俺はマッドカルテルのスーパースター、パクだ。日本の平和は今終わった
CV:酒味たろう
概要
マッド・カルテルの本部に属するトップクラスの武闘派戦闘員。京極の轍に登場している。
左利きである。
人物
ハングル表記 | 박서준 |
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英語表記 | Park Seo-joon |
出身 | 韓国 |
自称 | スター |
誕生日 | 5月16日 |
殺し屋ランク | トップランク |
メインウェポン | ガンストックウォークラブ、メリケンサック、拳銃 |
経歴 | 済州島に捨てられた孤児 → マッドカルテル訓練生 → マッド・カルテル本部トップランク戦闘員 → 麻薬戦争 |
容姿
黒髪に白のメッシュを入れ、灰色を基調としたジャケットを着た韓国人の青年。色白で端正な顔立ちをしており、黒いリップグロスを口に塗っている。
2024年7月29日の動画で香坂慎太郎と交戦した際に左手人差し指の第1関節より上の部分を失った。義指がまだ完成していないのか、義指はいらない(実際、指先がない状態でも拳銃を問題なく撃っている)と判断したからなのか、香坂との交戦以降の動画では左手人差し指のみ第1関節より上の部分が描かれていない。
性格
共に裏神壊滅のため派遣されたファビアンJr.に比べると、感情豊かで自身のことを「スター」と称する。
口癖の「ド派手に」の通り、派手好き。
セリフの節々で自分をアイドルと思う発現や女性に関係するワードを並べる辺り、美意識も高い性分をしており、演出にこだわる見栄っ張りな場面も散見される。
しかしそれらのナルシスティックな性分も、精鋭と言える高い実力故の自信の表れと言える。
能力
マッド・カルテルのボスが裏切った元日本支部こと裏神の殲滅のためファビアンJr.と共に日本に送った際、ダヴィッツからお釣りがくると言われていることからも分かるとおり、高い戦闘力を持っている。
主に「ガンストックウォークラブ」という武器を操る。元々は北米先住民の武器で、棍棒と斧を兼ねており、棍棒部分による殴打と刃部による刺突と斬撃を繰り出せる(MK11のナイトウルフが使っていたので、関連動画を見ると、どう使っていたかわかるかもしれない)。パクはこれを縦横無尽に操り、予測困難な攻撃を繰り出す。
加えて右手にはメリケンサックをはめており、ボクシングにおける基本にして重要なジャブの一種である(フリッカージャブ)を交えた戦術により、近接戦では驚異的な実力を見せる。
また拳銃の腕も一級品で、凄まじい早打ちを見せる他、予備動作0で爆発物を投擲するという特技も持つ。
総じて、羅威刃の神原拓のようなトリッキーさと東雲竜政のような高度な近接戦闘能力を兼ね備える、正に超精鋭と呼ぶに相応しい存在である。
過去
「俺はガキの頃、済州島って島の道端に捨てられた…… 借金まみれの親がソウルから連れてきて捨てたらしいわ」
ソウル出身で、幼少期に済州島に捨てられて孤児となり、間もなくマッドカルテルに拾われる。
教官「貴様何人だ? 日本か? 中国か?」
「韓国…… です」
教官「ならば期待は薄い! Fクラスだ!」
訓練生のメンバーの中でアジア人は少数派で、差別を受けていた。さらには同僚には食事を盗られて体格に差がついたり、武器を持った相手に素手で挑まされたりと、苦しい日々が続いた。
そんな生活に絶望していたなか、たまたま見たテレビである光景を見る。
「うわぁ…… (キラキラしてカッコいい)」
「この人、韓国人なんだ……」
それは、眩いスポットライトを浴び、煌びやかな衣装に身を包んだ韓国人の男性アイドルグループがパフォーマンスをする姿だった。
「僕もここで…… 誰もが憧れる…… スターになる」
自身と同じ韓国人が世界的なスターになっていることに誇らしさを感じたとともに、アサシンの世界でスターを目指すという目標を見つけ、マッドカルテルの中でも精鋭として成長していった。
活躍
セリフはないが初登場。
マッドカルテルのボスからダヴィッツの援護としてファビアンJr.や付き添いの部下3人と共に日本に派遣された。
- 2024年6月7日の動画(久我虎徹)
裏神の下部組織・王群痛を壊滅させるためファビアンJr.と共にナワバリに侵入し、トップの山口修二をファビアンJr.が両断したあと、共に他の構成員を殲滅した。
