「ボクはスパイにはならない! 普通に生きたいんだ」
「ひふみといっしょに」
プロフィール
(※)両親が共にA型、姉がO型であるため通常なら産まれない血液型だが夜桜家は(設定上)血液内の遺伝物質であるソメイニンの影響があるため、こうした「本来の血液型の組み合わせには無い組み合わせ」である「亜種血液」の子が産まれる事もある、とされている。他にも夜桜家の人間同士であれば輸血における血液型のクロスマッチも必要なく、異なる血液型同士でも輸血時の拒絶反応は起きない(A型⇔B型,A型&B型&AB型→O型への輸血も可能)とされている。
人物
太陽と六美の間に生まれた双子の片割れで第2子長男。夜桜家の長い歴史の中で「決して産まれない」と言われていた、双子として生を受けているイレギュラーな存在。
幼くして様々な発明をこなす天才児で多くの特許を持っている。
父である太陽に似たのか姉の夜桜ひふみと比べると常識的かつ生真面目で感性としては凡人の範疇。一番上の伯父の変態行動には全力で恐れ戦きドン引いた。
歴代当主に共通・発現しやすい青系統(姉ともども藍色)の髪質の持ち主で、感性も一応は凡人のそれである事から当主の資質を強く示している。男なので当主候補からは外れている事になるが、ひふみとあるふぁ自身が「本来、夜桜家には産まれえない双子」というイレギュラーな存在であるため、これまた未だに未知数と言える。
姉のデンジャラスな行動の直接の被害者であるため辟易しており普段は邪険に接しているが、その実、内心ひふみの事は大事に思っている。
護身武器として変形金属鬱金を主原料に制作された可変腕時計「α-時計(アルファ・ウォッチ)」を持っている。なお「α-時計」の各可変形態にはチェスの駒の名が与えられている(マジックハンド形態の「ナイト」、プラズマ光線銃形態の「ルーク」など)。
前述のように頭がとても良いが、それゆえにこの長所は理に勝って非に落ちる、いわゆる「最短で最悪の予想を立てる」というネガティブかつネタにマジレスな思考を導き易く冗談やノリが通じない事がある。その部分であるふぁの頭の良さは諸刃の剣になりやすい性質でもある。
また、脳がソメイニンの結晶体という前例の無い極めて特異な性質を有している。
開花能力は「予知」。
悪ふぁ(わるふぁ)
思考が追い詰められると「理性の暴走」状態に陥り「全てを理性の下に置き、あらゆる事象を最適化させる」行動を取る。ひふみはこれを「悪ふぁ」と呼んでいる。
「悪ふぁ」状態は自身全てにおいて最適化された行動を取る代わりに感情が、特に他人に対する情への意識が身内(ひふみ以下夜桜家の家族を含む)や味方を含めて希薄となって容赦が全くなくなり、何を犠牲にしようとも、ただ敵を叩き潰して目的を達する事のみを志向するため、とんでもなくヤバくなる。無関係の他者を巻き込む事にも多くの被害を出してしまう事にも無頓着となり全く躊躇しない。
当のあるふぁは、この「悪ふぁ」状態になる事をかなり恐れており、正気に戻った時には重篤な自己嫌悪に苛まれている。また「悪ふぁ」状態は幼い体と心にはかなりの負担を生じるらしく、通常状態への復帰後には高熱を出し風邪に似た症状を呈する。
そのため、ひふみはあるふぁの「悪ふぁ」状態はできるだけ出さないように、出ても即座に元に戻すように努めている。
ちなみにクラスメートとなったネモの分析によると「悪ふぁ」が出ている状態は「人格がブレている」らしく「悪ふぁ」状態は一種の二重人格化でもあるらしい。そのため何らかの精神的なショックを与えれば「悪ふぁ」を解除させる事ができる(ひふみはあるふぁの嫌いなカエルを突きつける事で解除させた)。
また本人は気付いていないようだが、「悪ふぁ」になると目立たない程度に白髪が顕現している模様。
四怨によれば「人格のリミッターが外れた状態」。
厳密には別人格ではなく、開花による暴走を理性で抑え込んでいる半端な状態であることが判明している。
関連タグ
以下原作のネタバレ注意
221話にてあるふぁの開花が暴走した際、額に出現した第三の目。
それと同時にあるふぁの脳内に様々な情報が流れ込む。
その中で特に注目すべきなのは、旦の前に血を流しながら横たわる父の姿。この光景を文字通りに受け取るとするならば、旦に太陽が殺されるということになる。
七悪曰く、星の数ほどの未来の一つだがそう遠くないうちに起こるかもしれないとのこと。実際旦と対峙しているのは太陽本人であり、彼自身も自らの家族を守るためなら相打ちになる覚悟であるため、まさかの主人公死亡という最悪の事態も想定された。
ちなみに薄々勘付いていた読者もいるかもしれないが、実はすごいパパっ子であり、太陽がある姿になってしまい、それを目の当たりにした際には大泣きするほどだった。
また230話にて、ひふみ・あるふぁが夜桜家に本来有り得ない双子として生を受けたのは、夜桜家当主が持つソメイニンの総量が代を重ねて減り続けた結果、当主に必要なソメイニンの総量を維持できず分裂・半減したためと判明している。このため、通常の夜桜家同様に常人離れこそしているが、当主として次世代にソメイニンを持たせる事はできないと明かされた。
旦によれば双子の次の世代は、ソメイニンを持たないごく普通の人間になるとのこと。
本来当主として生まれる筈だった1人が2人に分裂したため、ひふみとあるふぁのどちらも、従来における「夜桜家の当主」にはなり得ない。更に夜桜家は代々1人しか当主を産まないため、十一代目夜桜家としてこの先双子に弟や妹が生まれても、当主としてソメイニンを次代に継がせる事は不可能である。
これは双子の存在が「超人スパイ一家・夜桜家」の終わりを意味する事に他ならないが、話を聞いた太陽は「双子が夜桜家の宿命から解放され、六美の両親(零・百)が成し得なかった『子供達を救う』という未来を残す事が出来る」と語っている。