概要
『星のカービィディスカバリー』に登場する場所。かつての文明を残す建築物と、各エリアごとに異なる自然環境が特徴。
独自の言語が使われており各地に文字の書かれた看板が見られる他、歌も存在する模様。
本作のプロローグではポップスターの各地に「ナゾのうず」(従来作品のディメンションホールと似たような見た目)が開き、カービィ達が新世界に飛ばされてしまう。
住民
現在の住民
水色のネズミないしはチンチラのような生き物。フィギュアでは「しんぴてきな子」とも称される。
カービィに救出されて以降、初心者用のヒントをくれるなど冒険を全面的にサポートしてくれる。
本作の敵組織。ポップスターから漂着してきたワドルディ達を攫っている他、エフィリンのことも狙っているようだが……?
その名の通り動物モチーフのキャラが多いが、中にはポップスターからやってきたキャラもスカウトされている。
飛ばされてきた者達
おなじみ主人公。ナゾのうずに飲み込まれ、砂浜に漂着した。この際ほおばりヘンケイを会得している。
ワドルディ達がビースト軍団に捕まっていると知り、エフィリンと共に救出に奔走する。
おなじみカービィの友達。ポップスターから飛ばされてきたところ、カービィやワドルディ達を発見する。
はじまりの地をクリアするとカービィと合流し、以降は2P用のキャラとして操作できるようになる。
おなじみ雑魚敵……だが、下記の事情から本作では敵キャラではない。
カービィより先に新世界に辿り着いていた。エフィリンと共にワドルディの町を作って暮らしていたが、ビースト軍団によって壊滅させられほとんどの個体が連れ去られてしまう。
一定数を救出するごとにワドルディの町が発展したり、ボス戦のステージにある扉を壊してくれる。
おなじみ孤高の騎士。カービィよりも少し後に新世界に飛ばされ、脱出する術を探っていた。
ホワイティホルンズまで探索していたが、コロシアム建設後はワドルディの町の用心棒を引き受けた。以後は剣術の腕を磨きがてら、ビースト軍団の来襲から町を守っている。
通常ステージには一切登場せず、ボスとしてはコロシアムでのみ戦える。
おなじみ宿敵の暴君。カービィよりも数ヶ月前に新世界へ来たらしい。
何故かビースト軍団の幹部となってワドルディを連れ去っているが……?
かつての住民
作中では「原生種」とも呼ばれる。現在は何らかの理由でいなくなってしまっている。
かつて存在していた女性歌手。
持ち歌「WELCOME TO THE NEW WORLD!」はかつて新世界で大流行していたという。
- ワンダリア
宇宙をモチーフにしたテーマパーク「ワンダリア遊園地」の創設者。
愛犬をイメージしたキャラクター「ワンダックス エッガーズ」と「ワンダリィ エッガーズ」が宇宙へ飛び立つ夢物語を創作した。
企業
ほおばりヘンケイに使う様々なアイテムを製造した会社。3社の頭文字を並べると「HAL」になる。
「ホラインオートカスタム」という自動車の店を経営していた。高所作業車や遊園地の乗り物といった機械類の他にも、土管やビルといった建設業も行っていた模様。
キャッチコピーは「あなたのライフをいきいきと」。「アライブルモール」というショッピングモールを運営していた他、自動販売機やアイスクリームショップなどの飲食業、ポスターにもなっている旅行代理店などのサービスに力を入れていたらしい。
電球やスピーカーコーン、時計といった工業製品を生産していた会社。工場や研究施設といったバイオ・宇宙関連にも投資していたが、分社化に伴い企業戦争が加熱していったという。
ステージ一覧
本作も各ステージの頭文字を並べると、ある単語が見えてくる。
はじまりの大陸
カービィが最初に飛ばされてきた大陸。
初めて訪れることになる緑化都市。
今や廃墟と化した多数の建造物と、緑豊かな植物が一面に広がっている。
広大な海と砂浜が広がる諸島。
海の中には建物の残骸が沈んでおり、中でも工業施設のような名残が多い。
かつて大人気だった、ワンダリアという巨大遊園地の跡地。
