ゲーム『The_Elder_Scrolls』のマッドゴッドについては →シェオゴラス
概要
『マッドゴッド(MAD GOD:狂える神)』とは、『スターウォーズ』シリーズ(1977~)や『ロボコップ』シリーズ(1987~)、『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズ(1997~)などのハリウッド映画の特殊効果を担当したことで有名な巨匠フィル・ティペットが、『ロボコップ2』(1990)の制作後に閃いたアイデアを元にストップモーションで自主制作した作品。
しかし制作途中に『ジュラシックパーク』(1993)に参加することになり、恐竜を特殊効果によって表現できると息巻いていたところ、CG映像中心の撮影に変更されてしまったことにショックを受け中断してしまった。
(「俺の仕事は絶滅した」と嘆き悲しんで寝込んだが、結局彼の作ったモデルが無ければ生き生きとした恐竜のCGアニメーションは作成できなかったため、現場に呼び戻されただけではなくアカデミー賞の特殊視覚効果賞も受賞した)
それから20年後、「ティペット・スタジオ」の中でこの映画のために作られていたセットを若手スタッフたちが発見し、ぜひ完成させたいと2012年にクラウドファンディングを始めたところ、目標額の4倍もの資金が集まり2013年に第一部が完成。
2015年には第二部制作のためのクラウドファンディングでも目標額を達成し、続けて第三部まで制作が続けられ、制作開始から30年、84分の映画として2021年のシッチェス映画祭に出品され「視覚効果賞」「ホセ・ルイス・グァルネル批評家賞」を受賞。
全世界に驚きをもって受け入れられた。
日本では2022年12月に公開されている。
あらすじ
人類最後の男より使命を受けた孤高の「アサシン」は、地下深く広がる荒廃した地獄のような暗黒世界に降り立った。
奇妙で無残な化け物だらけのこの狂った世界で、ある目的を達成しようとするのだが・・・
登場人物
ラストマン(LAST MAN)
演:アレックス・コックス ※映像作家
アサシンに指命を与える人類最後の男。
アサシン(ASSASSIN)
上空からワイヤーに吊されたゴンドラで降下したガスマスクに黒い軍用コートの男で、地図と時限爆弾の入った鞄を持ち、地獄のような地底世界に降り立つ。
シー・イット(SHE-IT)
チャームポイントである剥き出しの大きな歯をもち、出刃包丁を振り回している。
クリープ(CREEP)
ドラム缶の中に住み、獲物を罠で捕らえる下半身が尾のような包帯男でシー・イットは苦手。
シットマン(SHITMEN)
あるものを材料に大量生産される、毛玉でできたような労働者。ささいなことから次々に列車やローラーで轢かれたり、業火に焼かれていく。
ドクター(DOCTOR)
捕らえられたものの解剖を行う医者。
ナース(NURSE)
演:ニキータ・ローマン ※ティペット・スタジオ出身の特殊効果スタッフ
医者の助手で、産まれたミートボールを扉のところまで運ぶ。
ミートボール(MEATBALL)
とある場所から産まれた赤ちゃん。
アルケミスト(ALCHEMIST)
インプ(IMP)
何種類もの生き物を飼育している、瘤だらけの残忍な小人。
※この他にも多数のキャラクターが登場する。
関連タグ
※日本の創作で連想させられるもの