零鵬
れいほう
近代相撲の最高傑作と評される大相撲界最強の力士にして力士の最高位である横綱。
歴代最強との呼び声も高く、読者の間では先代の横綱である金竜山・龍金剛以上の強さなのでは?と議論される事もある。
一方で二代目野見宿禰からは「四股が足りない」と評されていた。
作中では中学生時代から驚異的な体躯と身体能力を見せ、相撲協会理事長・嵐川から直々にスカウトを受けた過去が語られており、嵐川が選抜した最強の力士軍団の大将として地下闘士達と異種格闘技戦を繰り広げる。
嵐川理事長がチーム戦の敗北が決定して力士を責める中、地下闘技場での不慣れなルールでの健闘を称えて仲間を擁護するなどリーダーシップが高い。
古代相撲ルール寄りの地下闘技場ルールでもおあつらえとして堂々と宿禰に呼びかけるなど、自信家な一面もある。
地下闘士チームとの対戦前の実力テストとして行われた前哨戦では総合格闘家・岩浪混沌と対戦。
奇襲のバックハンドブローを喰らっても全くのノーダメージというタフさを見せ、櫓投げの一撃で混沌を秒殺する実力を見せ付けた。
地下闘士チームとの団体戦では大将として二代目野見宿禰と対戦。
序盤こそ張り手で宿禰の左耳の鼓膜を破るも、オリバを破壊した肋骨投げで肋骨を折られた上で投げられ、地面に叩きつけられる。
大ダメージを受けながらも何とか立ち上がるが、立ち上がった直後に肩甲骨の下に手を入れて掴まれてしまい、再度頭を地面に叩き付けられた事でノックアウトとなり、敗北した。
その後、範馬勇次郎に敗れた宿禰の前に現れ、リベンジマッチを挑むも再び敗北し、物語からフェードアウトする事となった。
相撲協会理事長・嵐川将平によって選抜された今代最強の力士チーム。
協会に反旗を翻した先代横綱・金竜山の挑戦を受け、金竜山と徳川光成によって招集された主人公・範馬刃牙を始めとした地下闘技場闘士達と古代相撲の系譜である宿禰を交えたチームと6対6の団体戦を繰り広げた。
- 巨鯨
身長231cm・体重290kgの巨漢。番付は大関。
リーガンやジャックに次ぐ巨体の持ち主でその見た目に違わぬ凄まじい怪力を誇る。
試合後に行われたであろうインタビュー中に子供達からのサインに応じるなど好漢な性格。
団体戦では先鋒として渋川剛気と対戦。
達人・渋川の合気を力で耐えて跳ね返すという芸当を見せ、刃牙を大いに驚かせた。
一度は渋川の義眼を破壊する程のダメージを与えるも、降参を勧めた事で激怒した渋川に隙を突かれ目潰しを喰らい、鼻腔を廻しに見立てて投げるという荒技で自ら飛び上がってしまうという隙を晒し、宙に浮けば体重差は関係無いとした渋川の合気投げで地面に叩き付けられて敗北。
試合後は潔く負けを認め、一礼して試合場を後にした。
- 猛剣
177cm・161kg。番付は関脇。
相撲の技術や技の引き出しを多く持っていることから、「博士」「匠」の異名を持つ。
寡黙だが相撲取りとしての強い自覚を胸に秘めた人物。
一方で相撲に対する拘りが強過ぎる部分も見られる。
団体戦では次鋒として愚地独歩と対戦。
独歩の飛び足刀で耳を千切られても動じる事なく衰えない闘志を見せ、小手投げで独歩の腕をへし折る。
トドメに繰り出した四股踏みを喰らわせようとするも、逆に蹴りを受けて軸足を刈り取られ、バランスを大きく崩してしまう。
力士としての本能で倒れる事を避けようとギリギリ踏ん張ろうとする。
