ピクシブ百科事典

集団的自衛権

しゅうだんてきじえいけん

多国間における防衛関連の協力を行う権利。
目次[非表示]

概要

国際法で認められている「自衛権」には、以下の2種類がある。

1つは、国家が他国からの攻撃に対して身を守るためにその他国に攻撃する「個別的自衛権」
もう1つは、攻撃を受けた国に直接の攻撃を受けていない他国が被攻撃国と協力して攻撃国に対して防衛を行う「集団的自衛権」。武力攻撃のみならず、援助支援も含まれる。

国連憲章においても集団的自衛権は明記され認められているが、その運用と解釈を巡って様々な国や人々によって議論は長く続いており、冷戦期には東西対立によってNATOワルシャワ条約機構が生まれた。

日本の場合

日本戦後、戦争放棄を明記した第9条を持つ日本国憲法を掲げており、日米安保条約を持っていても、従来の日本政府、特にその解釈を担う内閣法制局は集団的自衛権を認めてこなかった。
権利は持っていても行使は出来ないという見解である。

過去には集団的自衛権は国家固有の権利としたものの、その後の解釈で集団的自衛権の国外での行使は認められないとし、日本防衛のための米軍との共同対処は個別的自衛権である、他国防衛のための集団的自衛権の行使は認められない、といった解釈をしてきた。
PKO海賊対策といった海外派遣の際にはPKO協力法・海賊対処法といった法案により集団的自衛権の行使に当たらないとしている。

日本の違憲判断は三権分立のもと本来最高裁判所が担う役割であるが、9条解釈の微妙さから付随的違憲立法審査(何らかの具体的な問題が起きた時のみに違憲判断を行う)をとる。そのため、訴える資格が非常に限定される。そのため内閣法制局が担当していたが、安倍晋三首相は閣議決定で行うと方針を変更した。

2014年において安倍晋三首相率いる与党は、「解釈内閣法制集団的自衛権行使容認とする憲法解釈変更を閣議決定した。法的整備は今後のこととしている。

なお、アメリカと同盟を結んで米軍基地を日本の領土内におき、自国防衛に他国の戦力を含めている以上、国際法上では既に集団的自衛権を行使しており、解釈変更は現状の追認といえる。

よくある誤解

Q.集団的自衛権の行使を容認したら日本に徴兵制が復活するの?

A.現代の兵器の多くは、第二次世界大戦時よりも高性能な反面、扱い方にも修練が必要なものが多く、きちんとした訓練を年単位で積んだ者しか扱えません。日本の場合は特に海上防衛がカギになる為、イージス艦を筆頭とした船舶の扱い方に慣れていない人材を配備する事は逆に戦力の低下を招きます。また、歩兵の携帯火器の一つであるパンツァーファウスト3一つとっても、戦闘中に状況にあわせて適切なセッティングをしたうえで適したタイミングで適した場所へと使用する訓練を積んでいないと、戦闘中にあわてて発射して後方の味方をバックブラストやカウンターマスの飛散に巻き込んだり、適切な設定を行わずに敵戦車に対して発砲してモンロー/ノイマン効果が発揮されず装甲が破れない、中てても撃破できずに反撃を受けるといった事が発生します。なので徴兵制を復活させる必要性が無いと言うのが現状です。
さらに今から徴兵制を導入すると、徴兵した新兵への給与や徴兵手続きのシステム構築や訓練設備の増築など、多額の追加予算と新兵の訓練に当たる教官(尉〜曹クラス)の研修・増員が必要となり、莫大な経費と手間がさらにかかります。その予算があるなら現状の装備の更新や機材の新規購入、現在いる自衛官の待遇改善や採用枠の拡大などに当てた方が効率的です。
徴兵制の復活は近年ではウクライナ(2013年に志願制に移行したが2014年に徴兵制が再開)という前例がありますが、これは移行後一年と言うわずかな時間での再開のため、システムがそのまま残っていたから容易に復活できたからであり、新規にシステムを構築をしなければならない日本とは比較対象にはならなりません。
「子供が徴兵される」というデマもありますが、既に航空自衛隊海上自衛隊では中卒採用枠の自衛隊生徒は廃止されており、国際的にも少年兵に対する風当たりが強くなっており新規に未成年採用枠を設けるメリットは皆無です。

また、集団的自衛権を行使する国の多くは上記の理由で志願制、中立国であり集団的自衛権を取らないスイスは徴兵制(国民皆兵)です。よって集団的自衛権と徴兵制の有無は全くの別問題です。

Q.集団的自衛権の行使を容認したら日本が侵略国家になるの?

A.現在の世界情勢を鑑みるに、第二次世界大戦的な侵略戦争をおこすハイリスクに対する見返りはほぼ無いと言って過言ではありません。現代では侵略先が編入を望んでいるといった状況を整えてやらない限りは侵略戦争をはじめようものなら全世界から総スカンをくらい、経済的にも物資的にも困窮するのはあきらかだからです。そもそも集団的自衛権は防衛を目的としたものなので、集団的自衛権の行使=侵略戦争と考えるのは、無防備都市宣言=絶対安全と考えるのと同じくらい短絡的と言うか頭がお花畑といって過言ではありません。


関連タグ

戦争 法律 憲法 国際法 積極的平和主義

pixivに投稿された作品 pixivで「集団的自衛権」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 26539

コメント