CV/兼本新吾(2期)、小林通孝、平野正人(3期)、草尾毅(4期)、小西克幸→高戸靖広(5期(第53話以降))、稲田徹(6期)、金子はりい(異聞妖怪奇譚)、デーブ・スペクター(実写映画版)
概要
初出は原作では貸本「ボクは新入生」(ブリガドーンに住んでいる幼い個体)、連載作品では「電気妖怪」、アニメでは第1期、第7話「幽霊列車」に登場。
カサちゃん、カサやん、 からかさ小僧、 唐傘など作品ごとに複数の呼び名で呼ばれる、ご存じ付喪神の中でも割とポピュラーな、古びた傘が妖怪化した唐傘のお化け。
傘に、口の無い大きな一つ目の顔に両腕と一本足が生えた姿をしており、作品によっては口がある場合もある。両腕は引っ込めることが可能。ちなみに体の色は原作では茶色だがアニメでは暗い赤色である場合が多い。
一本足を軸にして回転に由来する多彩な技を持ち合わせており、飛行、催眠術、体を鋸に見立てた切断技に攻撃の跳ね返し、強風を起こす事や目から高出力の熱線を発射する必殺技など、見た目に反して実はものすごく強い妖怪だったりする。
なお、熱線は輪入道同様、鏡で反射されてしまう弱点が存在する。
雪姫編では悪い妖怪として生を受けた存在という設定で登場し、熱線を放ちながら暴れ回ったり、雪姫を攫ってこき使うなどの悪事を働くも、最後は鏡台で熱線を反射され燃え尽き退治された。
第1期
「電気妖怪」(第1期、第25話)にて初登場。
ゲゲゲの森の住人である2人の傘化けが鬼太郎と子泣き爺の2人をかみなりの住み家に運ぶ活躍を見せた他、第1期第7話では妖怪ショーに参加するも乱暴な2人組に骨を抜かれてしまうという憂き目を見てしまった。
第2期
(原作サンデー版)第24話「傘化け」にて主要の妖怪として登場。
一度は鬼太郎にその多彩な能力を十二分に発揮して勝利を収める程の実力者だが、我儘かつ怠け者で、ロクに努力しようともせず酒を飲んでは愚痴ばかりを零しているというどうしようもない性格をしている。おまけに欲しい物を手に入れる為ならば暴力や脅しも辞さない等、手段を選ばず、ある意味ではねずみ男以上に質の悪さを見せている。
「楽して金持ちになりたい」とボヤいていた中、ねずみ男に騙されて鬼太郎から霊毛ちゃんちゃんこを奪い、その霊力をもってしてとある大富豪の一人息子に化けると、本物と入れ替わって全財産を奪い取り遊んで暮らそうと目論む。
しかし、最後は熱線を鏡で反射され、自身が黒焦げになり敗北。その後、実はねずみ男が鬼太郎に自分を退治させた上で、真相を知った富豪から礼金をたんまりせしめようとしていた事を知り激怒。ねずみ男を勘弁する代わりに当分の間召使としてこき使うことにした。
尤も、霊毛ちゃんちゃんこを手に入れる為だけに砂かけ婆の妖怪アパートを火事にして鬼太郎を脅迫したり(その際、砂かけ婆も焼き殺され掛かっている)、本物の大富豪の息子を偽者と言い張って屋敷から追い出すよう執事に命令する等、その行動は自分勝手極まりない為、ねずみ男に利用されていた点を差し引いても傘化けに被害者面をする資格は無いと言える。
後に彼とは別人の「カサやん」との愛称(?)で呼ばれる傘化けも登場。
「鬼太郎のお化け旅行」の第15話では海外遠征中の鬼太郎ファミリーたちの元へとやってくると、彼らが日本を留守にしている事を良い事に再び日本の悪い妖怪たちが活動を開始し始めた事を告げると、彼らには約日本へと帰還できるようにするためにバックベアードとの戦いに加勢する。
続く16話では帰途の途中で遭遇したハイジャック犯たちを撃退するが、ねずみ男とともにブードーの秘曲を盗んでしまった為にその後どえらい事態を招く事となってしまった。
第3期
