概要である!
十年に一度、世界各国から代表三名ずつを選抜し、民族としての誇りと気概を持った次世代の若者を育成するべく行われる武闘大会。略称は「W男杯」。
その過激さからこれまでの大会は一般公開されておらず、作中が初の一般公開となっており、その戦いの様子は世界中に中継されている。
開催前に行われた「世界男会議」にて日本代表として出席した江田島塾長は男塾一号生の中から代表を選ぶ事となり、一号生は「選抜試験」として迎えの陸上自衛隊のヘリコプターに垂らされたロープに中国の北京まで十時間連続で掴まり海を越えるという、男塾名物レベルの無茶苦茶としか言いようのない方法を行い現地まで移動した(鬼ヒゲ曰く「文字通りの命綱」「不可能を可能にできる様な奴でなければこの大会は優勝できない」との事)。
しかし一号生はほぼ全員がロープを身体に巻き付けて身を支えるという裏技で一人欠ける事無く現地に到着してしまい「それでは選抜試験の意味がない」と鬼ヒゲは激昂するも、その中で剣獅子丸、黒巣信長、赤石十蔵の三人は離陸から到着までロープを掴んで手が血塗れになっていた事で、出場資格が有ると塾長が判断し、この三人が日本代表となり、残りの一号生は応援団として三人の応援を行う事となった。
大会本部には代表選手救護用のテントも完備されている。
出場国である!
種目である!
全試合手持ち武器の使用は自由となっている。
「四川風男鍋」
開会式のアトラクション。
代表一名が大量の唐辛子入りの超激辛スープが茹っている超巨大な鍋の中に「具材」として入り、我慢比べを行う。鍋の外に出た場合は即失格。
作中ではアメリカ代表1名が信長を鍋の中に沈めようとするも、逆に鍋の外に蹴り飛ばされてしまい失格となっただけで全員完遂した。
試合後に選手達が入った後のスープは、希望した観客に振舞われるらしく、獅子丸は「さぞかし良い出汁が取れているだろうぜ」と皮肉を言っていた。
「戦蛮雀」
第一種目。代表国四チームで行う麻雀での対決。
各国の代表二名がそれぞれ「闘」と「智」の役割を決め、「智」の役割の者が牌を覗かずに配碑として十三牌集め、「智」の者が中央に集まり試合開始。
ツモるのは「智」の者で、相手を一回ダウンさせることで一牌どこからでもツモることが出来る(相手をK.O.した場合はツモ五回)。
「闘」の役割の者を全員倒した場合はその時点でアガリは関係なく勝敗が着く。
勝負は一局のみで、上り役は一切関係なく最初に上がった国の勝利となる。
「闘」の役割の者は馬などの動物を使用しても(審判が許可した場合は)良いが、闘場にある牌を一つでも倒せばチョンボとなり、その時点で失格となる。
また、牌を破壊する事でアガリを放棄することも(一応)可能。
選手がK.O.された場合は、審判が十秒数え終わるまでに立ち上がった場合は試合は続行される。
「気粉大熊猫盆闘」
第二種目。
闘技者二名が巨大パンダ人形の持つ盆上で戦う。
パンダ人形の持つ盆はランダムな間隔で180°回転する仕掛けになっており、下の槽は濃硫酸で満たされているので、落ちたら先ず命はない。
パンダ人形が盆を回転させる前兆にはパンダの目が光るので、落下したくなければパンダ人形の上に飛び乗っても良い。
なお、この勝負は一人が代表国を二国続けて倒した時点で勝利が確定する。
「熱油風揚餃子闘」
第三種目。
競技者二名が油鍋に入り、灼熱の油に浮かぶジャンボ餃子の上で戦う。
ジャンボ餃子は始めは体重を支えるだけの浮力は有るが、油温の上昇と共に形を変え、最後は足場にならなくなるので、実質制限時間内に決着を着ける事となる。
因みにジャンボ餃子自体は食用可能。
「双肩宝鱗闘」
準決勝種目。
代表二名で行われる「宝鱗」の争奪戦。
かつて龍の体に一枚だけある「宝鱗」を盗もうと山に登った兄弟が肩車して宝鱗に手を伸ばそうとした際、誤って手を滑らせて逆鱗に触れてしまい二人共焼き殺された事で中国では兄弟で肩車を忌避する伝説を踏襲し、肩車した状態で龍の像から宝鱗を手に入れる。
先に宝鱗を手に入れるか、生死問わず相手を倒した代表の勝利となる。ただし誤って49枚ある逆鱗に触れてしまうと伝承の通り龍の像から強力な火炎が発射される。
また、乗り手が地に落ちた場合は即刻負けとなる。
「三難漢極峰闘」
決勝種目。この試合は黄山で行われ、試合シーンは会場内の四面体の巨大スクリーンにてリアルタイムで表示される。
黄山の七十二ある峰のひとつ「漢極峰」の頂上に自国の国旗を掲げたチームがワールド男杯優勝国となる。
「三難」の名の通り、そこに至るまでそれぞれの代表一名が三試合掛けて戦う。
第一難は下が奈落の一本の石橋の上で戦う。
第二難は黄山三大奇峰の一つ「凍盆峰」にて、すり鉢状になった天然のスケートリンク上で戦う。
最終試合の第三難は漢極峰の下で行われ、落雷が降る漢極峰にて両代表が最後の戦いを行う。
劉備玄徳が己の軍の兵士の力量を推し計るべく発案したとされる。
「援男衝闘」
「三難漢極峰闘」の最終試合前に行われる、ワールド男杯の恒例行事となる応援合戦。
両国代表の応援団(作中では中国は神拳寺の修行僧、日本は男塾一号生)が「男」の漢字を人文字で作り、組み上がった「男」の文字を激突させ、激突後に「男」の形が留めた側の勝利となる。
「男」の文字を作る際の人数は自由で、仮に形が崩れても最後まで「男」の形を留めようとしていれば勝敗のジャッジは継続される。