ウチナーヤマトグチ
標準日本語が沖縄本島の伝統的言語ウチナーグチ(沖縄語)の影響を受けて変化した新方言。元々ウチナーグチとは別言語が話されていた先島諸島も含め、現代の沖縄県で広く使われる。
しばしばウチナーグチと混同され、実際にウチナーグチ由来の表現は多いもの、標準日本語ベースであるため、本土日本語話者にはほぼ理解不能なウチナーグチとは異なり、本土出身者にも概ね理解は可能である。
ウチナーヤマトグチの単語・表現の例
※五十音順。
- アガー(痛え!)
- いちゃりばちょーでー
- 「行き会えば兄弟」の沖縄訛り。「出会った人は皆、兄弟のような物だ」の意味。
- ウチナー(沖縄)
- オジイ/オバア(おじいさん/おばあさん)
- ガンジュー(元気)
- 「頑丈」の沖縄訛り。
- ゴーヤー(ツルレイシの実)
- しなす(殺す、ぶっ飛ばす)
- 漢字で書くと文字通りの意味であるが、親しい相手にはジョークのツッコミなど軽い意味で使う。
- サーターアンダギー
- 上等(これはいいものだ)
- 本土でも「上等」はとても良いものという意味があるが、沖縄では「良いね」の意味で高頻度で使われる。
- 間違っても「上等だゴラァ!」という意味ではない。
- しようね/しましょうね(何かをする)
- 本土では「Let's」の意味で使われる為、誤解されやすい。
- 例えば「メーゴーサーしようね」だと拳骨を扇動しているように見えるが、実際は「しばくぞ」と言っているのである。
- スク
- チブル(頭)
- チムグクル(真心)
- 「大切」を意味する肝(チム)と、心(ククル)を組み合わせた言葉(「肝心」という意味ではない)。
- 単に「心」という意味で「チムグクル」と言うこともある。
- ちゅ(人)
- ちゅら(美しい)
- 美(ちゅら)+さん=美さん(美人)。美しい(ちゅら)+顔(かーぎー)=超美人
- でーじ(すごく/とっても)
- 漢字表記すると「大事」。
- 「でーじ超やばい」という重言表現もある。
- ティーダ(太陽)
- なんくるないさー(なんとかなるさ)
- マジムン(お化け)
- 漢字表記すると「蠱物」。キジムナーも日本語の表記では「きじもの」となる。
- にふぇーでーびる(ありがとう)
- ハイサイ/ハイタイ(挨拶)
- 「ハイサイ」は男性語、「ハイタイ」は女性語。
- めんそーれ(いらっしゃいませ)
- 日本古語の「参り候え」に由来。
- マブイ(魂)
- メーゴーサー(ゲンコツ)
- ヤーチュー(お灸)
- ヤナ(嫌な)
- よ、さー、やっさ(語尾)
- さーは「だよ/じゃん」(関西弁の「やん」のようなもの)、やっさは「だね」のニュアンス。