概要
主に自然などに宿っているとされている霊的な存在である精霊を、畏れ敬まう信仰のことである。
英語では「animism(アニミズム)」と呼ばれ、信仰対象である霊魂は、生物・無機物を問わず世の全てのもの(森羅万象)の中に宿っているとされている。
世界的に幅広く存在したが、紀元後以降のキリスト教・イスラム教化を受けて大半が消滅した。近代に入ってからネオペイガニズム(復興異教主義)として復興の動きがある。
インド以西では仏教化がされたが、廃止するのではなく取り込む路線をとったため、インドの地元信仰(密教の源流)や、チベットのボン教、タイのピー信仰など、多くが習合されて残っている。日本固有信仰の神道もそのひとつである。
また、仏教自体も上述した密教や中国の道教思想の影響を受けて、日本やベトナムにくるまでの間にアニミズム傾向が強いものになっている。