概要
ドラゴンクエストXにおける5つ目の追加パッケージで、2021年11月11日発売。
大いなる闇の根源をめぐる物語を終えた主人公が「 天星郷フォーリオン」に導かれ、英雄たちとの出会いや、前Ver.の最終盤で存在が仄めかされていた新たな脅威との戦いに身を投じていく…という物語。
Ver.5期間に実装された「破界篇」で前もって登場していた「天使」が本格的に登場し、物語に大きく関わってくるほか、Ver.1時代から仄めかされていたはるか過去の世界の話題が本格的に上がり始める。
実は2021年2月ごろ、PlayStationStoreに「天星の英雄たち」というタイトルが漏洩してしまっており、そのため発表前から「これがVer.6のタイトルだろう」と予測されていた。
あらすじ
ジャゴヌバを倒した主人公は、その功績を導きの天使ユーライザに認められ、天星郷フォーリオンに導かれる。
天使たちは各種族から偉大な功績をもつ人物たちを「英雄」として選定し、四天の星巡りという試練を経て新たな種族神とすることを目的としていた。
ところが主人公は天星郷に到着するや否や天使たちから「女神ルティアナを死なせた邪悪な大魔王」と誹りを受け、四天の星巡りの際にも様々な妨害を受ける。
更には神化の儀を行った主人公以外の英雄たちが次々に邪悪な炎に包まれ、「悪神」と化してしまうという異常事態が発生。
実はこれにはユーライザの師である天使ヘルヴェル、および英雄たちに紛れた裏切者の企みであり、更に彼らを唆した異世界からの侵略者が姿を現す。
果たして主人公は新たな脅威から再びアストルティアを守ることはできるのだろうか?
アップデート
Ver.6.0「天星の英雄たち」
新たな冒険の舞台となる「天星郷フォーリオン」に訪れることができるようになり、4つの試練場を巡る「四天の星巡り」を行う。
新職業海賊が登場し、「源世庫パニガルム」など新たなコンテンツが解放された。
この他、世界樹の葉と雫の発動時間が大幅に遅延されるというバトルバランスの調整が入り、良くも悪くも話題となった。
Ver.6.1「暴かれし相貌」
2022年3月17日実装。
悪神に堕ちた英雄たちのうち、大地の三闘士とリナーシェ、ハクオウの創り出した「心域」を巡ることで彼らの過去に向き合う。
レベル上限が120から122に引き上げられた他、バトルマスターや占い師のスキルラインが改修された。
また、「深淵の咎人たち」が実装され、厭悪のルベランギスが登場。
Ver.6.2「ふたりの勇者」
2022年7月26日実装。
残る悪神であるふたりの勇者の心域を巡るうちに、彼らを闇堕ちに導いた元凶となる種族の正体が明らかになる。
レベル上限が124に引き上げられた他、戦士、魔法戦士、踊り子のスキルラインが調整された。
バトル面は「聖守護者の闘戦記」の冥骸魔レギルラッゾたちと紅殻魔スコルパイドにつよさⅣが追加。
また、10周年記念の連作クエストである「天を超えてゆけ」が配信。
Ver.6.3「魔眼の月が昇るとき」
2022年10月19日実装。
ジア・クト念晶体との戦いで行方不明になった天使長ミトラーと、ジア・クトの結晶化攻撃の対抗手段の捜索を行う。
レベル上限が126に引き上げられ、新必殺技が全職業に追加された。
また、「深淵の咎人たち」では絶念のアウルモッドが実装された。
Ver.6.4「悠久のレクタリス」
2023年2月1日実装。
破壊された神剣レクタリスとアストルティアの楯の修復方法を探るために、神話時代への時渡りが必要だと判明するが、主人公ひとりの力ではとても足りない。
そのため、主人公とエテーネ王国の人々は協力して強大な時渡りの使い手を救出するための大作戦を決行する。
そして神話時代では、旧き世界最後の生き残りである天使の少女と絆を深めることとなり…。
本Ver.で初のマスタークラス職業であるガーディアンが登場。このためレベル上限解放はない。
その他、「ヴァリーブートキャンプ」というコンテンツが実装されたり、翠将鬼ジェルザークと剛獣鬼ガルドドンのつよさⅣが登場したりとバトル面にも追加要素あり。
Ver.6.5「天に煌く星のごとく」
前期は2023年6月14日、後期は2023年10月5日に実装。
いよいよジア・クト念晶体との最後の戦いが幕を開けるが、待ち受けていたのは多くの犠牲を伴う過酷な運命であった…。
レベル上限が130に引き上げられた他、戦士のスキルラインが調整された。
深淵の咎人たちは凶禍のフラウソンが実装された他、期間限定でりゅうおうが登場。
また、これまで聖守護者の闘戦記のつよさⅣは二体ずつの実装であったが、後期で邪蒼鎧デルメゼつよさⅣが単独で実装。Ver.7で実装予定だったものを前倒ししたのではないかと推測されている。
評価
魔塔など既存コンテンツが遊びやすく改修されたり、バトル勢とエンジョイ勢双方に配慮したバトルコンテンツ「深淵の咎人たち」が実装されたりと、追加コンテンツ自体は豊富であり、
また新登場の職業である海賊とガーディアンも実装当初は評価がイマイチだったが後に活躍できるコンテンツが用意されるなど、遊びの工夫自体はなされており、ボリュームは十分といえる。
しかし、本バージョンの最大の問題点として語られているのはシナリオと言っても過言ではなく、特にVer.6.5後期配信直後はシナリオへの批判意見が殺到し冒険者の広場が軽く炎上状態になるなどの状態に陥り、後に公式生放送で制作側も重く受け止めている旨の発言をしている。
全てのシナリオが低評価というわけではなく、例えば多くのプレイヤーが救出を待ち望んでいた人物を助けに行くVer.6.4などは評価が高く、またキャラクター面も英雄たちに関しては性格付けや過去などがしっかりと掘り下げられており丁寧に描かれている。
しかし、そのような描写があったにもかかわらず、完結編となるVer.6.5後期であたかも打ち切り漫画のようなやっつけ展開で終わってしまった点が主な批判点として挙げられている。
また、主要人物である天使たちの当初の態度の悪さは「大魔王」という肩書きからすればある種残念ながら当然と言えるものではあるのでノーカンにしても、その態度の悪さが終始なおらず、開き直ってヘイトをぶつけてくる者すらいる始末で、成長描写がほとんどなく、最後までそのまま進んでしまい、悪印象を拭えないままだった…という意見もある。
また過去の掘り下げという点にしても、「功績は確かだが環境壊しすぎ人殺しすぎ」と却下されたという話が聞けるグルヤンラシュは残念だが当然なのでともかく、勇者アルヴァンの盟友カミルを思っての行動を「自分勝手」と非難する、前Verで命を散らした巫女ヒメアを「使命から逃げた」と却下するなど人心を考慮しない事後諸葛亮的な愚弄(一部の英雄候補は「嘲笑のもと却下されている」話すら聞ける)が散見され人気のある彼等を推している者からすればハラワタが煮え繰り返る扱いであると言えるなど、シナリオの煽りで天使という種族そのものに対する反感に繋がっている。
ちなみに冒険者の広場にシナリオへの否定的な意見が多く投稿されるというのは、Ver.4時代に配信された「パクレ警部の事件簿」クエストでも同様の事例が起こっていた。
定期的に行われるプレイヤーへのアンケートでも、「DQ10に求めるもの」にストーリーを上げているプレイヤーも多く、本バージョンはそれが悪い形で浮き彫りになったといえよう。
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