概要
数千年前の残骸から掘り出されたコアを基に、ありあわせの部品で作られたメカ。
元々は何かの電子頭脳であったらしく、何か重大な任務をおびていたがそれを忘れてしまっており、任務を思い出し実行するために動いている。
人間臭い現代のメカたちと比較すると感情がほとんどなく、任務に忠実な性格。
メカは基本的に無性別だが、女性人格を持っている。
基本性能
種族はメカ。
「ボディタイプ1」と言われるメカに該当する。
ボディ以外何一つ装備がないことが特徴であり、特殊能力は持たないが空き装備欄が他のメカより多く、高い拡張性を持っている。このため、装備を揃えられさえすれば最終ステータスは最も優秀。この性質が無限ジャンク漁りなどの本作のバグや稼ぎ要素と相性が良く、お手軽最強キャラの一角となる。
尚、主人公時以外では射撃関係のプログラムが一部習得できないため、強いて言えば射撃より剣闘のほうが得意。
主人公として選んだ場合はイベントでボディタイプの変更が可能なため(後述)、全プログラムの習得が可能となる。
詳細(ネタバレ含む)
その正体は、はるか昔の戦争時に作られた戦闘シップのコア。敵軍の攻撃で撃墜され数千年放置されていたが、物語冒頭でもはやくず鉄と化した残骸から少年タイムによってコアを発掘され、タコおじさんによってあり合わせのパーツで組み立てられて復活した。その後はタイムの結成したタイム探検隊(構成員はタイムと姉のローズマリー+T260G)に所属する。なお、本来の形式番号は「T260」だが、タコおじさんの意向で末尾に「G」を加えられている。
この世界におけるメカという存在は、心臓部となる「コア」+身体を構成する「ボディパーツ」で構成されており、人格はコアに依存する。つまりコアが生きていたため、パーツを装着することで復活したのである。しかし任務がデータとして残っておらず、何をすればよいのかが判らなくなっていた。そのため「任務が何なのかを思い出すという任務」を自分自身に課し、達成のために前述のタイム探検隊を休隊して旅に出ることになる。
生み出された時代と経緯のせいもあり、その人格は基本的に機械そのもの。対して作中で出会う現代のメカは技術の進歩からかまるで人間のように柔軟な人格を持っており、会話時のギャップも見どころの一つ。
T260(先述の通りこれが正式な形式番号)の本来の任務、それはリージョン破壊兵器「RB3」の破壊である。
かつての戦争時、T260が倒そうとした相手勢力は、旗艦が計3回現れていた。最初の2回は撃破に成功したが、最後の一艦「RB3」には歯がたたず、敗北してしまう。
この「RB3」は、自己再生…という言葉ではもはや的外れな、「自己創造」という異質な機能を持っていた。それは「何もない混沌から自分自身をベストな形態で構築する」という恐ろしいもので、例え破壊されてもその度により強力になって復活してしまう。なす術なくT260側の軍は敗北し、基地であるHQも敵軍のウィルスにやられて緊急停止することとなってしまった。
が、機械然とした判断基準を持つのはRB3とて例外ではなく、HQが「機能停止」したことでRB3はHQを無害な漂流物と判断。攻撃目標を失ったとみなし、スリープ状態となったのだった。
RB3の主力兵器は「リージョン破壊兵器」であり、砲撃を受けるとリージョンそのものが消滅してしまう。つまり、現実で言えば惑星を破壊する兵器を搭載した破壊不能な戦艦が、休眠状態で宇宙空間を漂っているようなものと考えていい。もしもスリープ状態になっていなかったら——もしも現代のメカと同じように人間のような判断力を持っていたら——HQは破壊され、各リージョンも全滅していたことだろう。
物語の舞台であるリージョン界が健在なのは、こうした要素が運良く揃わなかった結果なのである。
だが、リージョン界の政府中枢に残るプログラムを辿った結果、その任務を思い出すきっかけとなったのは、皮肉にも「HQの復活」であった。
それはつまり、RB3の再起動も意味していた。もはやRB3を作り上げた勢力もいない時代、命令を止められる者はおらず、ひとたび動き出せば破滅は不可避であった。
