曖昧さ回避
- ウルトラマンコスモスに登場する怪獣。→分身怪獣タブリス
天使(?)としての概要
『ヌクテメロン』によると「第六の時」のゲニイ(ゲニウスの複数形)の一体で自由意思を司る。名の意味は不明。
ゲニウスとは天使、守護霊、鬼神に近い存在と言われるが、悪魔的な要素も入っているため、厳密に言えばタブリスは天使ではない。
例えるならば、イスラム教に登場するジンのような存在であろうか。
『ヌクテメロン』は近世フランスの魔術師エリファス・レヴィが自著『高等魔術の教理と祭儀』の付録として収録したテキストだが、それ以前の来歴には不明な点が多い。
『高等魔術の教理と祭儀』では更に『タルムード』からの引用と称して「ヘブライ語によるヌクテメロン」も掲載し「カバラ」に言及している為か、日本ではタブリスが「ユダヤ教の天使」とされる事もある。しかしこのテキストではユダヤ教本来のカバラでは行われないタロットの大アルカナとの関連づけも記されており、明らかに(占いを厳禁とする)ユダヤ教文脈の存在ではない。
使徒としての概要
新世紀エヴァンゲリオン第24話に登場する第17使徒。またの名を「最後のシ者」。
アダムの魂を人型の肉体に宿したフィフスチルドレン・渚カヲルとして、ゼーレがNERV本部に送り込んだ。
歌を「リリン(人間)の生み出した文化の極みだよ」と評し、超然とした態度を見せる少年。
惣流・アスカ・ラングレーの心に迫った第15使徒アラエル、綾波レイの心に迫った第16使徒アルミサエルに続き、碇シンジに”人間として”接触する事でヒトの心を知ろうとした最後の使徒である。
なお「タブリス」という呼び名は本編にはなく、放送終了後に雑誌記事などで明かされた。
リリンを含めた全18使徒中、本編で呼び名が出なかったのは彼のみ(使徒と明言自体されなかったリリスは別として)。
誕生経緯からして、使徒の中ではある意味「人造の使徒」とも言える。そもそもカヲルの肉体となったベースは誰なのかは未だ謎である。また、戸籍上の誕生年からしてシンジ達よりは一つ上にもなる。
貞本漫画版
漫画版における使徒はリリンを含め全13体(リリスは使徒扱いではない)のため、第12使徒となっている。ゼーレからはTVアニメ版で言及されずに終わった「タブリス」の名前で呼ばれる。
TVアニメ版と比較すると登場がだいぶ早まっており、当初は「飢えて苦しんで徐々に死ぬんだよ。だから今殺してやった方がいいんだよ」と親や飼い主のない子猫をあっさり絞め殺してしまったり、精神汚染されるアスカを助けようとしたシンジに「なんで君はそんなに必死なの?」と問うなど人間味のない描写が多かった。
同じ使徒であるアルミサエルに対しても、滅ぶのが当たり前というスタンスで戦闘を行っており、使徒同士すらも相いれない存在であることを読者に示した。
しかし、レイの心との接触やシンジからの拒絶を経て、最期はシンジが自分をいつまでも忘れない様に彼自身の手で殺されたがるなど、TV版よりもエゴが芽生え、人間らしくなった節がある。
新劇場版
ヱヴァンゲリヲン新劇場版においてもカヲルは使徒であると設定されている。
3作目の『Q』では、本来は存在しない第13の使徒に堕とされたカヲルが、本来は第1の使徒である趣旨の発言をしているが、詳細は不明。
モデル
彼のモデルになったのは、おそらく「カホル」という天使であると思われる。
3時と詐欺を司るゲニウスでタブリスと共に「ヌクテメロン」にその名が記載されているという。
名前からして「カヲル」によく似ている。また、同じゲニウスであるタブリスとの関連性はいまだ不明のままである。
攻撃方法
自由意志
エヴァのシンクロ率を自由自在に操る事ができ、エヴァを外部から操る事も出来る。
また、ロックも解除可能。
これまでの使徒が使用しているATフィールドの中でも、最強クラスの力を誇る。
通信機器やレーダーもシャットアウトする程強力。
葛城ミサト曰く「結界」である。