概要
一番狭い場所は青森県の大間崎(下北半島の最北端、本州の最北端でもある)と北海道の汐首岬との間であり、幅が約18.7kmである。海峡に面している主な湾としては、陸奥湾や函館湾などがある。
青森県の竜飛岬と北海道の白神岬の間の海底下を青函トンネルが潜っている。交通は青函トンネルのほかにも民間のフェリーが運航されている。
大間崎周辺に住んでいる人たちにとっては、同じ青森県の青森市や八戸市よりも函館市が近いため、病院に行ったり大きな買い物をしたりするのに函館の市街地に船で渡ったり、青森県内ではなく北海道の放送局が放映するテレビやラジオのほうが視聴しやすかったりするという現象が起きている。
ミンククジラやイルカ等が生息しており、津軽海峡で鯨類調査が行われたり、陸奥湾はカマイルカをフェリーから観察できる場所としても知られている。
ブラキストン線
津軽海峡は 動物分布上の境界線「ブラキストン線」としても知られており、哺乳類の重要な分布境界線になっている。ヒグマ、シマリスなどは海峡の北にしか生息せず、ツキノワグマ、ムササビ、ニホンザルは海峡の南にしか生息しない。タヌキやアカギツネ、モモンガ、ニホンジカも別亜種である。これは海面が下がった氷期にも津軽海峡が水道として残っており、陸続きにならなかったためであると考えられている。
ただし、爬虫類や両生類は津軽海峡を挟んでそう大きく変わらず、宗谷海峡に引かれる「八田線」の方が重要な分布境界線とされる。また、渡島半島の植物相は北東北の延長線上にあり、半島の付け根の寿都から長万部の間にある黒松内低地帯で亜寒帯系のものに変化している。
余談
- 道南では俗に「しょっぱい川」と呼ばれる。
- 津軽海峡エリアについては、大人の事情で、日本の領海は海岸線から3海里(5.556km)とされており、中央部に日本の領海でない部分が存在する。