「私、こう見えて魔界に封じられたことがありまして、事態の急変には慣れたものと慢心していました。ここに「妖怪と人間の均衡が保たれた幻想郷」が存在しているという事実に……私は圧倒されています。」
「豊聡耳神子さんーー貴方が妖怪でないのなら、それは人間であるということ。妖怪を迫害する、人間です。」
曖昧さ回避
原作における「封印された大魔法使い」は該当記事を参照してください。
東方ロストワードにおいて「封印された大魔法使い」は、L1世界線(通常)の聖白蓮の二つ名として採用されているが、同時にA12世界線(パラレルワールド)の白蓮の二つ名にもなっている。この記事は、主に後者の方を指す。
概要
謎の宝船が飛ぶ世界の聖白蓮。
本来、霊夢たちとの弾幕戦が終わった後は心がほぐされていき考えを改めていき、後に「命蓮寺」という寺院を幻想郷の人里付近に建立するのだが、この世界の白蓮の場合はそこに至れないまま、長い戦いを続けている。
通常の聖と比べると、大きな違いとしてはマントをつけてるかつけてないかの違いしかないが、ドレスの白い部分のフリルの量も異なる。また髪をよく見ると、通常がストレートだったのに対してこちらは巻き毛になっている。立ち絵の背景は、東方星蓮船6面「八苦を滅した尼公」の舞台である聖が封印されていた法界。弾幕は「光魔『スターメイルシュトロム』もしくは光魔『魔法銀河系』。」
後述のメインストーリーで先行登場した。
気質は『レンズ雲』。
メインストーリーでは
メインストーリー第1章EX2「異変時空の片隅で」の『人境と魔境の狭間』にて登場。
別世界から「幻想孤島」の世界の香霖堂に主人公より前に来ていた。霖之助曰く、一緒にいた豊聡耳神子と言い合いになっていて、早く出発して欲しくて困っていた時に主人公がやってきたらしい。
霖之助から記録用の封結晶と神社の秘宝を受け取った主人公と共に、その封結晶を異変の前線に立つ者に渡すべく『地獄』へ向かうことになる。
この白蓮と神子は折り畳みの境界そのものである『複霊』を判別できるようだが…
プレイアブル化
2022年3月8日、幽谷響子と同時に実装された。
能力である『魔法を使う程度の能力(身体能力を上げる魔法を得意とする)』の名にふさわしく、自分自身に結界異常「燃焼」を付与することでバフをかけて火力を伸ばすことを主体とした、いわゆる超フェス版フランドール、フェス限定だと鬼人正邪やヘカーティア・ラピスラズリなどに似た『結界異常強化』タイプのキャラ。陰気アタッカーの天敵である結界異常「燃焼」のデバフ効果を受け付けず、逆に攻撃バフに変換できる。(筋肉を”燃焼”するからか…?)
集中ショットは全体攻撃な上に2ブーストで『燃焼』状態の結界をブレイクできるので、スペルカードを使えない場合でも結界異常ブレイクが可能。さらに拡散ショットで速力、集中ショットで陰攻バフを確実に盛れる。
星属性、日属性を両方使えるという通常の聖の性能の面影を残しつつ、もはや別人の如く大幅にパワーアップしている。L1世界線の聖は大して活躍できる場が皆無だったが、こちらの聖は”フルオート”での周回を活用すれば様々な場所で周回できる。
実は全弾日属性のラスワ持ちには恒常の高麗野あうんがおり、属性の相性を利用した結界ブレイクでの使い勝手としてはあうんが上だが、特攻範囲や火力では聖の方が上回っている。
テーマ曲
星蓮船の聖のテーマ曲は、Melodic Tasteの「整然たる侵食」。原曲は、「感情の摩天楼 ~ Cosmic Mind」。
弾幕・台詞の元ネタ
スペルカードとして採用されている大魔法「魔神復誦」と超人「聖白蓮」だが、原作で両方見るためにはlunaticをプレイしなくてはならない。
拡散ショットは1回目の通常弾幕(神綺の3回目の弾幕がモチーフ元の可能性がある)、集中ショットは4回目の通常弾幕の再現。
魔界の神の弾幕をモチーフとしている『大魔法「魔神復誦」』も健在(詳しくは『大魔法「魔神復誦」』の項目で)である。
- 「ああ、法の世界に光が満ちる。これで一層、妖怪たちを導けるわ。」(強化完了時の台詞。原作では「ああ、法の世界に光が満ちる。貴方がこの世界を解放してくれたの?」。霊夢・魔理沙・早苗全ルート共通。)
- 「人間と妖怪の平等のため、行きます!」(霊夢(-めざせ宝船、一攫千金!-)、魔理沙(-宝船だとしたらお宝がある筈だ!)以外では白蓮は人間と妖怪の平等を訴えている。)
- 「意見が合わず、本当に残念です。」(早苗(-諏訪子様の仰るとおりに-)のルートにて「そうですか、現人神と意見が合わず残念です。ただ、私は妖怪と神の区別をしていない。」)
- 「私が寺にいた頃と、人間は変わっていないのでしょうか。」(全ルート共通での台詞「私が寺にいた頃と人間は変わっていないな。」から。まぁ、「私は妖怪に味方する奴は全員倒すつもりよ!」「妖怪が平等と言って平等であった試しがないぜ。お前みたいな妖怪がな。」「健全な神様は妖怪を退治するのです!」だの言われればね……)
