データ
概要
練馬大学第7研究室が開発する「A10」シリーズ7号機。『鉄腕アトム』に登場するウランちゃんの試作機に当たる。同じく原作主人公であるアトムの試作機A106(以下シックス)の兄妹機に当たり、シックスの事を「お兄ちゃん」と呼んで敬愛している。
頭部のツノのような部位はミュー粒子を使用したU字型ミュオンセンサーユニットであり、元々巨大すぎてどこに付けていいかヒロシも困っていた時、妹のお茶の水蘭の提案により後頭部に付けられた。装甲はピンク色のローズメタル合金で、むき出しの部位が多いシックスとは対照的に、関節部以外の全てを装甲で覆っている。
シックスの3倍の出力に加え、体もシックスより小さいため瞬発力・パワー共に軍用ロボットを凌駕するほど高く、車くらいなら簡単に持ち上げる。
マイクロジェットスラスター(MJS)
ユウランに仕込まれた特殊なスラスター(推進機)。製作者は天馬午太郎。
所謂イオンエンジンを応用したもので、マイクロ波によって生成されたプラズマイオンを噴出することで反動を生み出し、機体を高速移動・飛翔させることができる。
メインは両脚の踵に、サブは両手首に、姿勢制御用として肩と肘に計8つ装填されている。全開にすれば、ユウランをマッハ1.6ものスピードで飛ばすこともできる。ただし、あまりに出力を食うため、元よりシックス三機分の瞬発力を有するユウランのスタミナをただでさえ食ってしまうという重大な欠点も有している。そのためユウランは背中にイオンパックを装填しており、外されるとMJSは使用できなくなる。
ベウストザインver.7
ユウランに使用されているAIは、感情がインプットされていないシックスのベウストザインver.6に比べると人間的な機微を有している。そのため、人間からの「見かけ」は高度に見えるものの、感情に対し理性が幼すぎるため、目覚めていきなり第1研究室のアンドロイドを破壊しようとしたり、それを妨害したシックスを戦闘用の武装で迎え撃とうとしたりと幼稚かつ尊大な行動が目立った(アトムたちのモデルであるピノキオに酷似している)。
当初は音声通信しかできない第3世代ロボットや人間を「超短波通信すらできない」と馬鹿にしていたが、その態度に愛想をつかしたシックスから超短波通信のチャンネルを強制切断(人間で言う所のシカト)され、自身の過ちを認め初めて音声を使用して「ごめんなさい、お兄ちゃん」と謝り、兄妹として認められた。
その後、WRBに参加した際には「恐怖」「憎悪」「快楽」などの感情を暴発させ、周囲の参加ロボットたちの「欲望」を甘受してしまい暴走。結果として、オーストラリア軍やバルト部隊、マルスなどの総攻撃を受け半壊することになってしまう。
帰国してからは暴力を振るうことを次第に「恐れる」ようになり、野良犬にF14が襲われそうになっても威嚇して追い払うだけに留め、蘭に「もう戦うのはたくさん」と心情を吐露するなど、すっかり丸くなった。