「さあ、侵攻と攻撃を開始しよう。自覚と覚悟はいいかね。」
人物
CV:高田祐司
対アルター能力者特殊任務用警察HOLYの隊長であり、ロストグラウンドで最初に確認されたアルター使い。
本土で精製を受けており、アルターは強力ながらも使用し続けると老化してしまう。
年齢は26歳。アメリカ人。
ホーリーを指揮し、ネイティブアルターと呼ばれるロストグラウンドのアルター能力者たちを捕らえ、本土に送って人体実験に提供するという非道な計画に手を貸している。
しかし、それは自分が本土とロストグラウンドの間に入り、これ以上の本土の介入を抑制するためと息子イーリャン(正確にはジグマールの細胞を使ったクローン)が、アルター使いとして差別されることなく、人として生きる場所を作るための行動であり、最終的にはアルター能力者の地位向上を望んでいる。
また隊長としての職務遂行の結果、隊員の橘あすかを解任した折や、隊員の雲慶が死亡した折は、胸中で密かに謝罪や自罰の念を深めた。
人並の優しさを持ちながらも、周囲の敵から同胞を守るために冷徹に振舞う人格者である。
それ故、ネイティブアルターの事を何も考えない無常矜侍に対しては、身分も能力も上なので逆らえないまでも、言外に反抗心を表していた。
自らの理想のため有能なアルター使いを求めており、昔からその才能を見込んでいた劉鳳と類まれな力を持つカズマに目をつける。
ホーリー本部が無常に占拠された際に、劉鳳のさらなる成長を促すためにあえて敵対し、その成長を見届け、敗れる。
最後は、イーリャン、瓜核、劉鳳にその思いを託し、アルターの副作用による老化によって、息をひきとった。
サウンドエディションでは、さりげなくギャグを言って自分のギャグに自分で笑い、劉鳳とシェリスを唖然とさせるという意外な一面も見せた。
映画版
大隆起現象前に確認出来た最初のアルター使いと明言されている。
また、ストレイト・クーガー以前に「向こう側の世界」へと至った最初のアルター使いとなっている。
最期も劉鳳と敵対するのではなく、無常を止めようとして敗れ、劉鳳に結晶体のことを伝えて力尽きるという風に変えられている。
名シーンとも言われるTV版での劉鳳との戦いは尺の都合上、カットされてしまっておりそれを惜しむファンも多かった。
使用アルター
アルター・エイリアス
融合装着型と自立可動型の特徴を兼ね備えたアルター。
作中で複数のアルター能力を扱えるのはストレイト・クーガーと劉鳳のみ。
その中でも二つの能力を同時に使用できるという珍しいアルター。
空気を圧縮し、防壁や攻撃に利用すると言うシンプルな能力。
戦闘シーンこそTV版での劉鳳との対決しかなかったが、真・絶影を圧倒している事からもHOLY隊長の肩書は伊達ではない事がわかる。
しかし精製の影響によって使用の都度老化し、徐々に弱体化してしまう。
漫画版
漫画版はホーリー隊長という設定以外、目的・性格・設定年齢を始めとした全ての点で異なる。
当初こそ外見はアニメ版と変わらなかったが、それは組織において威厳を見せる為の偽りの姿であり、本来の姿はまだ20代にも至っていない金髪の美青年で、薔薇を手に持ったり咥えている超ナルシスト。
(ちなみにこの設定は実はアニメ版で没になった案をこちらに反映させた形である。)
色々な意味でインパクトが強いせいか、pixivに投稿されている彼のイラストはそのほとんどが漫画版準拠となっている。
ジグマール「マーティン・ジグマール 設定年齢19歳 蟹座のB型ッ!!!」(若い姿に変身)
カズマ&劉鳳「美・・・美形だっ!!!」
(なおTV版声優がこのシーンを演じたドラマCDも存在する)
活躍
本土の介入を抑え、ロストグラウンドのアルター能力者の社会地位向上を目指すアニメ版と違い、完全に私利私欲の人となっている。ただし表面上、ストレイト・クーガーをはじめ協力者を得るために大義名分として同様の理想を掲げている。
悠久の時を経て自らのアルターを強化させていったらしいが、ところが物語の終盤にて、実は究極の進化を遂げて知性を得た自らのアルター能力であるギャランドゥに利用されていることが判明する。最後はギャランドゥにのび太のように泣きつくが、ジャイアンのようなめり込みパンチを受けて反逆される形で殺された。
使用アルター
ギャラン=ドゥ
「つーか、アルターに頼るなあ!」
漫画版のマーティン・ジグマールのアルター能力。能力はアクセス型、融合装着型、具現化型の三種類を兼ね揃えた物となっている。
- 空間そのものに干渉し、何処へでも自由自在に移動できる「人間ワープ」:アクセス型
- アニメに出てくる玩具の様な光線銃から強力な光線を放つ「スーパー光線銃」:融合装着型
- 知性を持った人型アルターの「ギャランドゥ」(どう見てもアルター結晶体):具現化型
ギャランドゥは極限まで進化させたジグマールのアルター能力で自ら「最終進化」と自称する。知性を持ち、自立するアルター能力である。常夏三姉妹とは違い、ギャランドゥは人間をアルターを作り出すための道具と見做しており、人間を捨て石にアルターワールドを建設するという野望を抱いていた。
彼はジグマールにタイムマシンを作らせ、人間が誕生する以前の時代へ向かい、何の抵抗も受けずに世界を手にするという戦略を打ち出したが、カズマの妨害を受けて二人纏めて白亜紀にタイムスリップ。そこで激戦を繰り広げた末にカズマに敗れ、恐竜は絶滅し、アルターの光で猿が人に進化した。つまり人類がいるのはこいつのおかげである。
余談だがタイムマシンは監督・脚本・キャラデザが同一の『無限のリヴァイアス』に登場したリヴァイアスの丸パクリであり、カズマからも「宇宙船じゃねーか」と突っ込まれている。エピローグでは地球に侵攻してきた絶対壊滅無敵殲滅軍団との戦いの為にカズマやホーリーと共に出撃した。
余談
漫画版でカズマに投げかけた質問の一つ、「どうする?どうする?どうする?君ならどうする?」はデンジマンにまかせろ!という歌が元ネタである。