文字通り、30代になった艦娘達の近況を一枚絵と会話台詞、もしくは漫画で紹介するという趣向の連作シリーズ。
pixiv界隈で有名なのは市藤にたか氏のものと、その後発で製作された矢野トシノリ氏のものと思われる。
いずれも二次作者の完全な妄想であり、キャラ崩壊にも見える設定があるので、閲覧は要注意。
市藤にたか版
取り扱われるのは主に駆逐艦娘。当初は睦月型オンリーだったが、一通り登場させて以後は特III型や吹雪型の艦娘も扱われている。元が幼い少女だった駆逐艦の面々が時を経てどのような成長を遂げたのかというギャップ(?)を楽しむ趣旨の作品となっている。
ちなみに年齢設定は史実上の進水日から判断している為、30歳から33歳まで年齢はバラバラで、一部番号と年齢順が食い違っている。また、登場する睦月型以外の艦娘との年齢差や単独絵ではあるがレーベレヒト・マースの22歳の姿が描かれたことから、他の艦級にもこの年齢順は適用されている模様。
成長してどのような大人の女性になったかは各人で様々であり、かつての発言を盛大に黒歴史にしている者、逆に堂々と受け入れている者、むしろ有りえんだろというレベルで変わってない者、すっかりカッコいい母親となった者、ある意味一番人妻らしくなった者、何故か今更発病した者、腐ってしまった者、大きな娘がいる者、世界観が違う者、そして極々普通のお姉さん……等々、多種多様な彼女達のアフターストーリーが妄想されている。
原作ゲームで一部の睦月型をデザイン担当した草太氏も本シリーズを読まれている旨の発言をしており、「個人的には如月の抑止力に笑った」「如月は成長したら一番デキる子になりそう」とコメントしている。
ギャグ路線中心ながら、彼女たちはあくまでも元艦娘であり、ゲームの仕様由来でまさかのシリアス化という面を見せる。
さらには元艦娘の子供にも成長や寿命の異常や生殖能力が無いというオリジナルの設定が明かされ、今後の展開に目が離せなくなっている。
C86ではPixivの展開をベースにした完全書下ろしの同人誌も販売された。
C87にて同人誌第2弾も販売。
主な登場人物(睦月型編)
並びは登場順。
如月(32歳)
独身勢。睦月型シリーズの実質的な語り部。現在は望月や三日月と同じ職場だと思われる。肌の張りがそろそろ気になる年頃の模様で、姉妹艦たちからもかつての発言を気にされたり茶化されたりしている。
実はその過去には……
睦月(32歳)
独身勢。妹とは違い、かつての発言は過去としてサラッと流している。
初期は割と普通人のようなそぶりを見せていたが、後にクレイジーサイコレズの片鱗を見せる。当人は如月の幸せが全てと語っており、18年前の出来事と深い関わりがあるらしい。
その出来事から「泣き方忘れちゃった」と語る睦月だが、同人誌版「如月32歳」では……
また、今も親しくしている弥生や望月らは睦月のそうした面を把握しており、知らぬは当の如月のみの模様。
卯月(32歳)
おぷぴょんの小卯月(こうづ)付きにもかかわらず現役時代から殆ど変わらない。
若さのためにおっぱいを捨てたとの発言は嘘か真か。
同人誌第二弾「卯月32歳」の主人公でもある。彼女の14年間の悲しみとは……。
睦月型で恐らく最初に妊娠した事が示唆されているが男は逃げたためシングルマザーとのこと。
加古が卯月の面倒を見てやってた事が示唆されている。
つまり同棲していた節がある。
皐月(32歳)
既婚勢。すっかりイケメンな母ちゃんになっており、息子の小皐月(こさつ)は現役司令官。本人も現役。
ママ友と話が合わないという現役ならではの悩みを持つ。
弥生(32歳)
既婚勢。娘の小弥生(こやよ)がおり、ある意味一番齢相応らしくなっている。ある理由から如月の事を避け気味。また文月と異なり娘を艦娘にはさせていない。小弥生とは交換日記をしているようだが、その内容は……
おこっていますか? こやよ
小弥生の成長や寿命に関する不安を抱えてもおり、またそれゆえのすれ違いも生じている。ただ、小弥生の暁型編への登場やにたか氏の発言からある程度は幸いにも杞憂になった模様。
菊月(31歳)
独身勢。元々発病気味だったが、アラサーになってから再発してしまった様子で、「地龍の化身」を名乗り黒ずくめ、伊達眼鏡、左手に封印の包帯という痛い格好をしている。
望月(30歳)
独身勢。すっかり腐ってしまっており、秋雲(16歳)に叱咤されながら同人活動に精を出す日々。
文月(31歳)
既婚勢。現役艦娘の娘である小文月(こふみ)がおり、年長な容姿から幾つぐらいで産んだのか気になるところ……と思いきや、市藤にたか氏の同人誌にて小弥生より年下(10歳)だったことが判明。
同人誌版においては落ち着いた人妻らしさを匂わせている。
長月(31歳)
自称「食人木アルラウネを狩る仕事」と中二病を通り越して世界観すら超越してしまった模様。しかし当の本人にアルラウネ疑惑が浮上…?
