「匂う・・・人間の、嫌な匂いだ」
CV:鈴木千尋
スーツアクター:大林勝
登場話数:Task.17「アシュの鏡」、Task.18「生きていた男」
データ
- 身長:207cm(等身大時) / 46.5m(巨大化時)
- 体重:93.4kg(等身大時) / 150t(巨大化時)
概要
「アシュ」と呼ばれる高等生物の一体。
その顔立ちや両腕の鋭い爪、それに黄色と黒を基調とした体色など、全体的に虎を想起させる出で立ちが特徴で、胸部から胴回りの意匠もまた虎の顔を模した形状をしている。
現代における相方のガイとは対照的に、その身に宿した「術魂」(じゅつだましい)と呼ばれる魂により、多彩な超能力を操り相手を混乱させたり、念動力や発火能力を駆使した攻撃を繰り出すなど、どちらかと言えば技巧派な面を持つ。こうした超能力の数々を繰り出す様は、作中において悪魔の伝承のルーツになったとも言われている。
作中に登場したアシュの中では、比較的冷静かつ理知的な振る舞いが目立つ方ではあるが、それでもやはりアシュなだけあって人間を見下し憎悪しているという点は、相方のガイに負けず劣らずである。また単に敵を倒すのではなく、前述した術を行使してこれを極限まで苦しめることにも強いこだわりを示す。
作中での動向
「百鬼界」への封印を免れていたガイとヒョウガの暗躍により、プレシャス「百鬼鏡」を通じて唯一地上への帰還を果たしたのがレイであるが、それも束の間ヒョウガはボウケンジャーの手にかかり敗北、百鬼鏡もまたアシュの仇敵である高丘映士の手で割られ、さらなる同胞達の呼び戻しさえも叶わないという事態に直面することとなる。
この顛末を前に、ボウケンジャーを倒しヒョウガの無念を晴らさんと決意したレイは、ガイと共にプレシャス「兵の弓」を手に入れ破壊活動に及ぶ一方、それに釣られて現れたボウケンジャーのうち、レッドこと明石暁に標的を定め、これにまんまと術をかけることに成功する。
彼の術とは即ち、「口から吐いた毒霧を吸った相手に、自身の心の傷=トラウマを幻覚として見せ、精神的に苦しめる」というものであり、術中にはまった明石はボウケンジャー加入以前にチームを組んでいた、トレジャーハンター仲間の柾木紫郎の姿を目の当たりにし、既に死んだはずの柾木からの攻撃に心身ともに深いダメージを受けるに至った。
過去のトラウマに、ボウケンジャーとしての「資格」を問われる格好となった明石は、一時はチームの指揮権を自ら手放すまでに追い込まれることとなるのだが、助けに入った映士との語らいの中で、
「お前らがやってる宝探しなんて、遊びだよ。俺様みたいに逃れられない宿命でもなんでもない」
「・・・どうせ好きでやってるだけだろ? 嫌ならとっとと止めちまったらどうだ」
と突き放すような言葉を投げかけられたことで、逆に自分の「冒険者としての本質」を再確認することとなり、誰に与えられた使命でもないからこそ、好きでやっているからこそ絶対に逃げる訳には行かないと、再び対峙した柾木を前に言い切ってみせた。それは即ち、明石を長らく苛んできた過去のトラウマや心の迷いを振り切り、ひいてはそれを幻影という形で具現化していたレイの術を、自力で破ることにも繋がったのである。
「あり得ない・・・人間は自分の心には、決して勝てないはず」
自慢の術を破られ驚愕を禁じえないレイとガイは、ボウケンジャーや映士と直接対決に及ぶことを余儀なくされ、ガイが映士と干戈を交える中自らは再び5人揃ったボウケンジャーと相対し、歴然たる実力の差を彼等に見せつけた。しかし自らの限界を超えて未知の世界に挑む、人間の持つ「冒険の力」でなおも立ち上がる5人にまたしても当惑させられた末に、デュアルクラッシャーのコンビネーションクラッシュ、それに続けて奪い返された兵の弓による一撃で致命傷を負わされてしまう。
已む無くガイと共に肉体を捨てて巨大化し、数的優位を活かした挟撃で一時はアルティメットダイボウケンを苦しめるも、相手が空中戦へと移行したことでその優位も崩され、アルティメットブラスターによってまとめて吹き飛ばされ、その魂もまた映士の手で魂滅させられたのであった。
しかし事はこれで終わらず、程なくしてガジャの働きにより、新たな姿を得て蘇生を遂げ、同じく蘇った相方と共に新たな脅威として、ボウケンジャーの前に立ち塞がることとなるのである・・・。
備考
デザインは篠原保が担当。デザインモチーフにはウォンタイガー(『五星戦隊ダイレンジャー』)が採用されている。
関連タグ
カーズ(ジョジョの奇妙な冒険):『ジョジョの奇妙な冒険』の登場キャラクターの一人。こちらも作中において、レイと同様の立ち位置」にある存在と位置付けられている