解体のドッペル
かいたいのどっぺる
十七夜「これ以上の不条理は、許せん!」
解体のドッペル
その姿は、竈獅子。
この感情の主がもつ冷静さとは裏腹に、このドッペルは底知れぬ怒りに燃えて全てを噛み砕き寸断する獅子の姿を持ち、一切の不当を許さず全ての不合理を解体する。
その性格は苛烈そのもので、特に神浜在住というだけで即解体対象となってしまうため、発現時は味方を巻き込まないよう注意が必要となる。
このドッペルを使い続ければ、些細な不平等も許せなくなってゆくだろう。
主はこのちからを持て余しているが、獅子に半分同感している。
(『マギアレコード』内アーカイブ「ドッペル一覧」より)
十七夜の頭に覆い被さるようにして剣を持った獅子の頭が現れる。
形態としてはみふゆやみたまのものとやや似ているが、十七夜の場合隠れているのは頭のみである。
また、ドッペル発現時にはモノクルで隠れている右目がカッと光る(猫のような模様が浮かぶ)。
「自分達が一体、何をした!?」
解体のドッペル
その姿は、竈獅子。
このドッペルは、主に答えを見つけてやるためにハロウィンのお祭り騒ぎに釣られてやってきた人々が抱く死への思いを解体し細かくして主に差し出そうとする。
しかし、細かく砕いたところでのみ込めるものではないため、主は消化不良を起こし、答えから遠ざかり続けてしまうだろう。
解体するのに飽きると、主にバレないようにこっそり、鎌の先を使ってジャック・オー・ランタンを作ったりもする。
(『マギアレコード』内アーカイブ「ドッペル一覧」より)
「死すれば、もう…」
解体のドッペル
その姿は、竈獅子。
この感情の主は、ドッペルが与える滅びで悲しみが晴れるのを待っている。
ドッペルは、主の意思を表すように平等な楽園を築くため、にも聴こえる鎮魂歌を奏でながら全てを滅ぼそうとする。
だがそれはただの解体にしかならず、破壊の限りを尽くすことはできるが、残るのは空虚な屍のみとなり、しかもその状況に気づかないドッペルは平等が実現しなければ破壊の限りを尽くすので、体力が尽きるまで暴れ続ける。
(『マギアレコード』内アーカイブ「ドッペル一覧」より)
プロフィール
出演作品 | マギアレコード |
---|---|
分類 | 解体のドッペル |
真名 | Catacombe |
姿 | 竈獅子 |
元の魔法少女 | 和泉十七夜 常闇Ver. |
キャラクターデザイン | 劇団イヌカレー(泥犬) |
第二部8章アナザーで弟と父に危害を加えた反社会勢力に報復した直後、深層心理で十七夜に語りかけ「一般人を手に掛けた以上、もう後戻りはできない」と告げ、彼女は自身が巨悪になる事で全てを平坦にする決意を固める。
Catacombeとはカタコームとも呼ばれる地下墓所。イタリアやフランスでよく見かけ、第二部では二木市に存在している。同名の映画もある(外部リンク)
少し分かりづらいが、モチーフとして獅子の頭の下部にいくつか髑髏がついている。
姿の「竃獅子」は宮沢賢治の童話「猫の事務所」に登場する獅子を指していると思われる。
獅子は作中で主人公の竃猫がいじめに遭っている事を受けて事務所の解散を命じるが、これが大東区で誹謗中傷に遭っていたみたまを助け、周囲の人間を叱りつけた十七夜と一致する。
また発動時に猫の意匠が現れる事や、環いろはや七海やちよ、梓みふゆといった主要人物のドッペルのモチーフが宮沢賢治の作品から取られている(現段階では推測の域だが)事からも可能性は高い。
ちなみに童話の最後は「ぼくは半分獅子に同感です。」と締められている。
見た目に関して言えば、前述の宮沢賢治との関係もあり、獅子舞ではなく鹿踊(ししおどり・しかおどり。東北の一部で行われる)で用いる頭ではないかと思われる。