概要
1989年3月11日のダイヤ改正からJR東日本東海道線東京駅~小田原駅・熱海駅間で運行開始した快速列車。特急踊り子の停車駅削減に伴い、通過となる各駅の救済措置として設定された。
2004年から新たな速達種別として特別快速(湘南新宿ライン)が設定されたが、アクティーの運行は継続され日中1時間に1本運行され、特別快速と併せて横浜~小田原間は1時間に2本の速達列車が確保されていた(停車駅は両方とも同じで同等の扱いだったが、過去に特別快速が熱海まで延長運転された際は早川・根府川が通過駅となっていたため、特別快速の方が事実上の上位種別であった)。
2015年3月14日のダイヤ改正で上野東京ラインが開業。宇都宮線へ直通する列車が誕生し、東京以北は普通として運転していた。
運行形態
2021年3月11日まで
1時間に1本が設定されており、大半が東京~熱海間の運行で一部小田原発着だった。
上野東京ライン開業前は他列車と同じく東京発着だったが、開業後は日中の大半の列車が宇都宮線まで直通した(宇都宮線内は普通列車として運行)。
土休日は夜間に通勤快速の代わりにアクティーが設定され、上野東京ライン開業後も東京発小田原行として運行された。
2021年3月12日から廃止まで
小田原~熱海間及び日中の全ての列車が廃止され、上野東京ラインとの直通も終了した。
通勤快速が廃止されたため、その代替として東京発小田原行のアクティーが夜間に1日2本設定された。
停車駅
運行開始当初の通過駅は戸塚駅・辻堂駅・大磯駅・二宮駅・鴨宮駅・早川駅・根府川駅の7駅であった。
その後1998年3月14日のダイヤ改正で一部列車が早川・根府川に停車するようになり、2004年10月16日のダイヤ改正で全列車が停車。これに伴い小田原以西は各駅停車となった。
2007年3月18日のダイヤ改正で、湘南新宿ライン特別快速が停車していた戸塚も停車駅になり、横浜~小田原間は特別快速と停車駅が同じになった。これにより通過駅は4駅となった。
この通過駅の少なさから、鉄道ファンから快速カクティーという愛称をつけられた。
廃止時点での停車駅
使用車両
113系
11両の基本編成は国府津車両センター、4両の付属編成は国府津車両センター及びJR東海静岡車両区所属。
運行開始から2006年(東海車は2004年)まで運用。
211系0・2000番台
田町車両センター(現・東京総合車両センター田町センター)所属。基本編成は10両、付属編成は5両。
運行開始から2012年まで運用。
215系
田町車両センター所属。10両編成。
10両編成2ドアの構造が災いし遅延が常態化した為、2001年12月1日ダイヤ改正で湘南新宿ラインに転用された。
E217系
国府津車両センター所属。基本編成は10両、付属編成は5両。
113系置き換えの為横須賀線から一部編成が転属しており、2006年3月18日から2015年3月13日まで運用。
運用が固定されていたため、毎日同じ列車に充当されていた(ただし予備編成が存在しないため、検査等で離脱した際は他形式が代走)。
E231系1000番台
国府津車両センター・小山車両センター所属。基本編成は10両、付属編成は5両。
2004年10月16日から廃止まで運用。
E233系3000番台
国府津車両センター・小山車両センター所属。基本編成は10両、付属編成は5両。
終焉
長らく東海道線の速達種別として特別快速と共に活躍してきたが、2021年3月12日のダイヤ改正で社会情勢の変化に伴う列車本数の見直しが行われ、その対象となったアクティーは日中の全列車が廃止され、夜間に運転される2本(東京発小田原行)のみの設定となった。
それから2年後の2023年3月18日のダイヤ改正では残った2本も廃止または普通列車に格下げされることが決定。アクティーの廃止をもって東海道線の速達列車は特別快速のみとなった。