官営八幡製鐵所等を源流とする新日本製鐵(1970年3月発足)が住友金属工業を2012年10月に合併し商号変更した。粗鋼生産量は世界第2位。
鉄道車両用の車輪生産の国内シェアはほぼ100%である等、各分野で大きな供給力を持つ。
2013年11月現在、発祥の地である八幡(福岡県北九州市)他16箇所で製造拠点を運営している。
2019年4月、日本製鉄株式会社(にっぽんせいてつ)に社名変更
主な事業所
銑鋼一貫製鉄所は室蘭・鹿島・君津・名古屋・和歌山・八幡・大分の7か所である。
- 室蘭製鉄所
棒鋼・線材を製造。
- 釜石製鉄所
線材を製造。
1887年(明治20年)から操業を続ける釜石鉱山田中製鉄所が前身で、八幡製鐵所よりも早くに操業を開始した日本最古の製鉄所。
- 鹿島製鉄所
旧・住友金属。 薄板・厚板・形鋼・鋼管を製造。
- 君津製鉄所
千葉・君津地区で薄板・厚板・線材・形鋼・鋼管、東京地区で鋼管を製造。
- 直江津製造所
旧・日本ステンレス株式会社⇒住友金属。
ステンレス鋼・チタンを製造。
- 名古屋製鉄所
薄板・厚板・鋼管を製造。
- 製鋼所(大阪府大阪市)
旧・住友金属。 鉄道車両用車輪・車軸・クランクシャフトを製造。
- 尼崎製造所
鋼管を製造。
- 広畑製鉄所
薄板を製造。
- 和歌山製鉄所
和歌山地区と海南地区は旧・住友金属、大阪・堺地区は旧・八幡製鐵⇒新日本製鉄。
和歌山地区は鋼管・薄板、海南地区は鋼管、堺地区は形鋼を製造。
- 光チタン部
チタンを製造。
- 八幡製鉄所
八幡地区は旧・八幡製鐵⇒新日本製鉄、薄板・形鋼・軌条・鋼管を製造。
小倉地区は旧・住友金属、棒鋼・線材を製造。
八幡製鐵所は1901年(明治34年)の明治時代に操業を開始した官営の製鉄所を前身で旧本事務所、修繕工場、旧鍛冶工場(福岡県北九州市)、遠賀川水源地ポンプ室(福岡県中間市)の4資産が「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」(全23資産)の構成資産として世界遺産に登録されている。
- 大分製鉄所
薄板・厚板を製造。
※特記事項の無い事業所は旧・新日本製鉄。
スポーツ関連
元々前身の八幡製鉄所・富士製鐵及び新日本製鐵、住友金属工業はスポーツが盛んだった。
社会人野球
会社直轄(2チーム)
日本製鉄広畑硬式野球部
日本製鉄鹿島硬式野球部(旧:住友金属鹿島硬式野球部)
冠スポンサーの広域複合企業チーム
日本製鉄室蘭シャークス(旧:新日本製鐵室蘭硬式野球部)
日本製鉄かずさマジック)(旧:新日本製鐵君津硬式野球部)
日本製鉄東海REX(旧:新日本製鐵名古屋硬式野球部)
クラブチーム
光シーガルズ(旧:新日本製鐵光硬式野球部)
日本製鉄大分硬式野球部
廃部
新日本製鐵釜石硬式野球部 - 1988年に廃部。
新日本製鐵堺硬式野球部 - 1995年から休部し、2008年に廃部。
新日本製鐵八幡硬式野球部 - 2003年に廃部。
住友金属野球団-1999年廃部
バレーボール
新日鐵堺の男子バレーボールチームが強豪で堺ブレイザーズの母体になった。
また「住友金属ギラソール」(ギラソールはヒマワリの意味)も日本リーグ(Vリーグ)に参加したが1998年3月をもって休部・活動休止。
ラグビー
釜石シーウェイブスの母体の富士鉄釜石(→新日鉄釜石)はかつての強豪チームだった。(現在はジャパンラグビートップチャレンジリーグに所属)
また「日本製鉄八幡ラグビー部」がトップキュウシュウ(九州地区のリーグ)に参加。
こちらは前身の八幡製鐵ラグビー部に草津正武(後のプロレスラー・初代グレート草津)
が在籍していた。
バスケットボール
新日本製鐵スパーレッツ:日本リーグに参加、1996年休部。
住友金属工業籠球団「住友金属スパークス」:日本リーグに参加、1998年休部。
サッカー
1947年に創設された「住友金属工業蹴球団」がのちの鹿島アントラーズの母体となった。
在籍選手に手倉森誠(元リオ五輪代表監督)・手倉森浩兄弟、後にアントラーズを支える大野俊三(日本代表としてドーハの悲劇を体験。)、賀谷英司、石井正忠、真中靖夫らがいる。
同時期に「八幡製鉄サッカー部」も創設、日本サッカーリーグ (JSL) に創設時から参加しているが1999年シーズンを最後に廃部、一部は三菱化成黒崎サッカー部(ギラヴァンツ北九州の母体)
に移っている。
ほかに「日本製鉄釜石サッカー部」「日本製鉄大分サッカー部」「日本製鉄室蘭サッカー部」が地域リーグに参加。
その他
関連タグ
元社員の有名人
プロ野球選手
下柳剛、松中信彦、渡辺俊介:新日本製鐵君津/かずさマジック出身
河本育之:「新日本製鐵光」(現・光シーガルズ)出身。
森慎二:新日本製鐵光⇒新日本製鐵君津を経てプロ入り。
山田久志:「富士製鐵釜石」(⇒新日本製鐵釜石)出身。
蔦文也、三沢淳、佐々木恭介、弓岡敬二郎、正田耕三、定詰雅彦:日本製鐵広畑/富士製鐵広畑/新日本製鐵広畑/新日鐵住金広畑/日本製鉄広畑出身
黒田一博(黒田博樹の父親)、西本幸雄:「八幡製鐵所」(⇒新日本製鐵八幡)出身。※西本は全京都、星野組を経てプロ入り。
野茂英雄:「新日本製鐵堺」出身。正確には新日鉄の関連会社に勤務していた。
因みに
- プロ野球で、西本幸雄は阪急ブレーブス・近鉄バファローズで、山田久志と森繁和は中日ドラゴンズで、佐々木恭介は近鉄で監督を務めた。(佐々木は中日では監督代行、日本女子プロ野球機構「京都アストドリームス」監督も務め、現在は社会人野球チーム「大和高田クラブ」の監督。)
- 弓岡敬二郎は現在独立リーグ・愛媛マンダリンパイレーツ (2014-2016年、2022年~)監督を務める。
- 社会人野球は現在元プロ野球選手を受け入れており、渡辺俊介(かずさマジック、2020年からかずさマジックの監督)や玉置隆(元阪神⇒日本製鐵鹿島所属〈2019年引退〉。歌手の玉置成実は従妹)らが在籍している。
- 蔦文也はプロ野球選手を経て高校野球・徳島県立池田高校(春夏の甲子園大会で優勝3回、準優勝を2回)の監督を務めた。
- 三沢淳は1996年(平成8年)の第41回衆議院議員総選挙に、新進党公認で愛知4区から出馬し当選(当選回数・1回)。
バレーボール選手
その他
初代グレート草津