パティ・スミス
ぱてぃすみす
本名：パトリシア・リー・スミス／Patricia Lee Smith（1946年12月30日～）
アメリカ合衆国出身のシンガーソングライター、詩人。
1975年にデビューし、アメリカのパンクロックのシーンで活躍してきた。
1946年12月30日、シカゴ（イリノイ州）で誕生。両親はアイルランド系で「エホバの証人」の信者だった。
1950年、家族とフィラデルフィア（ペンシルベニア州）、続いてピットマン（ニュージャージー州）へ引っ越し、デプトフォード・タウンシップ（ニュージャージー州）で育った。
1964年、ハイスクールを卒業し、工場で働きながらグラスボロ大学に通った。
1967年、女子を出産するが養子に出す。大学をドロップアウト。アーティストに憧れ、その愛人となるつもりでニューヨークへ行き、写真家ロバート・メイプルソープの家に住まわせてもらう。メイプルソープからは「お前もまたアーティスト」と諭される。
1969年、姉とパリ（フランス）に行って路上パフォーマンスを行い、帰国後はメイプルソープと共にチェルシー・ホテルに住んだ。ポエトリーリーディング、演劇・映画への出演、文筆業などを行う。
1972年、メイプルソープが男性の恋人（サム・ワグスタッフ）と同棲するためチェルシー・ホテルを出て行く。
1974年、パティ・スミス・グループを結成し演奏活動を始める。サム・ワグスタッフに資金援助してもらい、最初のシングル「ヘイ・ジョー／ピス・ファクトリー」を自主制作。
1975年、テレヴィジョンを対バンにCBGB（ニューヨーク）に連続出演。アリスタ・レコードと契約。1st.アルバム「ホーセス」を発表。メイプルソープによるジャケット写真が話題となる。
1977年、ツアー中にステージから落ち、頸椎を骨折。1年半近く休養となる。
1979年、元MC5のフレッド・ソニック・スミスと結婚。1980年代は家族とともにセントクレアショアーズ（ミシガン州）で暮らし、音楽業界からは引退した状態だった。
1988年、夫フレッドと共作した9年ぶりのアルバム「ドリーム・オブ・ライフ」で音楽業界に復帰した。
1994年、夫フレッドが心臓発作で死去。
1997年、中華人民共和国のチベット侵攻を歌ったシングル「1959」をリリース。
2000年、シングル「グリッター・イン・ゼア・アイズ」をリリース。「1959」と「グリッター・イン・ゼア・アイズ」でグラミー賞最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンスにノミネート。
2002年、アンディ・ウォーホル美術館（ピッツバーグ）で個展を開く。
2006年、閉店することになったCBGBのステージで大トリを務めた。
2010年、1970年代のチェルシー・ホテルでの暮らしを振り返った回顧録「ジャスト・キッズ」を出版。
2016年、ボブ・ディランの代理としてストックホルム（スウェーデン）でのノーベル賞授賞式に出席し、ディランの「激しい雨が降る」を歌った。
2021年、パレスチナ自治区の占領が終わるまでイスラエルでの公演をボイコットするよう求める公開書簡に署名。
2024年、ロシア軍のウクライナ侵攻以降のキエフでの生活に焦点を当てたアベル・フェラーラのドキュメンタリー「ターン・イン・ザ・ワールド」に本人役で出演した。
