概要
『機動戦士ガンダム00』2期6話にて、イアン・ヴァスティが発したセリフ。
ネタとしては刹那がさらっとイアンの忠告を無視し「了解!トランザム!」と返してトランザムする「押すなよ!絶対に押すなよ!」と同義のシチュエーションで扱われる事が多いが、実際は刹那はそのようなセリフは言っていない。
発言までの経緯
ダブルオーガンダムはまだツインドライヴの同調が安定せず仮ロールアウト状態でしかなく、トランザムシステムを使うのは諸刃の剣だった。
しかし艦長スメラギ・李・ノリエガのトラウマのフラッシュバックによる失神、ミスター・ブシドーやソーマ・ピーリス率いるアロウズ軍のプトレマイオス2襲撃などの緊急事態が重なった事でダブルオーで出撃せざるを得なかった刹那・F・セイエイに対しイアンがこう忠告した。
実際には刹那もトランザムは使わないつもりだったが、上述したようにツインドライヴが同調せず本来の性能を出し切れてなかったダブルオーではブシドーのサキガケに太刀打ちできずシールド(と左腕)を斬られるほどに追い詰められ、戦闘中のとどめの攻撃を避けるための苦肉の策でトランザムを発動せざるを得なかったのが事実である。
しかし案の定イアンの忠告通り、一時は形勢逆転したものの無理に発動したトランザムによってダブルオーのGNドライヴはオーバーロードを起こし爆発、サキガケの目の前で海に堕落するという醜態をさらしてしまった。
幸い相手が武士道精神を重んじるブシドーだったため、「なんと、機体が万全ではないとは…ならば斬る価値も無し!」と吐き捨てられ見過ごされたものの、普通ならその場でとどめを刺されていて当然であり、下手をすればオーバーロードによって自爆死していたかもしれないというかなり危うい状況だった。
ダブルオーがオーバーロードするまではブシドー自身も相手が万全でないという確信を得ておらず、何もしなければそのまま普通に討たれて終わっていたと思われるため、結果的には功を奏したと言える。何とも運のいい男である…
ちなみに刹那にこんなことをさせざるを得ないところまで追い詰めたブシドーことグラハム・エーカーはブレイヴの試験飛行中にビリーから「出力は40%に抑えてくれよ」と言われて本当に「了解、トランザム!」をやるという暴挙に出た。
そんなヤツがガンダムマイスターになってしまったわけで……イアンの胃の運命や如何に。
ちなみに、グラハムがガンダムの操縦について刹那から脳量子波越しにレクチャーを受けたと知ったロックオンは「絶対無理するぞ! トランザム使うなって言っても使うぞ、言うこと聞かねぇぞ!」と悲鳴を上げた。
劇場版でも実はティエリアと似たようなやり取りをしている。
ティエリアと共にダブルオークアンタで出撃した刹那はティエリアから「トランザムはELSとの対話の切り札だ」と、使用を控えるよう忠告されている。
(ELSとの対話に必要なパワーが未知数の為)
しかしELSの中枢へと進行する途中でELSの大群に補足されてしまい、圧倒的物量の猛攻を受けた刹那は強行突破するためにやむを得ずトランザムを使用している。
その後はグラハムの特攻によって中枢へとたどり着けた刹那は、ELSとの対話を成功させている。
ガンダムビルドダイバーズ
ガンダムをパロディとしたガンプラバトルシリーズ作品「ガンダムビルドダイバーズ」では主役機のベースがダブルオーなのもあって2話でこのシーンのオマージュが登場。
ミカミ・リクが使用したガンダムダブルオーダイバーのトランザムを目の当たりにし危険を感じたサラが「トランザムは使わないで」と忠告。しかし物語後半交戦するオーガのオーガ刃-Xの強さに圧倒され、『とどめの攻撃を避ける苦渋の手段』という原作と同じ理由でリクはトランザムを発動。その後GNドライヴが爆発し機能停止してしまう点は原作と同じだが、再びとどめを刺そうとしたオーガ刃-Xをサラが止めるというオチに変わっている。
ちなみに大元の『00』が放送されたのは2008年、今回のエピソードの放送が2018年。実に10年越しでのオマージュとなった。
スパロボ補正
『第2次Z再世篇』にガンダム00が参戦した際、必殺技の不在による火力不足、それに伴う使いづらさを回避するためか普通に使えるようになっている。
劇中の理由付けとしては、このトランザムによる同調はなんと原作で猛反対していたイアン本人の入れ知恵となっている。
それ以後もダブルオーにリミッターをかけたことで、原作と違って連発できるようになったためか、第2次Z再世篇における刹那は原作より早くイノベイターとしての片鱗を見せていくことになる。
関連タグ
ガンダムシリーズ関連
機動戦士ガンダム00 イアン・ヴァスティ 刹那・F・セイエイ ダブルオーガンダム TRANS-AM
ガンダムビルドダイバーズ サラ(GBD) ミカミ・リク ガンダムダブルオーダイバー
ガンダムシリーズ関連以外
押すなよ!絶対に押すなよ! いいや!「限界」だッ!押すねッ!
エナンザム:記事はこちらの方が先に出来ていた。
美空(戦国†恋姫):記事中のグラハムの事例と同様、乱発にリスクのある大技を部下から温存するよう進言された直後にブッ放した人。
ただし件の会話の直後に現れた敵の奇襲部隊に対処するための行動であり、経緯としては使用せざるを得ない状況に対しやむなく使用した刹那の事例に近い。
月村手毬:バンナム繋がり。集中力が高まると実力以上のパフォーマンスをする代償に息切れが早くなってしまうというまさにトランザムのような特徴を持つアイドル。アイドルコミュ第7話でもファーストライブでPからの「リハーサルは本番の7割程度に絞ってください」という忠告を無視して本気を出し切ってしまい、本番ステージは散々なものになってしまった。
遊戯王ラッシュデュエル:逆にトランザムを使っても勝てないTCG。