遊園地らしく、ジェットコースターやお化け屋敷など多彩な仕掛けが多い。目玉アトラクションは宇宙船型ジェットコースター『スペースワンダリア号』。
雪と氷に閉ざされた寒冷地。
ヨーロッパを思わせるようなレンガの建物の残骸が多く、中でも奥にそびえ立つ廃城が目を引く。
ここの水辺はカービィや敵が落ちると一瞬で凍りついてしまうほど冷たい。
禁足の島
はじまりの大陸とは海を隔てて離れた場所にある土地。
海を渡った先の大陸に広がる砂漠と渓谷。
元々は港町だったようで、工場の跡地や船の残骸や、かつて生息していたであろう海洋生物や珊瑚の亡骸がちらほら点在している。
火山そびえる溶岩地帯。
資源エネルギープラントの他に、野生的な建造物が点在している。火山弾によって足場が崩れる事があるため、注意が必要である。
ビースト軍団のアジトらしく、今まで戦ってきた面々が大挙して行手を阻む。
レッドガル禁足地の向こう側にある研究施設と、それを取り巻く元先進都市。
技術発展の先駆けとして栄華を誇っていたらしいが…
関連項目
以下、終盤~クリア後の致命的なネタバレが含まれます。
新世界の真実
本作の最終盤、ラボ・ディスカバールの館内放送「ドキドキ発見ドリームツアー」にて真実が語られる。
かつて新世界に「ID-F86 フェクト・エフィリス」と呼ばれる宇宙生物が飛来し、原生種に対する侵略を行っていた。しかし研究チームにより捕獲されたことにより、ID-F86が持つ空間転移能力の研究が始まった。
「究極の生命体」とも称されるID-F86の力により、惑星間ワープ技術が発展するなど新世界は飛躍的に進化したのである。
だがそれから30年後、「ワープ実験事故」が発生する。
これにより「ID-F87 フェクト・エフィリン」(=エフィリン)が分離して研究施設から脱走して行方不明となり、残った本体の「フェクト・フォルガ」も形を保てなくなってしまう。やむなくフォルガはエターナルカプセルに保存されることとなり、一種の観光スポットと化していた。
フォルガはアニマルたちのリーダーだったレオンガルフを洗脳し、その命を保つべくワドルディにラボの電力を供給させる傍ら、エフィリンを取り戻しエフィリスの姿に戻ろうと企んでいた。そうして本編プロローグのシーンへと物語は繋がる。
では、その間原住民は何をしていたのか?
あろうことかID-F86を放置し、手狭になった新世界から去ってどこかに移住してしまった。
レオンガルフ(実際の発言者は彼を洗脳しているフォルガ)の台詞によると、「授かったキセキの力で、彼方夢の大地へと飛び立っていった」とのことらしい。
その後の原住民達がどこで過ごしているかは不明だが、彼らは実質的な本作の全ての元凶に近い。
考察
- 本作の英語版タイトルは"Kirby and the Forgotten Land"。直訳すると「カービィと忘れられた地」となるが、新世界は原住民にとってまさに「忘れられた地」そのものだったのである。
- 作中ではポップスターと新世界の時間の流れが異なるように描写されている。例えば上述の通りデデデは新世界に辿り着いてから数ヶ月間が経過している他、エピローグ後にはエフィリンが「2つの世界の繋がりを閉じて力尽きたところを、キャロラインが助けてくれた」と語るが、実際はカービィと離れ離れになってからすぐ再会している。
- これに関しては、小説版だと「空間のねじれによって時間差が生じた」と補完されている。エフィリンと再会するシーンも数日後の出来事に変更された。
- ID-F86が開く星形のワープホールは、『星のカービィWii』に登場するローアのものと酷似している。このことから、「原住民=ハルカンドラ人なのでは?」という考察も見受けられる。
- 小説版ではデデデとメタナイトの視点からID-F86と原住民達の考察がなされている。ID-F86を「侵略しなければ生きていられない哀れな存在」だとしながらも、そんな相手を見世物にした挙句放置した原住民のことは「ID-F86よりタチの悪い連中、どうしようもない奴ら」「せめてもの思いやりか、浮かれて忘れていたか」と、その倫理観の欠如っぷりを批判している。