そこで現代に復活した「T260G」は最後の賭けに出る。まずは移動用のシップが非武装であることを逆手にとり警戒されることなくRB3内部へ侵入。そこで一向の精神やデータをプログラム化し、RB3のプログラム内部にダイブ。自己再生コードを生み出すコアを攻撃する作戦に出たのだ。
外側からでダメなら内側から。激闘の末に一向は勝利を納め、数千年におよぶ戦争はようやく終わりを告げた。そして任務を果たした今、存在意義の無くなったT260Gもその活動を停止したのだった。
「おい、眠ってる場合じゃないだろう。もう一つ任務が残ってるだろうが!しゃんとしろ!このクズメカが!」
ーもう1つ、残されていた任務。それは自分を見つけてくれたタイムから、別れ際に受けた「帰ってこい」という命令だった。レオナルド博士すらも諦めていたT260Gの再起動はこうして果たされ、リージョン「ボロ」へと帰還し、タイム達との再会を果たすのだった。
「認識ID7074-8782-1099
タイム探検隊所属
直接指揮官タイム隊長
総指揮官ローズマリー様
これより、原隊駐留地ボロヘ帰還します。」
T260Gにとって第二の故郷となったボロ。元の姿に戻り、シップから降りてきたT260Gを待っていたのは、帰りを待ち焦がれたタイムやローズマリーたちの、とても暖かい歓迎であった。
特徴
T260Gを主人公として選んだ場合のみ行える特殊なイベントとして、「ボディパーツの交換」がある。
メインシナリオを進め、シュライクの中島製作所で特定イベントをこなした後から可能となり、作中で登場する仲間メカも含めた様々な形態に任意で変更することが可能。
ボディパーツが変われば得意な戦い方も変わり、敵のメカを倒したときに残骸から技をコピーして覚えることがあるのだが、何を覚えられるかはボディパーツの種類によって異なることがある。また、本作のほかのメカと同じように、装備品によって各種パラメータが強化されるため、常に強化のためのアイテム管理が要求される。単純に性能が強いからといって、メカのパラメータの強化にも比例して役立つかというと、それがそうでもなかったりするので要注意。逆に、意外なアイテムが思わぬ強化材料になったりすることもある。
ちなみにボディパーツの交換に関しては注意点がある。
- 交換するには毎回中島製作所に行く必要がある。
- 初期ボディ以外に変更している場合、ストーリー前半におけるレオナルド博士のイベントが進まないため、一旦初期ボディに戻す必要がある。
- どれも固定武装が多く付くため、総じて極限の強化には向かない。各形態はほぼプログラム収集用で、最強となると拡張性最高のタイプ1のすっぴんボディに落ち着く(オメガボディも強いには強いのだが…)。特にリマスター版では、アイテムの引継ぎができることから顕著である。
- T260G編はメカの仲間が多く加わるため、他のボディをデフォルトで所有する仲間たちにやってもらう解決法がある。
装備としては、たとえば剣闘マスタリー+流星刀を装備してミリオンダラーで雑魚狩り、または筋力を上げての多段斬りが使いやすく強力。WPが低いのでマクスウェルシステムを用意しておくと良い。
ちなみに全キャラクターでクリアしたファイルで「開発2部」に行くと、最終的に装備していたボディに関わらず初期ボディに見た目が変化する(初期ボディでボロへの帰還を経由しているため)。
また、スタッフからのちょっとしたメッセージが「開発2部」に来たときに見られる。
余談
性別というものについて
- T260G含むメカ族は基本、無性別というくくりになっている。と言うのも、メカ族の本体とはコアそのもの(厳密に言えば、コアに内包されているデータ)であり、ボディはメカ族にとって、やろうと思えばいくらでも替えが効く洋服の様なものである。(RB3の自己創造(後述)もぶっちゃけそれ)
- 元々が戦闘旗艦であるT260Gの場合、当時のプログラミング技術によって女性人格を与えられている。話口調が現代のメカ族と比べて機械的である為に印象は薄いが、現代のメカ族の基準と照らし合わせても、T260Gは『彼』では無く『彼女』である。(これはヒューマンの男性であるレオナルド・バナロッティ・エデューソンの人格マトリクスをそのまま移植したレオナルド(メカ)の自己認識が男である事で、メカにも精神的性別の区別が証明されている)
