経歴
1974年12月17日生まれ。北海道旭川市出身。1995年より中村幻児主催の映像塾に3期生として参加し、若松孝二に師事。
2009年、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で長編デビュー。
2013年、実際に起こった凶悪事件を基にした『凶悪』でメジャーデビュー。同年の映画賞を複数受賞したほか、師である若松の没後であったため「ポスト若松」としても話題となった。
2017年に『彼女がその名を知らない鳥たち』で、2018年に『孤狼の血』『サニー/32』『止められるか、俺たちを』でブルーリボン賞監督賞を二年連続受賞。なお、『止められるか~』は若松の青春時代を舞台とした作品である。
2019年、株式会社ROBOTとマネージメント契約を締結。
人物
- 社会の底辺で生きる貧困層や、裏社会で生きる犯罪者を扱った作品で注目を集める。その性質上、暴力表現、性的表現も色濃い。
- 男優の音尾琢真は旭川西高校の後輩で、『日本で一番悪い奴ら』以降、白石作品の常連となっている。
政治思想
以下の言動から反体制派と思われる。
- 『麻雀放浪記2020』のインタビューで、「いま、民主主義が経年劣化を起こしています。それに変わるシステムを生み出す力は人類にはもうありません。だからまたファシズムに戻るのではないか」「社会風刺やブラックなコメディの映画って、海外にはたくさんあるじゃないですか。でも最近の日本は無菌状態というか、社会のおかしな部分を笑い飛ばすような映画が極端に少ない」と主張。
- 映画『誰がために憲法はある』に「荊の道をゆく井上監督の止められない映画。五輪だ新元号だ万博だと浮かれてる場合じゃない。倫理観に溢れた美しい国って戦争する国のことですか?渡辺美佐子さんと井上監督の危機感、哀しみ、悔しさ、優しさ。その百万分の一でも感じてくれたら、きっと何かを変えられる。」とコメント。
- 安倍晋三元首相と星野源のコラボに対して、「無神経な人間」と引用リツイート。(どちらのことを言っているのかは不明だが、上述の言動を見る限り安倍元首相の可能性が高い。)
出演者を巡るトラブル
- 『日本で一番悪い奴ら』のトークイベントに出席した白石が主演俳優・綾野剛から「セックスしたいっス」との要望を受け、相手役の女優・矢吹春奈に詳細を伝えないまま“性行為シーン”を撮影したとされた。当時はそこまで問題にならなかったものの、2022年の性加害報道により再燃。そのため、白石はTwitterで「トークイベント時にお話した内容に関しましては、イベントにおける演出と観客を前に少しでも公開したばかりの映画を盛り上げたいという私の気持ちが加味してしまったもので、事実ではありません。当該シーンに関しましてはキャストと内容について真摯に話し合い、キャスト、マネージメントの方々にも事前に御了承を頂いた上で撮影をしております」と釈明。だが、「女優さんは断れなかっただけでは?」「あんな話で盛り上がると考える感性が問題では?」といった苦言も寄せられた。
- プロレスラー・ダンプ松本の半生を描いた『極悪女王』撮影中にダンプ役のゆりやんレトリィバァが背中や頭を打ちつけ、2週間の安静を要すると診断された(現在は退院済み)。プロでも死ぬ可能性がある技を十分な指導無しに撮影したとして批判が上がっている。→Togetterリンク
作品
映画
『ロストパラダイス・イン・トーキョー』2010年 - 兼共同脚本
『凶悪』2013年 - 兼共同脚本
『日本で一番悪い奴ら』2016年
『牝猫たち』2016年 - 兼脚本
『彼女がその名を知らない鳥たち』2017年
『サニー/32』2018年
『孤狼の血』2018年
『止められるか、俺たちを』2018年
『麻雀放浪記2020』2019年
『凪待ち』2019年
『ひとよ』2019年
『孤狼の血LEVEL2』2021年
『死刑にいたる病』2022年
『碁盤斬り』2024年
ドラマ
『0号室の客 First Story 』「憧れの男」2009年
『人間昆虫記』2011年
『怪奇恋愛作戦』2015年 - 5・6話
『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』2015年
『火花』2016年
『フルーツ宅配便』2019年
『極悪女王』配信日未定
『仮面ライダーBLACKSUN』2022年
その他
『join』2007年 - 脚本も担当
『乃木坂46 齋藤飛鳥&橋本奈々未 「あなたがキライ」』2015年 - 脚本も担当
『星屑スキャット「新宿シャンソン」』2018年 - ミュージックビデオ
『悪と仮面のルール』2017年 - 脚本開発協力 ※登米裕一と共同で担当
『渇水』2023年 - 企画・プロデュース
出演
ドラマ『ペンション・恋は桃色』2020年
映画『劇場』2020年
映画『シン・ウルトラマン』2022年