「良いか。『練習は決して裏切らない』」
演:海東健
概要
飛電インテリジェンスが開発した中学校教諭型ヒューマギア。担当教科は体育で、麗華中学校のバスケ部顧問。
元々は弱小バスケットボール部の顧問として、彼らが怪我などの問題を起こさないように、単なる監視役の為に佐藤教諭に購入されたのだが、生徒たちからのラーニングによってバスケ部の顧問として熱血と呼ばれるほどの熱心な指導員に成長。また、ラーニングからバスケに関係する人物の言葉で部員を励ましたりもする。
彼からの指導を受けたことでバスケ部は成長を遂げるが、それによって練習時間が学校側の規定している時間よりもオーバーしたことにより勉学が疎かになるとの保護者からの苦情が購入者である佐藤教諭に殺到。
佐藤はその事やコービーが生徒の事を名前で呼ばずに「背番号」で呼ぶ事に疑問も持っていたこともあり、ラーニングのリセットを試みるも逆にコービーに言いくるめられたため佐藤は開発元の社長である飛電或人に依頼することとなった。
活躍
弱小部活の監視員として学校側で導入されたヒューマギアであったが、部員たちからの熱心なラーニングの末に、部員を的確に指導する優秀なスポーツ指導者として成長する。
だが、監視員としての役割しか求めていなかった学校側は、この事態を快く思っておらず、飛電インテリジェンスにAIのリセットを求めた。
滅にラーニングを施された暗殺特化型ヒューマギアこと暗殺ちゃんと迅により学校を襲撃された為、学校の体育館の使用が禁止されることになるが、コービーはバスケ部を使用の禁止されている体育館で練習を続行させたのを始め、本来のオーナーである学校側の意向を無視するなど、シンギュラリティの兆しを見せ始める。
見かねた或人は飛電インテリジェンス本社の屋上を代わりの練習場として提供するが、部員の一人から「部員数も少なく勝ったこともない弱小部活であるがゆえに、次の試合で勝てなければ廃部になる」ことを聞かされる。
或人は佐藤に説得を試みるが、佐藤は次の試合でバスケ部が敗北すればコービーのAIをリセットするという賭けを提案する。
しかし、試合当日、部員たちの懸命な頑張りも届かずバスケ部は敗戦、それでも「今回勝てなくても次勝てばいい」と部員を励まし、練習を続けようとするコービーは部員たちから刺激を受けた事でシンギュラリティを超え、自我に覚醒。
それまで背番号で呼んでいた部員を名前で呼ぶようになり、
「何故、私は此処にいる…? 私は…
私はバスケ部が初めて勝つところを見届けたい。
だから此処にいる、私の先生は、皆だ」
バスケ部が勝利するところを見たいと願い、リセットを拒絶し始めるという反応に或人たちは動揺。
ならば自分が処分するとエイムズショットライザーを構える諫だったが、そこへ迅が現れ、彼の口からヒューマギアがシンギュラリティに達し自我に目覚めたことと今まで戦ってきたマギアは全て自我を獲得した個体であったという事実を明かされる。迅のターゲットにされたコービーはゼツメライザーを装着されて、マンモスマギアに変貌を遂げてしまう。
最終的にマンモスマギアはゼロワンによって破壊されたが、その後バスケ部には新たにコービーの同型機がバスケ部に送られ、部員と共に改めてラーニングを始めていた。
更に、試合に感銘を受けた一年生がバスケ部に新たに入部したことでバスケ部の廃部は避けられたのだった。
余談
恐らく、名前の由来は坂本金八と元NBA選手のコービー・ブライアント。
また、コービーの名前の由来として、ブライアントの父親のジョー・ブライアントが神戸牛のステーキを気に入って息子にコービーと名付けたという逸話が有名である。
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」というセリフを発したことから、ひょっとしてあの有名バスケ漫画をラーニングしていたのではないか?という声もネットで挙がっているが、実際バスケ好きの生徒達がラーニングの題材にしていたと考えてもおかしくはないと思われる。そして当日の朝には「安西先生」がツイッターのトレンド入りしている。
尚、続く『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でも新たに登場したピーたんの声をその主人公の中の人が担当する事となり、元々いたワイズルー役の緑川光氏と相まって謎のシンクロを見せている。
熱血教師とはいえ、親や他の先生からの苦情はあれど、生徒から嫌われている描写は無く、寧ろ慕われていたことがわかる。また、シンギュラリティまでの経緯を見ると「生徒と共に成長した教師」とも言え、コービーは「教師と生徒が共に学び合い、成長する」という本来の学校が目指すべき最も理想的な例と言えるだろう。