた。実はアデルに頼まれ、第三の聖杯の剣の在り処を守る密命を帯びていた。
八話ではシンの過去や戦後のアーケディアの仕打ちを知っていたことが判明する。レックスにはなぜ黙っていたのかと問われたが、シンは倒さねばならない相手であり、レックスに話せば情が湧くと思って黙っていた(奇しくもシンもメツから同じようなこと言われている)。
最終話ではハナと共にホムラ/ヒカリの覚悟と心中を察し、別れを惜しむレックスをたしなめる。その後世界樹の崩壊によって空高く落とされたパーティ一行を助けるため、ホムラ/ヒカリからパワーを受け取って成体に急成長。皆を背中に乗せ共に本当の楽園へと向かい、ゼノブレイド2はじっちゃんの上で始まりじっちゃんの上で終わるストーリーとなった。
本編では出自は分からず終いであったが、DLC黄金の国イーラにて元は巨神獣イーラから生まれたブレイドだったことが判明(ブレイドが寿命を終え、やがて巨神獣になる)。また黄金の国イーラの時点で800歳(ブレイド時代を含めればもっと長い)だったので、2本編では1300歳超えだったことになる。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
開発時期の関係でレックス本人が参戦することは叶わずMiiファイターのコスチュームとして登場するに留まったが、ヘルメットにはセイリュウ幼生体がほぼそのままの姿で入っている。
「まさかワシが、大乱闘の舞台になるとはのう」
その後、追加ファイターとしてホムラ/ヒカリが参戦したことで、成体姿のセイリュウがステージとして参戦することになった。
背景にはランダムで仲間たちが2人1組で登場するほか、更に時間経過でアヴァリティア商会やグーラ等が出現する。この時にセイリュウは「む、これは?」と発言して首を傾けるので、ステージが狭くなってしまうというギミックがある。
乱闘中はセイリュウが声援してくれて、上記のアヴァリティア商会やグーラなどの解説、残り時間が40秒、決着が着きそうになる等あり、セリフが豊である。ホムラとヒカリがいると専用のセリフが聞ける(名指しで応援してくれたりする)。
通常ステージではセイリュウの角が崖の役割を担っているのだが……こんな尖った物の先っちょを掴むとは、随分と危険な雰囲気である。
なお戦場化や終点化の際は、スチームパンク風の小型の飛行船に見えるステージになるためセイリュウはいなくなる。
余談
- 担当声優の千葉繁氏は本作の音響監督も兼任している。
- 幼生体となってからは戦闘中に敵の属性が変わったことを教えてくれる。しかしこれはセイリュウがいるかいないか関係無くボイスが発生するため、本来セイリュウがいたらおかしい場面でもどこからともなくセイリュウが喋るためシュール。
- 戦闘後会話ではキャラクターはボイスに合わせて口が動くが、セイリュウのセリフ時の口パクは何故かレックスが担当するため、腹話術のようになってこれまたシュール。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、仕様上スティーブ/アレックスの発掘もできる。「じっちゃんから素材やダイヤを発掘できるとは一体どういう事なの…?」という意見もあるかもしれないが、巨神獣(アルス)は我々の世界で言うところの「大地」に相当するので様々なものが発掘できる。そもそも原作からして鉄の建物の床から植物系の素材が採取できるというトンデモ世界観なのである。おかしいことが当たり前になってしまえば、それはもうおかしいことではないのだ。
- ちなみに大乱闘での激しいバトルが彼の背中で行われているが、本人曰く「背中が痒いわい」との事。
関連イラスト
関連タグ
シタン・ウヅキ:『ゼノギアス』の登場人物。「密命を帯びて主人公と同じ村に住む」「物語の核心部分を知りながら黙っていた」など共通部分がある。
ミゲル(クロノクロス):『クロノ・クロス』の登場人物。シタンのオマージュキャラ。ただしこちらは敵として登場している。
亀仙人:「エロジジイ」「主人公の師匠」「じっちゃん呼び」「亀の甲羅を背負っている」など共通点がある。