怨霊も恐れ怯む少女(東方ロストワード)
だれからもすかれないきょうふのめ
「貴方の心を読ませてもらいました。どんなに突飛な内容でも、貴方が思う以上、貴方にとっては事実なのね。私は古明地さとり、地霊殿の主です。貴方の記憶にある私と同じ……とは言えないわ。」
「はい、このとおりです。読みどおりでしたね。」
原作の「怨霊も恐れ怯む少女」はこちらへ。→怨霊も恐れ怯む少女
東方ロストワードにおける怨霊も恐れ怯む少女は、古明地さとりの二つ名だが、同時に同作品におけるパラレルワールドのさとりの二つ名となっている。公式の表記は『[地]怨霊も恐れ怯む少女』だが、この記事では主に後者の方を指す。
このさとりの世界では「間欠泉から怨霊が吹き出してきた騒動」が長期化しているが、それに何らかの関わりがあるものと思われている。
本来、怨霊の騒動を起こしたのは彼女のペットたちであって、その経緯はさとりの知るところではなかったはずだが、騒動が長期化しているとなると、ペットたちの心を読んで十分にその経緯を知ることができているはずである。
もし燐がさとりに恐れることなく素直に相談していたら、動物たちのために苦労を買って出たことだろう。優秀な能力を駆使して皆のために行動したのかもしれない。(というのはあくまでも推測でしかないため、追加の情報が待たれる。)
二次創作と原作で最もと言っていいほど差があるさとりの容姿を再現している。それ故かL1世界線の古明地さとりに比べて腕が短く、ジト目がデフォになっている。
『紅魔塔』のストーリーで初めて立ち絵が実装されたが、まだメインストーリーに関わるかは不明。
2022年8月23日開催の『終わらない恐怖の催眠フェス』で実装された。
ボイス
- ボイス1「ペットが避ける程度の声」
→「どうも、私はペットに避けられるのですよ。この力の所為かしらね。」(自機:博麗霊夢・八雲紫支援)
- ボイス2「心に描く弾幕程度の声」
→「私には見えるわ。貴方の心の中に思い描いている弾幕が!」(自機:博麗霊夢・伊吹萃香支援)
- ボイス3「心象で苦しめる程度の声」
→「愚かな人間ね。無駄な考えが自らの心象に苦しめられる事になると言うのに。」(自機:博麗霊夢・射命丸文支援)「戦いの心象。それに貴方は苦しめられるといいわ。」(自機:霧雨魔理沙・アリス・マーガトロイド支援)
気質は『磁極変化』。磁極変化とは、何らかの原因で惑星の磁極が変化する現象のこと。
小ネタ
スキル
- スキルA「コモンセンス」・・・語源となった英単語 “common sense”が「誰もが共通して持っている感覚や意識」という意味であることから「常識・良識・共通感覚」を意味する(ただしマイナスな意味で使われることがある日本語の「常識」とは異なり、英語の「コモンセンス」は『社会生活をする上で誰もが知っているべき共通の認識、あるいは思慮・分別・良識など倫理的な事柄』のようなプラスの意味で使われる)。例えば東方地霊殿Extra中ボスである東風谷早苗の格言「この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!」は恐らく前者のマイナスな用法に近い。
- スキルB「オプティカルイリュージョン」・・・オプティカル・イリュージョンは「目の錯覚(錯視)」のこと。幾何学的な錯視や色に関する錯視など種類はさまざまだが、多くの錯視は原因が分かっていない。
- スキルC「コンファメーションバイアス」・・・確証バイアス(confirmation bias)のこと。自分の思い込みや偏った考え方に合致する情報だけを集めてしまい、それ以外の情報を無意識に捨ててしまうバイアス心理的傾向(バイアス)のこと。いろんな情報があったとしても自分の主張に有利な情報ばかりを重視するため、非合理的な判断につながりやすい。
ショット
ショットは通常弾幕の再現でありながら、ショットとして使用するためか東方ロストワードオリジナルの名称が付けられている。このさとりの場合、ショットの弾幕の名前には心理や感情に関する用語がいくつも隠されている。
心理診断
