※馬齢は2000年以前の旧表記で記載。
データ
概要
前年(1991年)のクラシック二冠馬で年度代表馬に選出されたトウカイテイオーは、東京優駿(日本ダービー)の直後に骨折したため三冠目のレース菊花賞の出走を見送った。
共にクラシック戦に挑んだ安田隆行騎手が調教師試験(1994年に合格し[騎手を引退)を受けるために降板。
当レースではネーハイビクトリー騎乗となった。
新たなパートナーとして、父シンボリルドルフの主戦騎手であった岡部幸雄を迎えた。
このレース前の調教において、岡部騎手はトウカイテイオーを「地の果てまで走れそう」と評し、次走で対決することになるメジロマックイーンに騎乗する武豊騎手はそれを聞いて「こっちは天まで昇りますよ」と話してムードを盛り上げた。
レースはトウカイテイオー参戦の影響で回避馬が相次いだともいわれている。
昨年の有馬記念でメジロマックイーンを下したダイユウサク、トウカイテイオーの同期で牡馬が出走できる最後の阪神3歳ステークスの優勝馬イブキマイカグラといったGⅠ馬が顔を並べる8頭立ての競走となった。
出走馬
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ホワイトストーン | 牡6 | 柴田政人 | 3 |
2 | 2 | トウカイテイオー | 牡5 | 岡部幸雄 | 1 |
3 | 3 | ゴールデンアワー | 牡6 | 岡潤一郎 | 6 |
4 | 4 | ネーハイビクトリー | 牡5 | 安田隆行 | 8 |
5 | 5 | マミーグレイス | 牝5 | 田島信行 | 5 |
6 | 6 | イブキマイカグラ | 牡5 | 南井克巳 | 2 |
7 | 7 | ダイユウサク | 牡8 | 熊沢重文 | 4 |
8 | 8 | イクノディクタス | 牝6 | 村本善之 | 7 |
レース展開
レース結果
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 人気 | 着差 |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 2 | トウカイテイオー | 1 | 2分6秒3 |
2着 | 3 | 3 | ゴールデンアワー | 6 | 1と3/4 |
3着 | 5 | 5 | マミーグレイス | 5 | 1と3/4 |
4着 | 8 | 8 | イクノディクタス | 7 | ハナ |
5着 | 1 | 1 | ホワイトストーン | 3 | 3/4 |
6着 | 7 | 7 | ダイユウサク | 4 | クビ |
7着 | 6 | 6 | イブキマイカグラ | 2 | 3/4 |
8着 | 4 | 4 | ネーハイビクトリー | 8 | 1と1/2 |
払い戻し
単勝 | 2 | 130円 |
---|---|---|
複勝 | 2 | 110円 |
複勝 | 3 | 280円 |
複勝 | 5 | 280円 |
枠連 | 2-3 | 1,380円 |
※
当時は8頭以下の場合、馬連ではなく枠連が発売されていた。
またワイド・馬単・3連複・3連単は未発売。
逸話
「前の2頭はもうどうでもいい」
イクノディクタスとゴールデンアワーの先頭争いの中トウカイテイオーが3番手で追走している場面で、実況中の杉本アナはうっかり上記の発言したが、後になって本人曰く「トウカイテイオーを早く映せ」という意味合いで口に出してしまったとされる。
レース終了後、当レースには出ていなかった武騎手からこの話を聞いたゴールデンアワー騎乗の岡潤一郎騎手は、「真剣勝負をしているのに「どうでもいい」なんて酷いですよ!」と発言したとされ、杉本アナが彼に謝罪したというエピソードがあった模様。
その他
2021年1月、日本の競馬や実在競走馬を一部モデルにして制作されたメディアミックス作品『ウマ娘プリティーダービー』のアニメ版2期第4話において、当レースを概ね史実通りに再現したエピソードが描かれた。
本作品では、「GⅠレース」のみウマ娘の選手が特別な衣装(勝負服)を着用するというルールで、時代設定も発表時の現代である事がほぼ確定的である。
そのため当エピソードでは当時GⅡであった産経大阪杯の改称・格付昇格後と同じGⅠレースの「大阪杯」として登場し、上記の杉本アナが発した迷言も「前の2人はもうどうでもいい!」いう形にアレンジされた。
関西テレビの競馬番組『競馬BEAT』において実現した「ウマ娘」とのコラボ動画では、開始から30分時点の場面で杉本氏が例の実況について話題にしている。
関連項目
【前回】第35回(1991年) 優勝:ホワイトストーン
【次回】第37回(1993年) 優勝:メジロマックイーン