概要
乙女チックブームを境に少女漫画に多く見られるようになり、後々少年漫画でも多く見られるようになった。
作風によって、ラブコメディ、ラブストーリー(ロマンス)と言い分けられる。
- 恋愛が主題の一つで恋愛以外にも主題があるもの
- 恋愛以外が主題だが恋愛や愛憎の描写がえげつないもの(読者がカップリングで争っているのではなく、明確に作中でイザコザが描かれている場合に、準恋愛ものとされやすい)
- 恋愛が主題だが、異性よりも同性同士の確執、争奪戦が主題のもの
- ギャグ漫画を下地に恋愛を交えている、ラブコメディのうちの特にギャグ要素が強いもの
- 物語の主人公とヒロインを勘違いさせるメタ、ミステリーの要素を含むもの
- 本当は恋愛以外の主題+最終回発情期という構成であるが、『転生ヒドイン』に憑依されて話をめちゃくちゃにされているもの(恋愛か愛憎かの判別が難しく、代表例はシンデレラストーリーで、この人物を断罪する悪役令嬢ものといったジャンルもある)
と、作風にバラつきがあり、恋愛の濃度、重要度でジャンルが決まるとされている。
他ジャンル(特にエロ漫画、愛憎劇)との線引きが難しいが、R-18要素の有無、キャラクターやストーリーの重要度はかなりの指標になる。
多くは男女の関係を描いた話で、BL、百合は恋愛よりもBL、百合と呼ばれ、男女一対一のセカイ系は恋愛ものよりも「セカイ系」と呼ばれやすい。
価値観の多様化&他ジャンルとの境界線
1990年代以降は恋愛漫画以外の恋愛が注目されることが増え、恋愛漫画と他ジャンルの区別が曖昧になってきた(コメディ漫画とギャグ漫画の境目が曖昧になってきた現象に似ている)。
「素敵な異性と恋愛する主人公=(≒)自分(読者)」として楽しむ為に、主人公に細かい設定がない作品(顔が伏せられている、名前が変更できる、男女両方に設定がない、異性の解像度が高くて「推し」ではないと読めない仕様になっている、メイヒロ派とサブヒロ派がどっちも対象読者に設定されている、自己愛と他愛・恋愛と愛憎を混同している人用のミスリード要素が設定されているなど)や、現実に捕らわれない異世界が舞台の作品も増えるようになった。
似たジャンルでも、萌え系、乙女系はキャラカタログやマニア向けと言われやすく、ギャルゲー、乙女ゲー(や、それに類する作風の漫画)自体に恋愛SLG、異性カタログ、萌え、エロティックの意味を含むため、いちいち恋愛ものと呼ぶ必要がない。