「本国からスターが来ちゃったよぉ」
- 2024年6月12日の動画(久我虎徹)
裏神の下部組織・苦反鯨を逃亡した岸本という構成員を除き、皆殺しにして壊滅させた後に久我と対面して交戦する。
序盤から中盤までは均衡していたが、ボクシングを交えた戦法で天秤を傾けさせかける。しかし、久我の想像を超えた執念で反撃を許してしまう。そこへ逃亡した岸本が京極組の高砂明夫を連れてきた事で状況の不利を悟って離脱した。
「お前は殺すよぉ…… 朝も昼も夜もずっと背中には気をつけておきな」
- 2024年6月21日の動画(久我虎徹)
裏神のアジトに隣のビルの屋上から侵入し襲撃した。そして、アジトを爆破して撤退しようとしたが、鳳崎桔平が後を追ってきたため迎えにきたファビアンJr.と共に迎撃する。ファビアンJr.とのコンビネーションや鳳崎の動きを読むことで鳳崎を守勢に回すが、鳳崎に強引に距離を詰められたことで八極拳を腹に喰らう。しかし、寸前で腕を交差したことで致命傷を避けていた。その後、増援が来ることが予想されたため、鳳崎の一瞬の隙をついてファビアンJr.と共にバイクで撤退した。
「俺たちと2対1……勇気だけは一流だねぇ」
- 2024年7月29日の動画(久我虎徹)
ジェフと合流し、麻薬を船に乗せる。しかし、これを察知した香坂慎太郎が襲撃にきてしまう。ジェフは船内に麻薬を運び込んでおり、ファビアンJr.は香坂が投げた手榴弾を弾き飛ばす過程で海に落下したため、香坂と一騎打ちになるが香坂に人差し指を斬り飛ばされるなど劣勢であった。しかし、これに気付いたジェフが船内から出てきたことで状況が好転する。ジェフが数十キロはあろうかという麻袋を4つ投げ、自身は拳銃で香坂がジャンプで回避する道を塞いだ。これ以上の追撃を断念した香坂は、鳳崎のボートに乗って撤退し、香坂を追いかけることはできないと判断すると自分たちも撤退した。
「香坂ちゃんと真正面かぁ~。ちょっと痺れるじゃぁん」
- 2024年7月31日の動画(久我虎徹)
潜入させていた偽反町が裏神にばれて山道に香坂が来るという偽の情報を流されて構成員を向かわせた。その結果、反町とタンタンの車をつけていた構成員はタンタンによって機関銃で車ごと蜂の巣にされたが、予め罠であることを予期していたパクとファビアンJr.はその後方を走っており、構成員の車を爆破して反町達の車を崖下に吹き飛ばした。しかし、タンタンが崖に吹き飛ぶ車の窓から乗り出して、自分たちの車に向けて2発撃ち、正確に自分たちの頭部を狙った1発に気を取られていたパクはもう1発が燃料タンクを撃ち抜いていたことに気付かず車が爆破され、ファビアンJr.と共に吹き飛ばされた。山の奥の方に吹き飛ばされたファビアンJr.に対して自身は崖下に吹き飛ばされ、崖の中腹に降り立った。すると同じく中腹に降り立った反町と鉢合わせ激突することとなった。
「よかったねえ~。スターに殺される方が思い出になるじゃぁん?」
マッドカルテル スター暗殺者vs裏神 冷徹極まる武闘派策士 戦争の狼煙…
- 2024年8月12日の動画(久我虎徹)
「マッドカルテルを裏切った組織によく入ったねえ…… お前バカ?」
反町「マッドカルテル…… 俺がキャリアを積むにはいい相手だ」
カーチェイスの末に崖の中腹に放り出され、反町との戦いの火蓋が切って落とされる。
出だしは反町の指弾でリズムを掴まれ、腕に一撃をもらうが…
「たまにはドカンとねぇえええ!」
反町「(これを弾いて懐に入……)む!」
「辛口だぜぇ…… それじゃあウォークラブのフルスイングは止まらなぁああい!」
反町「シィイイイ!」
一撃をもらいながらも強引に距離を潰し、ウォークラブの変則さと打ち込みの強弱を織り交ぜた攻撃で反町の胸を抉る。
しかし、ギアを上げた反町には徐々に攻撃をインプットされ、斬り刻まれる。
反町「運動力学は各国が研究している…… 特に回旋に関して東欧は優秀だ」
(正面からはめんどくさいな)
「じゃあオリンピック出なよぉ…… 引き出しは無限なのよ」
それでも余裕の笑みを消さず、炸裂弾を繰り出す。
両者共に爆発を回避したが地面を分断し、さらには反町の立つスペースを小さくした。
狭い足場に立つ反町を銃弾で牽制するが、反町は銃弾を構えつつ再び指弾を飛ばす。
(指弾! 一度見た)
しかし、反町の指弾を一度見ていたこともあり、それを完璧に避けるが…
反町(右に動いた!)
