概要
「九十九の満月」の世界(以下、九十九世界)に登場する、生物妖(せいぶつよう:生物が触媒(ベース)の妖怪)で植物が触媒(ベース)の九十九神。
九十九世界では触媒(ベース)に、一つのモノや他の生物と混ざり合ったモノと様々な事例(ケース)がある。植物妖では、樹とそれに取り付いていた昆虫も合わせて触媒(ベース)になった九十九神が登場している。
植物の性質を持っているためか、感情に合わせて花が咲いたりなどの妖質変化(ようしつへんか:妖怪の変化能力)が見られる。
こういった植物の性質を持つ妖怪に着目して、発想人(アイディアマン)の商人(妖怪)は新鮮なお茶の植物妖を使った商品を考えついた。だが鮮度にこだわり過ぎて容器内で成長・増殖し、蓋から葉が飛び出すほどになってしまい、美味いらしいが食べられない…。
樹妖(じゅよう)
九十九世界では親を持たず生まれる存在の九十九神なのに、姉妹の妖怪が登場している。これは元々一匹の妖怪だった樹妖が、小さい頃に事故(アクシデント)でパッカーンと割れ、その状態で傷が治るとそのまま別人格を持ったもう一人の自分が誕生する驚きの性質があるため。
樹妖は体が丈夫な反面、手当次第で大変なことになるので、お近くの樹妖がいる人は気をつけてくださいね。
潜木(せんぼく)
おんでこ屋敷(空を飛ぶ巨大なお化け屋敷で本作の舞台)の柱に潜り込む技。慣れない者が行うと目を回してしまう。【その57】の潜木場面をよく見ると、クジラのような妖怪が潜木している姿が確認できる(因みにこの場面は、他の妖怪を観察する所ではない切羽詰まった状況である)。また人や妖怪を抱えたままの潜木は危険(リスク)が伴い、失敗すると木と融合したまま死んでしまう…。
妖怪「あーあれはえぐいなー」
人間「(ちょっと興味ある…。)」
因みに触媒(ベース)が樹(木)なのでなかなか沈まず、浮く感じで?泳げるらしい(【その73】のエンドカードより)。
神木妖(しんぼくよう)
樹妖の中で、御神木が触媒(ベース)の神木妖(しんぼくよう)。このような妖怪達には長寿の者が多い。その中で『虞美転輪(ぐびてんりん)』という名は誉れの樹名。
神聖な木が触媒(ベース)の為か特別な能力を持っている。下記の能力の他、無理矢理に根を張って軍神(ぐんしん:人などに造られた妖怪であり兵器)の動きを止める場面がある。
かしまし合体
神木妖の奥の「手」。これは神木妖(しんぼくよう)の適応力を利用して2体以上の妖怪が融合し、無理やり力を底上げする強引な裏技。いっぱいいっぱいな状態のためあんま喋りかけんな!
ウチビル
魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)を吸い上げる妖植物を生やす技。これは元々、動物の死骸や龍脈筋(りゅうみゃくすじ:大地にある魂の海流筋)にわずかに生えるような力の弱い植物。大量の魂魄を吸い上げようとしたら、上記の「かしまし合体」などで力を底上げする必要がある。もし単体でウチビルを行えば、大量の魂魄が体に流れこみ、完全に癒着して二度と元に戻れなくなり、大樹として一生終えることになってしまう。