- 「高名な仙人を見かけましたが、独善的な思想には意見したかったです。ただ……死んで生き返った仙人は、妖怪と何が違うのかしら?」(原作では一攫千金目当てだった霊夢に「私は気付いたのです。神も仏も妖怪に過ぎないと。」と発言している。)
- 「人魚、ろくろ首、狼女の御三方から話を聞きましたが、やはり恐れを抱えて暮らしている妖怪もいるようですね。保護しなくては!」
- 「現人神の他に二柱を祀るあの神社、妖怪退治が旨と言ってましたが、妖怪との関係性は良好ですね。どういうことなのでしょう。」
ボイス
- ボイス1「軽挙妄動を諭す程度の声」
→「誠に薄く、軽挙妄動であるッ! いざ、南無三──!」(自機:博麗霊夢 -また妖怪の仕業ね!-)
- ボイス2「田夫野人を教える程度の声」
→「誠に狭く、田夫野人であるッ! いざ、南無三──!」(自機:霧雨魔理沙 -何だか判らない物に興味津々-)
- ボイス3「土豪劣紳を正す程度の声」
→「誠に独善で、土豪劣紳であるッ! いざ、南無三──!」(自機:東風谷早苗 -諏訪子様の仰るとおりに-)
星蓮船における魔理沙の台詞集(-宝船だとしたらお宝がある筈だ!-)
星蓮船における魔理沙の台詞集(-何だか判らない物に興味津々-)
余談
ラストワード『偽りなき真言』は、後に「アーンギラサヴェーダ」に昇華されることになるかもしれないという設定だが、バレット名の「マントラ」(मन्त्र Mantra)は、サンスクリットで、本来的には「文字」「言葉」を意味する。漢訳すると「真言」になり、大乗仏教、特に密教では仏に対する讃歌や祈りを象徴的に表現した短い言葉を指している。
宗教的には讃歌、祭詞、呪文などを指し、インドではヴェーダ聖典、またはその本文であるサンヒター (saMhitaa) のことをいうため、ヴェーダを名前の元ネタとしているアーンギラサヴェーダとは通ずるところがある。
なお、大魔法「魔神復誦」の解説文では"魔界そのものを創造した『魔界の神』"の存在をぼやかしている。(主人公は「……しかしこの情報、一体どこで手に入れたものだったっけ。」としている。)旧作キャラクターは立ち絵だけが登場したり存在をぼやがされたりしていたのだが…。
命蓮寺組のうちナズーリンや雲居一輪、封獣ぬえはインフレの最中実装時期が遅めだったため、フルオート機能の追加で環境入りした村紗水蜜と共に当たり枠寄りとなっている中、L1世界の聖はというとフェス限定に見合わない全キャラの中でも最弱クラスの性能である(後に少女転生の強化マスが追加されたが、それでも大幅に強化されたとは言いにくい)。
それどころか、バイクネタで弄られる程度のネタキャラ扱いである。どうしてこうなった。
「ブンブンブブブン……」「ブロロロロロロロロロッッッ!!」「パラリラパラリラ!!」
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悔 い 改 め よ
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メインストーリーでは(ネタバレ注意!)
※メインストーリー第1章EX2のネタバレを多分に含みます。
道中の『異変の前線』、そして主人公の知り合いに似た弾幕使いの『複霊』と戦うことになったが、3人はなんとか撃破していき、『地獄』へと進んでいく白蓮と神子、そして主人公。
しかし、目的地に近づくにつれ何者かの妨害によって感覚が働かなくなり、目的地に着けるか怪しくなってきてしまう。
”神社の秘宝”は、妨害しているのは「白蓮と神子の『天敵』」としているようだが…
実は第1章EX2に登場したこの白蓮と神子も「異変の前線」と同じ『複霊』だったことが判明。複霊を「複霊である」と認識できたのも、自分自身が複霊だったためだった。
式神を操る式神(のコピーたる存在)を喰らったことで変性した「九尾の狐」もとい新妖怪「式神使い」は、吸収した能力の一部を使って、「異変に侵された世界が呼び寄せた式神のようなもの」である『複霊』である白蓮と神子に直接干渉し、妨害していた。
そして異変が進行し、地底世界がついに上に向かって崩れ去ってしまった。白蓮と神子はその衝撃から主人公をかばい、大きなダメージを受けてしまう。謎の木箱の中身である怪腕が九尾の狐を撃破した後、「人間と共に戦うのも、悪くなかった」と言い、それを『本物の自分』に伝える約束を主人公と交わした後、『複霊』として消滅した。
怪腕「『複霊』とお前たちが呼んできた存在。それは本物同然の模倣品。」
「しかし、その『思い』に本物も偽物もない。ひとつの、独立した『そのもの』だとーー」
「お前は体験してしまった。」「分かっているな?」
しかし、それでもまだ倒れない九尾の狐は最後の足掻きとして、折り畳みの異変を"進めて"しまった。主人公たちが辿り着いた先にいたのは……!?