本編のネタバレが含まれていますので未読の方は注意してください |
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概要
パイマン氏による東方Projectの二次創作小説、東方先代録第二部にて、守矢一家の力を借りて幻想郷に戻るべく、守矢神社にやって来た先代巫女一行。
既にメンバーの古明地さとりが限界を迎えていた事もあり、一刻も早く幻想入りしなくてはならない状況だったが、いざ最終段階という土壇場になって、八坂神奈子が豹変する。
「人が神を忘れ去るというのなら――――思い出させてやる」
日頃から現代人による信仰の薄れによる憤りから来る不満が、先代巫女の向ける曇り無い(オタクの)信仰やら、早苗の思いを受けた結果爆発してしまい。最後の力で大暴れして人間に思い知らせる という最悪の行動に出てしまった。静止する諏訪子を振り切り、台風レベルの大嵐と共に出て行ってしまった。
嵐を起こしながら、現在の日本の中心=東京都に向かい新宿副都心の東京都庁舎に陣取る神奈子。
それを阻止するべく神奈子に戦いを挑む諏訪子だったが、神話のなぞりの如く諏訪子では神奈子を止めることはできない。
トドメを刺そうとする神奈子に対し、間一髪で間に合った先代巫女の博麗波が炸裂する。
今ここ新宿で、神と人との決戦が始まった。
しかし、先代の大得意の百式観音でレベルを上げて物理で殴ればいい戦法は効かず、霊力は効果が薄く、波紋さえも通じないという前代未聞の事態となってしまった。
諏訪子と青娥が援護に出撃させた宮古芳香が時間を稼いでいる間に、最後の力を振り絞って先代へメッセージを送ったさとりの言葉で、先代は更なる進化を果たした。
飛行能力を得て、「気」という新たな攻撃手段を得た事で優位に立った先代に対し、神奈子もまた諏訪子の力を奪った「神剣」で応戦。一進一退の激闘の末、戦いは先代の勝利に終わる。
大惨事八坂大戦はここに終結した。
日本人「ゴジラとかウルトラマンの世界で戦って下さい」
…とここまで書くと壮大な戦いの序曲の様に聞こえるが、注目すべきはタグが「第三次」ではなく「大惨事八坂大戦」であることである。
神奈子が発生させた大嵐は台風どころか「衝撃波」を発生させる程で、まるでラドンがやってきたようなレベルである。オマケに神奈子を追って出発した諏訪子の通った後は、一瞬とはいえ人々が驚愕するレベルの地震が発生するのである(多分震度3以上はありそう)
これで長野県の諏訪大社から東京都新宿まで一直線に進撃してきたのである。
この経路は日本地図で見ると群馬県、埼玉県、山梨県の三つの県の県境辺りを通る。山岳部が多い為、都市が少ないのが救いだがそれでも皆無では無い。規模によっては甲府や秩父辺りも被害を被ってるし、土砂崩れや河川の氾濫も十分考えられる。
首都圏でも神奈子達が新宿に至るまでには幾つもの区が存在している。少なくとも新宿周辺だけでも練馬、杉並、世田谷、渋谷あたりは甚大な被害を被っているはずである。交通網が麻痺し、物流は滞り、経済に甚大な影響を与えたことであろう。
そして東京都庁舎で発生した戦い…一言で言うとゴジラが暴れたような怪獣大戦争!。
都庁周辺の被害の一覧(本文より一部抜粋)
- 神奈子がとんでも無い威力の霊力球を地表に発射、これを防ぐべく諏訪子の作った「手」(ちょっとしたビルほどの長さと太さ)で道路のアスファルトが砕ける。
- 空中で炸裂した力が周囲に拡散し、ビルの窓は全て割れ、道路に沿って設置されていた街灯と街路樹が一本残らずへし折れ、路肩に駐車されていた乗用車が吹き飛ばされ、大型トラックが横転。
- 損壊した建物や車両の中から、人々の苦悶や助けを呼ぶ声
- 高層ビルに諏訪子が叩きつけられた強化ガラスの窓ふが損壊。
- 先代の博麗波で高層ビルのワンフロアー全滅。
新宿オワタな惨状である。しかもこの時点で物的、人的、経済的に多大な犠牲が出ているにもかかわらず、まだ戦いは始まったばかりなのである。これだけやっても当初の神奈子の望みだった「天罰」だとは、現代人は考える事はないから救われない。
そして本格的に戦闘開始、道路や電柱は更に壊れまくるわ、建物は攻撃の余波で破壊されまくるわ、大型車両は破壊されるわの目を背けたくなるような惨事。
そしてアフターフォローは一切なく一行は幻想郷へ旅立っていきましたとさ…ってコラああ何やってんの!!!
劇中明確には語られていないが、これでは死傷者もあり得る。新宿一体はメッタメタの状態なので、災害救助や復興予算やらで日本経済は大変な事になるであろう、財務省、経済産業省等の各法務大臣や、役所の担当職員は卒倒しかねない。
一般市民の家屋や、企業のビルもそれなりに被害を被ったことであろうが、災害保険等が支払われるならまだましだが、あまりに酷い災害の場合は、任意保険の類は払われないこともあり得る(保険会社が潰れてしまうため)。日本人は泣いていいと思う。