フランク・アーチャー
ふらんくあーちゃー
CV:速水奨
アメストリス軍所属の軍人であり、階級は中佐(後、間もなく大佐)。
殉職したマース・ヒューズ中佐(特進により准将)の後任として軍法会議所に勤務する。
黒髪のオールバックに鋭いキレ目、血の気が引いたような白い肌が特徴の長身痩躯の男性。
表向きは柔和で紳士的だが、その実エリート志向の塊であり、何かと持て囃されるロイ・マスタング大佐に対抗心を燃やすなど嫉妬深い側面を持つ。マスタングも、自身の出世のためであれば何者でも利用する姿勢を嫌悪していた。
「軍の本分に忠実な男(≒戦争狂)」と評され、軍にとって有益ならばその人物の素性の是非を問わないという考えを持っており、合成獣化したショウ・タッカーや、グリードの下に匿われていたゾルフ・J・キンブリーを軍へ復帰させるなど大胆な人事を実行した。エルリック兄弟やマスタングとその部下たちにとっては終始障壁となる敵役ではあるが、キング・ブラッドレイ大総統をはじめホムンクルスたちの目論見には一切関与していない。
初登場は前述のヒューズ中佐の葬式シーン。このときは特に人物として取り上げられず所謂モブの一人に過ぎなかった。その後、ヒューズ中佐の後任として軍法会議所の責任者に抜擢される。
着任後は、アレックス・ルイ・アームストロング少佐と共に南方へ赴き、イズミ・カーティスを国家錬金術師に推挙しようとするが一蹴される。また、この地でホムンクルス・ラースと遭遇し司令部へ連行。その素性を探ろうとするが錬金術師、さらにはホムンクルスの介入により取り逃がしてしまう。
リオール反乱ではマスタングと同じく指揮官として配属され、その裏でタッカーの合成獣やキンブリーを動員し陽動を行い、更には大胆な突入を敢行しマスタングに差を付けようとするが、傷の男が発動させた錬成により7000人いた兵は賢者の石の対価として消滅。自身も巻き込まれて左半身を失う重傷を負い撤退を余儀なくされる。
その後のセントラルでの戦いにて、失った半身を機械鎧で補い戦線に復帰する(※)。
身体の各所に銃火器を搭載し、左右非対称な不気味な造形をしており、そのために費やしたであろう大掛かりな手術と強力な身体を得たためかの反動なのか、これまでの社交的な姿は鳴りを潜め、狂気に駆られたようなハイテンションでちぐはぐな言動をみせるようになる。
(※ 本来、機械鎧を装着した後、自由に運動が出来るようになるまでには数年にもわたる長く厳しいリハビリが必要である。実際、エドが右腕・左足を機械鎧化した際には一年間もの『血反吐を吐く』ような特訓を行った。しかしながら、劇中での時系列上、彼が半身を失くすという瀕死の重傷を負いながら、この姿で現れるまでにそれほどの時間が経っているとは考えられない。これについて一部のファンは、彼は肉体を機械鎧化したのではなく、むしろスライサー兄弟やバリー・ザ・チョッパーのように、魂をサイボーグの体に定着させたのではないかと考察している。)
マスタングが、キング・ブラッドレイ大総統ことホムンクルス・プライドを倒し疲労した隙を狙って狙撃し、彼の左目を潰す。その直後、リザ・ホークアイ中尉に背後から撃たれ死亡した。
DVD特典である荒川弘描き下ろし4コマ漫画シリーズでは「肉フェスタ」なるタイトルの4コマに登場。アームストロング少佐、シグ、メイスンと、作中屈指の筋肉たちが肉体美を披露している中、なぜかアーチャーもその仲間に加えられ、涙の抵抗むなしく3人に服を脱がされてしまうというオチ(ちなみにアーチャーはアバラの浮いた痩せ型であった)。
「国家錬金術師VSホムンクルス」では、本編にて対立していたマスタング組と協力している。
本作にて声を担当した速水奨は、2009年に放送された『FULLMETAL ALCHEMIST>FULLMETALALCHEMIST』にて「盲目の錬金術師」ジュドウを演じている。
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