ソンディテスト | ハンガリーの精神科医レオポルド・ソンディという人物によって20世紀に開発された投影法検査。投影法検査は絵や写真などを見て選んでもらうことによって精神状態を調べる方法で、精神疾患や犯罪者の鑑別に有効とされてるため実際の心理臨床の現場でも用いられている。ソンディが提唱した衝動学説と運命分析理論と呼ばれる理論を実証するために開発されたという。 |
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バウムテスト | スイスの心理学者カール・コッホによって開発された、樹木を描くことで被検者の心理的な状態を捉えようとする心理検査のこと。被検者の無意識を捉えることが出来るとされている。 |
ロールシャッハテスト | スイスの心理学者ヘルマン・ロールシャッハが発明した投影法に分類される性格検査の代表的な方法のひとつ。左右対称のインクのしみを見せて何を想像するかを述べてもらって、そこから被験者の性格や精神状態を分析するものである。なお、さとりの妹がこれを元ネタとしたスペルカードを持っている。 |
P-Fスタディ | アメリカの心理学者ローゼンツァイク,S.により開発された投影法検査で別名「絵画欲求不満テスト」。欲求不満状況に対する反応傾向に基づいて被検者の人格像を把握することを目的としている。 |
TAT | 心理臨床の現場で用いられる心理検査「主題統覚検査」のこと。1935年にMurray,H.A.(マレー)とMorgan,C.D.(モーガン)によって考案されたらによって考案された、被験者の性格傾向を測定することを目的とした投映法の検査。ネット上では同形の顔文字や同名のカップリング名が存在する。 |
SCT | ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが開発したとされる半構造化された投影法「文章完成法」のこと。未完成の文章を提示し、自由に文章を完成させることによりその人のパーソナリティ全体を推測していく。足された文は被験者の態度、信念、動機づけ、他の精神状態の徴候を顕在化するとされる。 |
心霊テスト
ユーリカ | 古代ギリシアの数学者・発明者であるアルキメデスが叫んだとされる言葉「Eureka」のこと。ギリシャ語由来の感嘆詞で、何かを発見・発明したことを喜ぶときに使われる。 |
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インスピレーション | 創作・思考の過程で瞬間的に浮かぶ直感やひらめき。豆電球が光る演出のアレ。 |
エピファニー | 突然の目覚ましい理解の感覚(ひらめき)のこと。前述のアルキメデスの発見や、アイザック・ニュートンの万有引力の法則もエピファニーによるものである。 |
アポフェニア | 無作為あるいは無意味な情報の中から規則性や関連性を見出す知覚作用のこと。ドイツ人の心理学者クラウス・コンラッドがギリシャ語のapo (離れた場所)とphaeneinを元に新語として作り出した。 |
ヌミノース | ドイツの神学者ルドルフ・オットーが定義した概念。神への信仰心、超自然現象、聖なるもの、宗教上神聖なものおよび、先験的なものに触れることで沸き起こる感情のこと。 |
リベレーション | 「発覚」「啓示」「天啓」「意外な新事実」などを意味する言葉。キリスト教用語においては「啓示」「天啓」、頭文字のrを大文字にすると「黙示録」を指すようになる。 |
LastWord
「メモリーフォールトクラッシュ」の”フォールト”は技術用語では「システムの障害・欠陥・不具合」のことを指す。つまり直訳すると「記憶の欠陥・故障」などとも読める。
"ZUN絵寄りの古明地さとり"
二次創作の世界ではこのように『万人受けしやすい二次創作寄りのさとり』と『一部には受ける原作寄りのさとり』の容姿の違いがネタとして様々な形で擦られ続けてきた。そのため、以前から「もし原作さとりが実装されたらどうなるか?」という期待の声があった。
そしてストーリーで立ち絵が先行公開された際には「これは11点のおねえちゃん」などの原作さとりファンによる喜びの声が相次いだ(一部からは「腕が少し長い」とも言われているが……)。