概要
『ドラベース』に登場する、タヌキ型ロボット。タヌキ呼ばわりされる猫型ロボットが有名なシリーズでは珍しい、正真正銘の狸型モデルである。
一人称は「ボク」で常に敬語を使い、自分の尻尾を踏んづけてこけるなどとってもキュートなキャラ。
作中の愛称はほかの〇〇えもんキャラ同様「ポコ」。
山寺ベアーズという彼以外は全員狸の草野球チームのキャプテンを務めており、本人も山寺にぽつんとあるの古風民家でひとり隠者生活を送っている。
ポジションは投手。左投げ左打ちで、投げるフォームは江夏豊風味。
不思議な手品や催眠術を得意としており、幻術じみた魔球で敵を翻弄(通称マジック投法)するが、目さえ見なければ意味がないのが弱点。しかも投げる球自体は非常に遅く、変化球も持ち合わせていない。この手品投法だが幻覚で片付けるには明らかに物理的に変化しているような描写もいくつか見られるのだがこの辺りの原理は不明である。
これが通じるうちは相手を抑え込むが、逆に見抜かれるとあっさり打ち込まれるというややピーキーな一面がある。
一方で打撃は3番を務めるだけあって、なかなか得意。必殺打法は大きく円を描いて打つ「満月打ち」。
こちらはWボール対策としてクロえもんに伝授され以降彼の代表技である「満月大根斬り」の原型となった。
WABCでも日本代表に選出されている。
あまり活躍はないがクロ不在時のWABCやポジションを交代した日本縦断トーナメントではピッチャー以外のポジションについていた。
対戦相手側から解説や特訓相手としての再登場した最初の一人であり、それらやデビルキングス戦での臨時参戦、ほかのライバルと比べると強い因縁も持たないうえに本人の穏やかな性格もありドラーズの助っ人的な立ち位置が目立つが、クロからも生涯のライバルとして認められているライバルキャラの一人でもある。
ドランプにはめられたシロえもんの肩の痛みを一時的に取り除くなどドラーズ以外にも助力したことがある。
覚醒
普段は礼儀正しく理知的なポコえもんだが、一度起こると巨大なクマに変身する能力を持ち、鋭い目つきにツメやキバなどドラえもん離れしたワイルドな容貌になる上、一人称が「オレ」になるなど言葉遣いも荒々しくなる。
パワーの上昇も凄まじく、ひみつ道具でゴリラの腕を得た打者が振るうバットを一撃でぶち抜き、キャッチしたパクえもんを横転させるほどであり、家一軒吹き飛ばす威力の「炎ノ打撃」を素手で掴み取って握り潰し、掌の中で鎮火させたことすらある。
打者投手双方でこのパワーを振るい、特に魔球や速球が目立つ本作のピッチャーたちの中でバットを打ち負かすほどの剛速球が持ち味というのはこの形態の強みになっている。
これでいて試合中の思考は冷静に進めており、怒りに飲まれた訳でもないという意外な一面もある。
前述のマジック投法や満月投げもやろうと思えば使用可能で、一球だけならWボールもコピーしている。
しかしこの状態は過剰にエネルギーを使うため、身体に対する負担も大きい。そのため数イニングしか持たない能力とのこと。
Wボールは一球投げるだけで変身が解けてしまう(試合で投げたのはそもそも限界が近かったデビルキングス戦だけではあるが)。
グリえもんによると大きな体ゆえにフォールディングも鈍くなるらしい。
結果、ポコが投手として活躍するとトリッキーな魔球で翻弄→見抜かれ打ち込まれる→クマになって抑え込む→変身が解けてダウンという流れが多い。
この性質により、江戸川ドラーズなどからクマ変身を引き出すため、意図的に罵詈雑言を浴びせかけられ強引にこの覚醒状態に追い込まれることもある。
家族構成
ライオンに変身する能力を持つポンえもん(メイン画像左)、パンダに変身するポロえもん(メイン画像右)という頭に載せている葉っぱが違うだけで見た目そっくりな兄弟が確認されている。
世界各地で修業しており、日本縦断トーナメントで欠員が出たベアーズの助っ人としてポコに頼まれて参加した。
試合ではそっくりな姿を活かした兄弟投法(三人同時に投球モーションを取りどこから投げられるかわからなくする)に協力した。
野球未経験者らしいが満月打ちの習得やそれぞれ独自の強みに加えて各々の変身形態により選手としては実力者として活躍している。
なお、兄弟は彼ら以外にも無数にいるらしく応援に駆け付けていた。