(ミスった…… 指弾は食らうべきだった)
反町「これが本命だ」
「ゴフッ……!」
なんと指弾は囮であり、本命の銃で脇腹を抉られる。
「何してくれんのぉ(よく見てやがる…… 結構痛いねぇ)
「派手にお返しさせてよぉお!」
すぐさま銃弾を返すが、反町には完璧に見切られる。
しかし、いつの間にか炸裂弾を反町の足下に転がしていた。
反町(足場が消える前に奴の島に飛ぶ…… 一択だ)
反町は咄嗟に足場を飛び出し反対側へ移ろうとするが…
「さよなら革ジャンマン」
反町「チッ……!」
その動きを狙い撃ちし、横っ腹に銃弾を放つ。そればかりか不完全な体勢の反町にウォークラブの一撃を与え、胸を斬り裂く。
反町「パク…… お前は組織でどれくらいの実績を挙げたんだ?」
「実績? 挙げたよ…… ガキの頃から数えきれないほどだぁ…… だから組織のスターなわけ」
反町「悪くない…… 世界的マフィアのトップランカー その実績…… 俺がもらう」
しかし反町は表情を一切変えず、今までのキャリアを問う。そのまま斬り合いになるが、反町の立つ地面が崩れるように誘導していたため、体勢を崩した反町のナイフを弾き飛ばす。
「お前派手におしまいだぁあああ!!」
反町「グゥウウウ!! ……二度はできんがテコの原理だ」
反町は激しい一撃を脇腹にもらうも、テコの原理を応用して左腕でウォークラブの根元を止め、致命傷を外す。
そのまま右フックを繰り出した反町に対し、咄嗟にガードするが…
「なに!?(ここでフェイント!)」
反町「無能が…… ここぞこそ虚構だろう」
それはフェイントであり、直後に完璧な角度で顎を撃ち抜かれる。虚を突かれて隙を晒しながらも炸裂弾を転がすが、それも見切られ…
反町「スペックが違うのだ…… 俺の実績となるがいい」
「グゥウウウウ!!」
「が…… はぁ……(やべえ…… こりゃ内臓に届いたか)」
そのまま予備のナイフで豪快に斬り上げ、致命傷を負う。そして力なくその場に崩れ落ちた…
「俺はスターだ…… ゴフッ…… こんなストーリーじゃ死ねねぇな……」
しかし、自身の半生を思い出し、血を吐きながらも立ち上がるが…
反町「俺のスタミナはトップアスリートをも凌ぐ…… 立ってきた執念は賞賛しよう」
「グゥウウウ!」
反町には容赦なく両眼を斬り裂かれ、視力を完全に奪われる。
「スターに…… ひどいじゃん…… 女子が泣くよ……」
「スターでも目が見えねえなら…… 終わりか……」
そして、おもむろにハンカチを取り出し、火を点ける。
「俺の母国では戦死する人間はこうやって弔うんだ…… このハンカチは俺の命…… これが消えれば俺は死ぬ」
そして、ハンカチを地面に投げる。
反町(違和感がある…… 即座に殺し全ての可能性を消す)
そんな挙動に違和感を覚えた反町はハンカチを跨ごうとするが…
「俺はスター…… いつだってド派手にいくんだよ」
(火薬系は俺のオハコ…… 見えなくても匂いで外さねえ)
実は倒れた時にこっそりダイナマイトを地面に埋めており、それを起爆させようとしていた。急いでその場から離れようとした反町だったが、その時にはもう遅かった。
直後、凄まじい爆発で両者共に吹き飛ばされたが、自身は起爆地点から距離があったため生きていた。ようやく反町を始末したかに思えたが…
反町「パク…… 最後まで学びがある…… 最後の最後でフェイク…… 卑怯もクソもない命のやり取り…… インプットした」
反町は爆発のダメージを最小化する体勢で避け、さらには崖に生えていた木に捕まることで命を繋いでいた。
反町「もう可能性はない」
「クソッタレェエエエエ!!」
最後の手段も看破され、何も見えないなか突っ込んでくる反町を止める手段はもうなかった。
反町「有能だったぞ…… だからこそお前の死は俺の力となる」
「かぅ…… お……」
反町「強かったぞ…… パク・ソジュン」
そして、その心臓に反町の無慈悲な一撃を受け、仰向けに倒れ伏す。急激に体温を失っていくなか…
スターに…… なりたかったなぁ……