この動作を繰り返し続けた末にコサックダンスを連想させるようなシュールな姿が完成してしまい、独歩から「楽になりな」と頭部を蹴り上げられて敗北。
敗北した際、独歩からは力士としての誇りを讃えられ、体に土が付かないよう抱きかかえられるが、意識を取り戻した際は「敗北した以上、きれいなままの姿では戻れない」と自ら地面に転がり、最後まで力士としての姿勢と誇りを貫き通した。
- 鯱鉾
190cm・151kg。番付は前頭筆頭。
両腕の長いリーチを生かしたつっぱりが得意なことから「両国のつっぱり野郎」「角界一廻しの遠い男」という別の異名も持つ。
団体戦では三鋒として花山薫と対戦。
壮絶な殴り合いを展開するも、花山の圧倒的なパンチ力の前に二度のダウンを取られる。
二度目のダウンの際に花山のノーダメージっぷりを目の当たりにして敗北を宣言。
花山の強さに敬意を表し、「次会う時ゃ、ちゃんこで一杯だ」と酒を飲み合う約束を伝えて闘技場から退場し、花山もそれに応じるような様子を見せた。
- 獅子丸
182cm・181kg。番付は関脇。
幕内優勝は3回を経験しており、何と金星は18個獲得しているなど、地位以上の実力を持つ。
前述の巨鯨を投げる事が出来るのは零鵬と彼のみと言われている。
地下闘士を素人と見ていた大相撲サイドの前提を否定し心技体が備わっている玄人と評するなど、エリート意識に溺れない観察眼を持つ。
一方で地下闘士を玄人と認識すれば大丈夫という意識を見せるといった自信家な面や、情けをかけられて激怒する激情家な面も持つ。
団体戦では四鋒として烈海王の右腕を移植された愚地克巳と対戦。
克巳のマッハ蹴りで一度意識を失いかけるも「ここで終わらせるには勿体無い」として克巳から気付けのローキックを受けて意識を回復。
情けをかけられた事に激昂して怒涛の攻めで克巳を追い詰めるが、無意識に烈の動きを取った克巳によって形勢逆転される。
「最後の全力」として克巳の猛攻を耐え切った末に組み伏せてからの全力の頭突きでマウントポジションを確保するが、不慣れな姿勢での攻撃を仕掛けたことで反撃として睾丸(克巳曰く「デカいね♡」)を掴まれて脱出を許してしまう。
敗北必至かと思われたが、克巳は「興味本位ではあれ以上出来ない」として蹴りを寸止めに留めて試合放棄。
結果として力士チーム唯一の白星となった。
- 炎
165cm・97kg。番付は小結。
力士としては非常に小柄であるが、裏を返せばそのハンデがありながら小結を張れる実力者である。
その体格から来るスピードは勿論、力士に相応しい怪力も兼ね備えている。
基本的に微笑みを浮かべる場面が多い人物だが、内心では刃牙の先手を取れた自分に驚きながら相撲を称賛するなど明るくノリの軽い一面がある。
団体戦では副将として範馬刃牙と対戦。
開始早々スピードで刃牙の先手を取り、刃牙を投げ飛ばす事に成功。
これに感心した刃牙が戦闘態勢に入り、軽打(ジャブ)を受けて尻餅を付かされ、その後も刃牙のラッシュに苦しめられる。
しかし、刃牙のゴキブリダッシュに耐え抜き、直後に放たれたローリングソバットを低姿勢タックルで回避し、バックドロップを喰らわせる事に成功。
だが、すぐに回復した刃牙とスピード勝負を挑んだ末に完全に後れを取って顔面に回し蹴りを浴び、満身創痍となる。
最後の勝負として刃牙からの「ブン殴り合い」の提案に乗り、刃牙の構えを真似て力士として初めてグーパンチを繰り出すが、刃牙のカウンターに沈む結果となった。
試合後は刃牙と握手をお互いの強さを讃え合った。