刀については→ 日光一文字 を参照。
別作品にも同じ刀剣をモチーフにした同名のキャラクターがいるため、こちらの作品を投稿する際は『日光一文字(刀剣乱舞)』のタグを推奨する。
プロフィール
「右手に歴史書、左手に法螺貝。日光一文字、只今見参である」
概要
2020年8月7日に全身画像公開、8月10日0時にゲリラ開始された期間限定鍛刀イベントにて実装された刀剣男士。
2021年1月14日の刀剣乱舞6周年キャンペーンや2021年8月18日でも期間限定鍛刀。皮肉なことに、新刀剣男士実装鍛刀イベント直後に復刻の鍛刀イベントがある。(1月には泛塵、8月には姫鶴一文字が直前の鍛刀イベントにて実装)
公式Twitterの紹介
福岡一文字派の作とされている太刀。
一文字一家の長、山鳥毛の左腕。与えられた命は完遂する。日光権現の宝刀であったことが名の由来。
北条家、黒田家などを伝わり「知」と「武」を備えた風体に歴代のそれが現れる。
初出の台詞「右手に歴史書、左手に法螺貝~」は、小田原合戦にて後北条氏が豊臣に降伏する際、開城の交渉に当たった黒田官兵衛へ仲介の礼として『日光一文字』『吾妻鏡(歴史書)』(重要文化財・国立公文書館所蔵)『北条白貝(法螺貝)』(福岡市美術館所蔵)そして衣装の柄にも採用されている『葡萄蒔絵刀箱』をワンセットにして贈ったことに由来する。
刀帳でも「北条家から黒田家へ」と自分でも言っているとおり、黒田家以前は小田原の後北条家の伝家の宝刀だった。
そのため、特命調査聚楽第にて確認されたとされる北条氏政は、それが本物であると仮定すれば日光一文字の主である。
もし本物であった場合は日光一文字の主が改変された歴史に関わっているという事となり、また本物でなかった場合も何らかの形で(場合によっては日光一文字ともども)巻き込まれたという可能性が高い。
また、実装された8月10日も、北条氏政の命日となる。
性能
打撃が74と太刀男士の中でも上位。また黒田家ゆかりの刀の共通点か機動も高め。
反面、生存が60に満たない。
容姿
濃い葡萄色をおびた黒髪にリムレスの眼鏡をかけている。髪型は一見すると短髪だが、よく見るとひと房長い髪が首元から胸元に垂れている。戦闘時の立ち絵からすると黄色っぽい紐でまとめている様子。
山鳥毛と同じく白いロングコートを羽織り黒い革手袋を嵌め、一文字共通の赤いスリットが入った白のスラックスと黒の革靴を履いている。左腕にも革製の射篭手。インナーは黒いピンタックシャツ。
コートの襟元も濃い葡萄色で、下襟には自身が収められていた北条家に由来する刀箱の葡萄文蒔絵にちなみ葡萄柄があしらわれ、ベルトバックルにも同じ彫りものが一文字と共にある。
刀剣男士の紋は黒田家家紋の藤巴に刀派の証である一の文字で、山鳥毛と同じく左襟にピンバッジとして付けている。
内番姿は山鳥毛や南泉一文字と同じく白を基調としたジャージでインナーは黒いVネックのシャツ。
足元は黒のスニーカーを履いている。
太刀なのに打刀拵えで佩いているのは、黒田家2代藩主・黒田忠之に「へし切長谷部の拵えと全く同じにしてほしい」と細かく注文して造られた史料があることが由来と思われる。
忠之が何故そう注文をしたかは不明で、現在は両者ともにその拵えは残っていない(現存するへし切長谷部の拵えは10代藩主・黒田斉清の頃に、同じく黒田家に伝わる刀・安宅切の拵えを写したもの)。
キャラクター像
「愛想がないと?」と本人も認める四角四面な性格の持ち主。審神者に対しては圧が強いながらも忠臣然として従う。度々「主命」を口にする一方でビジネスライクだが、「主不在の間も、俺が守ろう」(放置ボイス)や回想などを見る限り、守ると決めたものは守ろうとする真面目で義に熱い部分があり、決して冷たいだけの存在ではない。