6話、26話で「からかさ小僧」、23話などでは「化け傘」という名で登場。
本作では終始味方として登場しており、23話では雨山博士が施してくれたコーティングでかみなりの放電攻撃を防いだり、26話では妖怪野球チームの選手としてバット代わりに和傘を振って試合初のヒットを放つなどの活躍をする他、空輸力として頻繁に準レギュラーとして頻繁に登場し、多数の傘化け達が飛び回る事もあった。
また、「幽霊大戦争」では複数の傘化けたちがぬりかべを事件現場へと運ぶ活躍を見せていた。
第4期
31話で初登場。目玉おやじ曰く「オバケの良い性格」だが、頭はあまり良い方ではないらしい。
こちらの設定では無人となった炭鉱でひっそりと暮らしていたが、仙人を語るねずみ男に唆されて鬼太郎に襲い掛かり(実際にはねずみ男が犯人なのだが)霊毛ちゃんちゃんこを奪い取るとその霊力で1年前に亡くなった大富豪の老人・伊集院寿太郎に化けてその妻であるタエの前に現れて屋敷で暮らし始める。
が、自分を夫だと思い込んでいるタエの語った「多忙な金持ちになる前の貧乏な暮らしのほうが長く一緒にいられて幸せだった」という言葉を受け「幸せとは決してお金があることではない」という事に気付かされる。
その後、ちゃんちゃんこの反応を辿ってやって来た鬼太郎と再び対峙するが、激闘の末にちゃんちゃんこを奪い返されてしまい、最後は奪い返されたちゃんちゃんこで目隠しをされ落下してきた所に逆エビ固めを受けギブアップし敗北。
「ギ、ギブ……ギブギブアップゥー!!」
敗北後、鬼太郎に自分を唆した仙人の似顔絵を描いて黒幕がねずみ男であったことを伝えた。
その後、鬼太郎に最後にもう一度だけちゃんちゃんこを貸してほしいとお願いすると、大切な事を教えてくれたお礼として寿太郎を演じてタエの前に現れると、「自分はもう死んでいるが、のんびりと待っている。だから、子供や孫達と長生きして欲しい」と別れを告げて彼女の元から去って行った………。
第2期に通じる自分勝手さは見せるものの、自分の行いを素直に反省し、タエに償いをしようとした点からも、被害者面するだけで反省していない第2期よりはずっとまともな面も持ち合わせている。
そのほか、映画「おばけナイター」では、第3期同様に打席に普通のバットを持って立ち、頭上に打ち上げた球を傘(自分自身)の上で回す芸を披露するも審判から自分の打球を最初に触ったという事でアウトを喰らってしまった。また、79、80話ではチー率いる中国妖怪軍団との戦いに加わるものの、最初の城攻めの際に敗れて反物にされてしまった。
妖怪千物語での設定では、何者かによって封じ札を貼られ封印された状態で、とあるお堂に転がっていた。
ところがそのお堂で雨宿りした子供たちの1人が、封じ札を剥がしてしまった事で復活。熱線を放ちながら暴れ回るも、ぬりかべが反射鏡で熱線を撥ね返し、自分が焼け焦げに成り敗北。
最終的には鬼太郎が火を消して助命してくれた事に対して恩義を感じ改心し、以降鬼太郎たちの仲間となって活躍する。
第5期
妖怪長屋の住人として登場。普通の唐傘になりすます事が出来、人間が側にいる時はただの傘を装っている。
根はいい奴で決して人間差別主義者という訳でも無いのだが、かつてある女性と親しかったが何かしらの理由で別れてしまったという過去を持つことから、人間とは距離を置かなければならないと考えている。その事に関しては、独り善がりで自分勝手な考えや行動が目立ち、自分の価値観を強引にでも押し付けようとする傾向を見せている。