にたか氏によると「長月31歳さんは、厨二じゃなくって、マジです。どうやって伝えようか、この気持ち」
「そうです。モンスターではなく、普通の人間の病気みたいなものを「アルラウネ」と呼称しているものです( ´▽`)」との事。
……え?
挙句、自分が狩ったアルラウネとして(にたか氏の持ちキャラの)深海提督を連れてきてしまう。
実装済みの姉妹の中では唯一家族構成が不明だが、同人誌第二弾「卯月32歳」にて少なくとも子供はいることが判明した。
三日月(31歳)
独身勢……だが、以降の作品で婚約した事が判明。
姉妹達が個性的極まりない変容を遂げた中、無事ごく普通の女性に成長した様子。
ごく普通の女性である(確定)。
婚約したことをなかなか如月に明かせず、若干気まずくなっている。
一番大きいらしい。
夕月、水無月
2014年10月現在、艦これで未実装の睦月型。
しかし同人誌版で如月が集めた睦月型の同窓会名簿の中に名前がある事から如月たちと面識はある模様。ただし弥生たちと同じく未参加。
同人誌版ラストシーンの如月の発言から、恐らく彼女達も無事にアラサーをやっていると思われる。
艦これ本体での実装が待たれる。
主な登場人物(特III型編)
特III型編は睦月型編と時系列が違うことに注意。
(雷が睦月型編に登場した際は26歳になっており、逆に小弥生は18歳で登場)
暁(32歳)
現役の頃に憧れた「一人前のレディ」とは何だったのか、未だに答えは出ていないらしい。
ちなみに一人だけ処女なのは雷だけ=彼女も処女ではないらしい。
一人前のEdyを目指していた彼女に一体何があったのか。
雷(33歳)
現役時代からまるで成長しておらず、暁や電をキラキラレディ道に引きずり込もうとしている。
服の73は艦これ図鑑表示の番号とのこと。
処女。
デカブリスト(=ヴェールヌイ)(32歳)
既婚勢で子持ち。
中身はあまり変わっていない様子だが、現役だった頃から現在に至るまでのどこかで今の名前に改名している模様(改名はこれで二度目になる)だが(少なくとも電からは)未だに響と呼ばれている。
娘の小響は既に成長が止まっているものの、「普通に育たない」ことを受け入れ乗り越えた母親としての強さの持ち主。
一部のユーザーからはコメントやタグに「(響の)改三なのか?」という問いが寄せられている。
あとこのシリーズと関係ないイラストのネタから、発言に関してツッコまれている。
電(32歳)
まさかの妊娠5ヶ月。
同窓会出席前の様子はこのような新妻風だが、その一方で「出来婚」というフレーズに反応するなど結婚しているのか出来ちゃったのかは今のところ不明。
昔とあまり変わってない様ではあるが、雷とは違って胸が素晴らしく成長した模様。
妊娠初期には元艦娘の自分が子を産むことへの迷いを抱えていたものの、デカブリストの母親としての覚悟や成長した小弥生の人生観に励まされた。
主な登場人物(特I型編)
特III型編と異なり、こちらは睦月型編とほぼ同時期が舞台な模様。
深雪(29歳)
史実での最期が最期なだけに故か、退役後もこっそり持ち出したダメコン(18歳)を手放せずにいる。
電との関係は今のところ不明だが、少なくとも深雪の側は苦手意識かトラウマがあり、ダメコンにとっても警戒対象の模様。
ちなみに小弥生のイラストに深雪そっくりな少女が居るが、作者曰く特に関係は無いとのこと。
吹雪(30歳)
独身勢。
作者の別のシリーズに登場する「パンチラ道」の求道者な吹雪がそのまま大人になったらしく、白雪(29歳)に「パンチラを喜ぶのは童貞かおじさん」と指摘されても全く意に介していない。ただ作者の発言からもう自分がパンチラをすることは無い様子。
なお今後白雪が睦月型編の如月のような聞き手役になるかは不明。
初雪(29歳)
主な登場人物(その他)
龍驤(33歳)
リベッチオ(30歳)
古鷹(33歳)、加古(32歳)
三隈(30歳)、漣(33歳)
那珂(32歳)
矢野トシノリ版
タグ「夕張30歳シリーズ」、「夕張好きの矢野トシノリ」も参照。
主役は夕張(30歳)。様々なバリエーションの艦娘が30歳前後で登場してくる。年齢設定は史実上の進水日には準拠しておらず(同艦種内での年齢順には反映されている)、大型艦ほど年上という傾向があるがこれも厳格ではない。
総じて、社会人となった艦娘達の近況報告などが主な構成。娘がいる場合、自衛艦を中心に名前の縁のある現代の艦船をモデルにしているため、オリジナル艦娘や自衛艦これの趣もある。