生まれ変わっても…… 韓国人がいいな
今度は普通のスターを…… 目指すん…… だ……
裏社会でのスターを目指していたマッドカルテルの暗殺者は、かつて見た憧れに思いを馳せつつ、来世では普通のスターになる事を夢見てその命を散らした。
反町との死闘の末に敗死してしまうが、ファビアンJr.からその死を知らされたダヴィッツやジェフからは「運も力もなかっただけ」や「しくじれば死ぬ。ただの日常よ」と言われてしまった。
それでも彼の死に思うところはあったようで、パクが残した大量のダイナマイトはファビアンJr.により弔いとして反町襲撃に使われることとなった。
また、状況的に遺体はファビアンJr.に回収され葬られたと思われる。
「ド派手に逝きな!」
余談
視聴者からは過去に(香坂達が裏切る理由の1つとなった)香坂達と同じアジア人差別を受けてきたにもかかわらず、香坂達と違って組織を裏切ること無く最後まで裏切った香坂達の粛清もとい裏神破壊の信念を貫き通して散ったキャラとして高く評価されている。
差別が1つのテーマになっていると思われるこの戦争においてなかなか異質かつ裏神のアンチテーゼのようなキャラだと言える。
名前について
彼のファミリーネームである朴(박)姓は、韓国人の苗字では金(김)氏、李(이)氏、崔(최)氏に続く国内4位のメジャーなものである(解り易く言うと、日本では「田中」くらいメジャーである)。
韓国では苗字の絶対数が少なく同姓人が非常に多い(韓国では5位の鄭(정)氏まで含めた苗字トップ5で全体の5割前後を占めている)こともあり、韓国人は自己紹介する際にはフルネームを名乗ることが一般的なのだが、彼は上の名前しか語っておらず、現地のファンには少し違和感のある登場シーンだった。
なお、彼と同名の人物も実在している。
香坂との関係について
なお、劇中の描写から推測するに香坂の同期か先輩格と思われ、朝鮮半島(特に韓国)では儒教倫理から後輩などの立場が下の人間は目上の人間に必ず敬語を使わねばならないと言う鉄則があるが、そもそもマッドカルテル自体メキシコ文化圏の存在である為、香坂もパクもアジア系メキシコ人と言った方がよい。尚且つマッドカルテルの思想傾向から考えるに、別段不躾などとお互い考えていなかった可能性が高い(英語圏やメキシコ文化圏などヨーロッパ及びその旧植民地文化圏では年齢や職場に加入した順序よりも身分と経験値を重視する傾向が強い為)。
また、彼と同じく本部直属幹部であるデニスの言動から、一支部を任されている香坂よりは本部所属(ボス直属?)の精鋭であるパクの方が階級が上と考えられる。
ちなみに、香坂もパクと同じくマッド・カルテル内でアジア人差別を受けていた。しかし、テレビ越しで韓流アイドルの存在を知るまでは希死念慮を抱くほどまでに追い詰められていたパクと異なり、香坂は嫌悪感こそ抱いていたもののこれ以上の地獄に比べればアジア人差別はまだマシと認識したうえで差別を逆手に取り自身の強化に利用していた。
語学力について
さらに彼は久我との戦闘時に「パックンフラワー(뻐끔플라워)になれよ!」「パックマン(팩맨)になれよ!」などと言われているが、どちらも彼の苗字とは発音が異なる。しかしこれに対して彼は正確に「『パク』だけにかぁ!?」と返しており、日本語に対して高い見識を持っていることがうかがえる。
また恐らくだがメキシコ人としての母国語であるスペイン語もペラペラだろう。
関連タグ
哀しき悪役 - 過去の境遇から。
ファビアンJr. - 裏神壊滅のため共に派遣されたマッドカルテルの同僚。
ダヴィッツ - 最初に裏神壊滅のため派遣されたマッドカルテルの同僚。こちらは単独で来日した。
白武利光・海瀬将悟・遊馬大介・我妻京也 - 「京極の轍」の登場人物。最期には両目とも見えなくなり止めを刺されたのが共通している。
緋田功哲郎 - 東北の巨大マフィア「戒炎」の主力構成員。見た目が非常に似ているのと、最期は知能が高い敵と戦い、敗れて戦死したのが共通している。