蛍の光(歌曲)
NHKの紅白歌合戦のフィナーレや高校野球の閉会式で歌われ、かつては卒業式の鉄板ソングの一つでもあった唱歌。
原曲はスコットランド民謡の"Auld Lang Syne"「オールド・ラング・サイン」(old long since=昔むかし)で、明治に稲垣千頴(いながきちかい)が日本語の詩をつけた。
冒頭の「蛍の光 窓の雪」の一節の元ネタは、中国の東晋の時代の故事『蛍雪の功』だと言われる。
余談
使われる場面
- 卒業式
- NHK紅白歌合戦フィナーレ
- 全国高等学校野球選手権大会閉会式
- 東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのカウントダウン・パーティー
- 北大阪急行電鉄千里中央駅の終電メロディ。かつては阪急電鉄梅田駅で第二次世界大戦後から1990年代まで終電用のメロディとして流れていたが、「暗い」「明日の元気を感じさせる曲にしてほしい」などの意見から「第三の男」のテーマ曲に変更された。
- 阪神タイガースが優勢かつ相手投手が途中交代した時。歌う前に「さよならさよなら〇〇(〇〇内はKOされた投手の名前)」コールを4回行い、その後蛍の光の1番を歌った後に六甲おろしに繋ぐことがファンの間で定番になっている。
ほか
別れのワルツ
先述の最後のイメージが強い為、図書館・博物館などの公共施設や、スーパーなどのお店で、閉館・閉店時間になると流れる事の多いあの曲を皆「蛍の光」と答える事が多いだろう。実は厳密に言うとあれは蛍の光ではない。
正式には「別れのワルツ」と言い"Auld Lang Syne"を三拍子アレンジしたものである。1949年に日本で公開されたMGM映画「哀愁」で、主人公の2人がクラブで踊るシーンで初登場。コロムビアレコードはこの曲("Farewell Waltz")をレコード化しようとしたが、音源がなかったため、「栄冠は君に輝く」「阪神タイガースの歌(六甲おろし)」「巨人軍の歌(野球の王者・闘魂こめて)」「スポーツショー行進曲」を作曲した古関裕而氏が編曲を手掛け、「別れのワルツ」を完成させた。編曲の名義には古関氏の名前をもじった「ユージン・コスマン」を採用した。この楽曲は大ヒットし、1953年までに累計29万枚を販売した。
2019年4月17日発売予定のシンデレラガールズ劇場の主題歌CD『きゅん・きゅん・まっくす』の同時収録として「別れのワルツ」が白菊ほたる(CV:天野聡美)のアナウンス入りで収録されることとなった。