就任記念ボイスでは年を経るごとに態度が軟化し、主の力量を認容する姿勢がうかがえる。
山鳥毛との回想や内番特殊ボイス、刀剣破壊ボイスからは「山鳥毛の左腕」という一文字一家での役割を重視する姿勢が見られ、審神者にとっては陪臣と捉えることもできる。
出陣ボイスが「主命とあらば即出陣!日光一文字、参る!」と中の人繋がりのパロディ台詞である。
本丸では堅物で言葉数も少なく不愛想だが、戦場に出れば一転して笑顔を浮かべ、追い込まれて真剣必殺ともなればヤーさんのお控えなすっての構えで悪役の形相で高笑いする戦闘狂染みた面もある。加えてボス到達、乱舞Lv6ボイスでは、命令を完遂するためなら自身のみならず部隊員たちにも死を命じる苛烈さが垣間見える。
登場時の台詞にある法螺貝、北条白貝は小田原北条家由来の宝物で、法螺貝は由縁に深く結びつき思い入れがあるせいか、馬当番を任せると持ち出してしまう。しかし馬は本来繊細な性格なため、突然大きな音を出すのは危険であり、安易に真似をしてはいけない。
先述の刀箱にちなんで葡萄に関する台詞もいくつかあり、畑当番では葡萄酒を作っている(※現実でやると密造酒になるので真似してはいけない)
刀装を装備すると「葡萄の玉のよう」とも言うあたり、北条家からの己の来歴、由縁を今に伝える葡萄という意匠や概念にやはりこちらも思い入れがあるようだ。
お花見ボイスは「左腕」と「左近の桜」をかけたものか。
回想
福岡一文字派
同派で唯一全員に律儀に挨拶している。先述の通り杓子定規な性格ではあるが、根回しと気配り(相手の意に沿うとは言っていない)をするタイプなのかもしれない。
- 山鳥毛
回想『翼顕現 桜』、手合わせで特殊会話が発生。
お互いの呼び方は「お頭」、「我が翼」。
山鳥毛は一家の長として本丸中に目を行き届かせるためなのか「私だけで本丸の全てに目を配るのは骨が折れる」と日光に語り、その長からの命を仰ぐ日光に「お前はさながら左腕。己の思うように動いてくれればいい」と威厳をもって告げている。
ちなみに回想タイトルの『桜』とは、主を護る両人を現す「左近の桜、右近の橘」にちなんでいる。
しかし、史実での両者の関係を考えると関係性は奇妙で、日光一文字を有した後北条氏と上杉氏は関東の領有を争った仇敵の関係でもあり
かつ最終的な立場では日光の方が家としては上でありながら何故か刀剣男士としての立場は上下関係は逆という歪な状態となっている。
回想『一文字一家の躾』(回想『一文字一家の長』発生後)、手合わせで特殊会話が発生。
お互いの呼び方は「どら猫」、「日光の兄貴」。
南泉は日光を目前にするだけで異常に委縮し、猫の呪いで一文字一家の威厳を保てないのを隠そうとしどろもどろになるが、日光は何かを察して「今まで通り自由に暴れて居ろ」と告げる。
この回想にて言う「ここで丸焼きになりたいか?」という台詞は、日光一文字の過去の主にして後北条氏の祖・伊勢宗瑞(北条早雲とも呼ばれる)が、当時は関東管領上杉氏の城であった小田原城を奪取した際の「火牛の計」の計略の逸話によるものと思われる。
回想『一文字一家の隠居』(回想『翼顕現 桜』発生後)、手合わせで特殊会話が発生。
お互いの呼び方は「御前」、「日光の坊主」。
日光は一文字則宗を一文字の祖として敬意をもって対応する一方、山鳥毛が一文字一家を問題なく引っ張っていけるよう気を配る。一文字則宗もそのことを全て理解し、隠居の身であり山鳥毛を困らせるようなことはないと優しく諭す。
