無敵艦隊
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むてきかんたい
無敵艦隊とは、大航海時代のスペイン海軍が保有していた大艦隊の事である。
1588年に英仏海峡で行われたスペインのイングランド侵攻中のアルマダの海戦においてのスペインの艦隊のことである。
ただしこの名前は、この艦隊を壊滅させたイングランド人が皮肉をこめて考案した通称である。
軍艦28隻と武装商船102隻で構成され1000tを越える大艦もあったようだ。
上記のスペイン艦隊が由来で、スペインに限らず大艦隊の威容をあらわす名称となった。
1以降、大艦隊といえば巨大な戦闘艦を並べて艦隊決戦を行うものとされてきた。第一次世界大戦のドイツ大洋艦隊とイギリス本国艦隊によるジュットランド沖海戦がそのピークになる。
ところが、第二次世界大戦が始まり、1941年の日本海軍によって真珠湾攻撃とマレー沖海戦が発生すると、この前提はまったくの白紙に戻った。
そんな中、1942年末にエセックス級空母の就役が始まると、アメリカ海軍の空母機動部隊である第38/第58任務部隊は1943年末には大型空母だけで10隻を越す(開戦時最大規模を誇った日本海軍第一航空艦隊の倍以上の規模)大艦隊となり、マリアナ沖海戦の頃には文字通り敵がいない状態になっていた。
なおこの部隊はウィリアム・ハルゼー大将が第3艦隊の指揮をとる際には第38任務部隊、レイモンド・スプルーアンス大将が第5艦隊の指揮を執る際には第58任務部隊と呼称が変わった。
彼らは自らを「20世紀の無敵艦隊」と称した。この裏側には、1.におけるスペイン海軍の没落後、米西戦争でスペインを破ったという自負がついていたようである。
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