鷲尾とデートの準備をするろくろ首のろく子の邪魔をしたり(仲は順調で別れる必要性はゼロに等しい)、雑巾妖怪キュギュ(白うねり)を飼い始めた子供達に成長して手に負えなくなる事を見越し、早く成長させる方法を吹き込んだりする等、悪意のある行動を起こしていた(特に、ギュギュに関しては子供達や鬼太郎達にも大迷惑をかけており、自分の行いを反省せず子供達に説教する横柄な態度には、猫娘からも叱られている)。
なお、「人間と距離を置くべき」という考えはお歯黒べったりも通じているが、彼女の場合はあくまでも寿命の短い人間と生きていく事の辛さについて諭すだけで、傘化けの様に悪意を持って無理矢理引き裂く様な行動はしない。
一方、回転を得意としている事から横丁一のコマ回しの名人でもあり、自身をコマ、一反木綿を紐に見立てた連係技を得意としている設定も加わっている。
第6期
“唐傘(からかさ)”という名前で登場。
本編では第5話で鬼太郎を助ける為に子泣き爺を現場に連れてきたり、第7話で今まで行いの報いで亡くなったブラック企業の社長を、幽霊列車で自分が犯した罪を自覚させて地獄へ送り届ける為に協力する、等の形で登場する。
が、既にオープニングで神社を歩いていたり、綱引きをしていたり、エンディングで鬼太郎の傘として登場している。
本格的な活躍は第23話の「妖怪アパート秘話」である。
50年前にろくろ首、垢舐めと共に様々な条件が合致して居心地の良い爽快アパートに住み着き、アパートの住人達を驚かして楽しんでいたが、彼らの行為にほとほと困り果てた大家に呼ばれた鬼太郎と対峙。
「妖怪のくせに人間に味方するとは何事だ!!」と言わんばかりに、ろくろ首(三人のまとめ役ポジション)に巻きつかれた鬼太郎に回転攻撃を仕掛けようと飛び掛かるもののあっさり成敗されて敗北。大家に出て行くように言われると、居心地の良いアパートを出て行きたくないとろくろ首たちと共に号泣する姿を観て彼らを憐れんだ大家に決して人間達に悪さをしないという条件で住むことを許された。
本作では豪快な性格だが、意外にも情に厚く涙もろい性格の漢でもある。
住む事を許された恩義もあって、自分達の居住区であるアパートを護るために鬼太郎ファミリーと協力して悪徳地上げ屋を追っ払ったり、大家夫妻の孫娘の夏美の遊び相手になったりと以外にも面倒見の良い一面を覗かせており、特に夏海とは仲が良いらしい。
彼女と遊ぶ事を特に気に入っていた為に、妖怪ばかりと遊ぶ事に夢中になるあまりに人間と遊ばなくなった彼女の将来の事を危惧し、他の仲間と共に夏海の前から姿を消す事を決めた際は涙を流して名残を惜しんでおり、当時の事を知らない結婚詐欺まがいの方法で土地を奪いにやって来た彼女の交際相手=地上げ屋の若い衆を追っ払う為に再び姿を現した時は久しぶりの再会に感動して感涙していた。
なお、無事にアパートが妖怪専用のアパートとして再出発する事になった後は、子泣き爺や岸涯小僧と共に酒を飲み交わしたり、アパートに遊びにやって来た夏海を喜んで迎える等の行動を取っている。
その後はちょくちょくゲスト出演として本編に登場しており、西洋妖怪編では西洋妖怪軍団との戦いに身を投じたり、バックベアードの計略で現在のアパートの大家を務める砂かけ婆が行方不明になった際は、カミーラに唆されてアニエスをゲゲゲの森から追い出す事を先導するねずみ男の煽り文句を受け、本心では気乗りしないものの彼女を森から追い出す側に回る等の行動を取っている。
ゲーム「異聞妖怪奇譚」では竹切り狸にそそのかされ、鬼太郎の霊毛ちゃんちゃんこを盗みだしてその力をもってしてねこ娘や子泣き爺に成り済まして放火をするなどの悪事を働き、鬼太郎たちを大いに苦しめる事となる。
ちなみに特定条件下で仲間(体力を半分以下にして鬼太郎で説得)にする事が出来るので、忘れずに仲間にしておこう。