概要
青森市による公営企業。現在は青森市企業局の傘下にあり、「青森市企業局交通部」を正式名称としている。
2012年春に苫小牧市交通部が閉局し、北海道から"市営バス"が消えてからは、日本最北の市営バスとして君臨している(先んじて市営バスをやめた札幌と函館の2市は路面電車(と札幌市営地下鉄)は残している。公営でこのような対応をしたのは道内2市と熊本市のみ)。
また、青森県内では八戸市交通部も八戸市営バスを運営しているが、同一県内に複数の公営バス事業者を有するのは他に神奈川県(横浜・川崎)、兵庫県(神戸・伊丹)と、いづれも政令指定都市を抱える県であり、大都市圏以外では異例と言える。
大正15年の発足以来バス専業で、鉄道事業の経験はない(市電の建設計画自体はあったが実現せず)。
当初は路線を青森市内に限っていたが、戦後間もなく津軽半島を中心に営業していたものの経営不振となっていた民営企業の「青森バス」を青森市が買収し、結果「青森市営バス」にもかかわらず、市外にも広く路線を展開、一時は津軽半島の先端に位置する旧三厩村にまで営業拠点があった。
しかし21世紀に入ると市外路線を廃止、市内の一部区間もコミュニティバス化(民営に委託)するなど路線が一気に整理された。営業拠点も市内の2営業所に集約している。
交通系ICカード「AOPASS」(アオパス)を2022年3月から導入しており、Suica地域連携ICカードの為、全国相互利用もできる。
車両
現在は国内3社の車両を配備。但しUDトラックス車は貸切や空港リムジン(現在はいづれも廃止)にごく少数しか導入されず、路線車は1台もなかった(富士重工架装の車は大体いすゞ車で、西工架装の車はいない)。
カラーリングは緑の濃淡からなる落ち着いた色合いで、少し昔は黄色いラインが巻かれていた。
特徴的な仕様として、90年代中頃までの導入車は豪雪対策の為か、前面ウィンカーをフロントガラスのすぐ下まで上げて取り付けていた(富士重は標準で高い位置に置いているので除外)。
日野車はウィンカーの高さしか違いがない上、他の雪国の事業者でも採用例が見られたが、青森市交独特の仕様として、いすゞキュービックは特徴でもある三角窓を寸法の短い特注仕様に付け替えられ、三菱エアロスターMはこれまた特徴であるセーフティウィンドウを埋められて、どこぞの南関東の会社の車みたいなフォルムにされていた(さすがに支払い表示はないが)。