CV:中尾衣里
概要
『爽快アパート』という名の古びたアパートの大家を務めていた夫妻、春夫（CV:島田敏）と冬子（CV:山崎和佳奈）の孫娘。両親と祖母を早くに亡くしており、それからずっと自身を育ててくれた祖父も最近になって他界している。
容姿
ボブカットの黒髪で、緑色のパーカーと青いジーンズを着用。垂れ目の上に眼鏡をかけ、地味に可愛らしい容貌である。
劇中の動向
初登場にしてメイン回は第23話。上述にもある通り、幼い頃に両親や祖母が他界し、最近になって自分を育ててくれた祖父が亡くなった事や、老朽化して殆ど誰も住んでいない（厳密には居るには居るのだが）アパートを“ヒロ”という婚約者が出来たのを契機に（後々の展開から婚約者の勧めで）取り壊す事を決めていた。
その事を知った鬼太郎、砂かけばばあ、目玉おやじから、1968年にアパートが建築されて以来、そこで暮らしてきたろくろ首、あかなめ、唐傘の三妖怪達の存在や夏美の祖父母との交流について聞かされ、思いとどまるよう説得される。
鬼太郎達の話自体は信じたものの、既に婚約者ヒロと新しい家で暮らす事を決めていたため、「ごめんね！」と謝りつつ取り壊しを決行する事を告げた。
しかし、婚約者ヒロの正体は結婚詐欺師で、夏美に近付いたのもアパートの権利書と印鑑を奪う事が目的である。
婚約者の正体と目的を知り為す術もなく心を深く傷付けられた彼女を救ったのは、前述のろくろ首達三妖怪だった。
三妖怪と対面した夏美は、実は幼い頃にろくろ首、あかなめ、唐傘達とよく遊んでいた記憶を思い出した。
かつて夏美が3人とばかり遊んで人間の子供達と殆ど遊ばなくなってしまった事を危惧した砂かけばばあからの忠告を受け、心を鬼にして一定の距離を置く事を決意した3人は彼女の前から姿を消したが、今でも見守り続けていたのだ。
それから夏美はアパートの取り壊しを白紙に戻し、（権利書と印鑑を取り返してくれたお礼も兼ねて）アパートの管理を砂かけばばあに任せて、自分はアパートのオーナーに収まる。
普段は別の場所に住んでいるが、時折アパートに帰って来ては、元気に妖怪達と過ごしている様だ。
新しく入居する豆腐小僧が手続きを終えた直後、彼を含めた入居者達と「ただいま」「お帰りなさい」のやり取りで、第23話は幕を閉じた。
ちなみに偽の婚約者ヒロの正体は、かつてこのアパートを取り壊そうと目論んでいた悪質な地上げ屋の部下でもあった。
1985年に鬼太郎ファミリー及び三妖怪からお灸をすえられた組長（？）は、その時の経験から｢爽快アパートには手を出すな｣と言い聞かせていたが、現代人の彼はその事を信じず、勝手に手を出してしまった様だ。
そして地上げ屋の面々は、鬼太郎達が権利書と印鑑を取り返した際に、34年ぶりにお灸をすえられた模様。
本格的な出番はこれだけだが、豆腐小僧の話（第61話）では台詞こそないがアパートを掃除する姿が描かれ、唐傘の話（第71話）でもゲスト出演している。
最終回ではバックベアードと対峙する鬼太郎を、アパートの前で三妖怪と共に応援していた。
余談
- 上述の鬼太郎達からの説得を受けた際、当初の夏美は「妖怪なんている訳ないでしょ」と疑っていた。第11話及び12話で八百八狸が堂々と日本を支配した事を踏まえると違和感バリバリな演出だが、鬼太郎達が夏美を説得しに来たのが第11話よりも前の出来事で、豆腐小僧の入居が第22話より後だとすれば辻褄が合う。