- つまり、T260Gはヒロイン。主人公男女比率は3対1対3(1はクーン)。
正式名称
制式形式番号T260、認識ID:7074-8782-1099。Tとは、当時の敵軍本体を叩く為に開発された「Tシリーズ」であることを示す。由来はロマンシングサガ3に登場するタチアナ・ラザイエフの頭文字。ちなみに元々は船のAIなので、人間サイズのボディ操作は想定していないのかもしれないが、あっさりと馴染んでいる。
末尾の「G」
T260GのGの部分は彼を主人公にしたときにタコおじさんに付けられるもの。他の主人公シナリオに登場する際(ブルー編、クーン編、リュート編で仲間になる)は「T260」として登場する。
名前を変更していた場合はその名前の最後に「G」が付けられる。
タコおじさん「Gだ、最後にGをつけろ。俺が組み立てたんだ、俺の意見も聞け。」
主人公時も名前入力欄のデフォルトは「T260」なのだが、取説には「T260G」と名前が載っているため、うっかり自分でGを付けて名前をT260GにしたりするとGを二重に付けられ「T260GG」という名前になってしまい、かつての「キャプテンキャプテンホーク」の悲劇の再来となる。
なお、オリジナル版では名前が8文字だと文字数オーバーでタコおじさんの意見が無視されてしまったが、リマスター版では8文字の名前を付けても強引にGが付いて文字数制限を突破し9文字になる。
解体真書に掲載されたスタッフの裏話によると『サイボーグじいちゃんG』が元ネタらしい。
後にリメイク版『ライブアライブ』西部編でも「サンダウン・キッド・キッド」、『ドラゴンクエストモンスターズ3』でも「デスデスピサロ」という同様の悲劇が発生した。
デザインについて
2015年、ファミ通編集部の小林智美氏へのインタビュー記事によると、デザインの参考となったのは同氏の手元にあった装甲騎兵ボトムズのチョロQであることが明かされた。半円状の頭部や赤い左肩など、言われてみれば確かにスコープドッグなどATからの影響が窺える。
ロマンシングサガリ・ユニバース
メカ枠として存在感のあるドット絵が特徴的。実装スタイルはそこまで多くはないが、さすが主人公の一人だけあって全てが限定排出。恒常の入手手段がないキャラの一人である。
実装スタイルは下記の通り。
Aスタイル【命令をお願いします】(イベント報酬)
SSスタイル【装備強化が必要です】(第2弾ハーフアニバーサリーガチャ)
SSスタイル【新任務ガタリンピック】(佐賀県コラボガチャ)
SSスタイル【最終任務を遂行します】(2.5周年前夜祭ガチャ)
SSスタイル【V-MAX発動!】(3.5周年前夜祭メカ祭ガチャ)
偶然かどうかは定かではないが、ハーフアニバーサリー前夜祭で登場するのが恒例になりつつある様子。【新任務ガタリンピック】は佐賀県鹿島市のイベント「鹿島ガタリンピック」に参加する姿が描かれている。
2.5周年記念で本編の最終装備となるオメガボディの姿で登場し、大きな話題となった。オメガボディ版では「コスミックレイヴ」を習得。全体・単体攻撃に優れ、アビリティにより自身の状態異常を回復と、場持ちの良さにも優れたアタッカーとなった。
3.5周年記念では、高難易度ボス・ジェノサイドハートの実装に伴い新たな姿としてV-MAXを閃く最終決戦仕様が登場。
本編で5ターンしか使用できないギミックになぞらえLPを1使用する。LPは6しかないため本編と同じく5ターンしか使えない、再現が細やかな技として実装されている。
イベント「INTRUDER」では異世界にやってきてしまったジェノサイドハートの撃破に向けコアへ出撃する直前、同行していたラビット、メカ、特殊工作車、レオナルド、pzkwVに街へ避難するよう言いかけた後「これではゲン様に怒られます」と本編でのゲンの言葉を思い返して、全員に同行を願い出ている。
関連タグ
ディーヴァ・ナンバー5…本作以降のサガシリーズに登場するメカ主人公。