- 姫鶴一文字
回想『一文字一家の白風』(回想『翼顕現 桜』発生後か)、手合わせで特殊会話が発生。
お互いの呼び方は「姫」(姫鶴はこの呼ばれ方を好ましく思っていない)、「日光くん」。
一文字一家の長、山鳥毛と縁の深い刀であるためか、敬語で接する。(姫鶴の立場が明示されていないため、正確な理由は不明。)山鳥毛に対して思うところのある姫鶴に対し、「そのように言わないであげてください」と姫鶴の気持ちを否定せず、山鳥毛をフォローする。
黒田組
黒田家と縁のある刀(日本号・へし切長谷部・博多藤四郎・厚藤四郎・小夜左文字(極でも発生)・五月雨江)とは手合わせにおいて特殊ボイスが発生。日光側のみ変化し、通常台詞と同一台詞のトーン違いという分かりにくいものである(南泉に対するものと同じ)。
- 日本号
回想『黒田家の弟分』が発生(回想『黒田家の話』発生後)。
正三位(上級貴族の位階。大納言に相当する)の身分の日本号でも、先に黒田家に伝わったへし切長谷部でも、「お前たちがどう思おうが弟分として扱い、そして血を分けた弟の如く守る。それだけの話だ」と仁義を切る。
この身分を強調する日本号と意に介さない日光一文字の描写は、後北条氏の祖・伊勢宗瑞が身分を拠り所とせず実力で関東に北条五代の拠点を築き上げたことに由来すると考えられ、
同時に弟と扱うことで北条家が「大大名でありながら五代に渡り家督争いが起きず、秩序だった家として立ち回りをしていたこと」への敬意を払い、黒田家の中でもその美徳を実践する心意気と捉えられる。
また、長谷部は信長からの刀であることを誇っており、日光は共に持参された吾妻鏡・北条白貝共々、元来は北条家出自の宝物であることを言外に誇示し、二人に共通点は見られる。
小田原組(山姥切長義、山姥切国広、江雪左文字)
北条早雲(伊勢宗瑞)が申し受けて以来、衣装にも採りいれられている葡萄の柄の刀箱ともども、小田原の後北条家の宝刀であったため、山姥切長義等小田原組の面々とも縁がある。
実際に山姥切長義には本作長義天正十八年庚刁五月三日二九州日向住国広銘打天正十四年七月二十一日小田原参府之時従屋形様被下置也長尾新五郎平朝臣顕長所持との銘があることから、この屋形様が北条家主君を指していると思われるが、へし切り長谷部同様に2020年11月時点では回想・内番特殊台詞などの台詞変化は現時点ではない。
また豊臣家と北条家の諸事の交渉役となったのは板部岡江雪斎、つまり江雪左文字の主であり、これらの刀は主を同じくした刀(うち片方は家臣に下賜された刀)と、その主君の降伏にも尽くした家中絡みの縁を強く持つ刀達である。
祢々切丸
同様に日光二荒山神社に奉納されていた刀剣として祢々切丸とも強い縁があるが、此方についても2020年11月時点では回想・内番特殊台詞などとともに未実装。
余談
置鮎氏は2017年から刀剣乱舞への出演を希望しており、審神者間でも待望されていた。
3年近く越しのフラグ回収に沸き立ったのは審神者のみならず、ご本人も日光一文字をイメージして形から入るなど気合に満ちて収録に挑んでいた。
チラ見せ時からCVを置鮎氏と予想する審神者が見られ、全身公開時はそれが的中した上に中の人繋がりの手塚国光に似てると話題になった。その盛り上がりぶりは当日のTwitterのトレンドで「日光一文字」よりも「手塚国光」が上位になるほど。
設定は涼原秋春氏が担当したことを明かしている。外見やCVにはノータッチだった模様。
刀剣乱舞の設定担当というと芝村氏が筆頭だが、涼原氏も開始時から参加し多くの刀剣男士を生み出しおり、その中には初期刀もいるとのこと。