カートマンとは、サウスパークの登場人物である。
コメディセントラルアニメ:サウスパークの主役の4バカの一人。
原語版での声優はクリエイターの一人、トレイ・パーカー氏が務める。日本版声優(WOWOW版)はLiLiCo氏が担当していた。(FOX版では斉藤貴美子、無修正映画版ではアメリカザリガニの柳原哲也が担当した)
「はいむーしむーし、おつかれさまでしたー(Screw you guys, I’m going home!)」
概要
本名はエリック・セオドア・カートマン。
ドイツ系アメリカ人であり、血液型はカイルと同じRH⁻のAB型。
体重は、117ポンド ( 53.1kg )である(作中では100㎏だの200㎏だのとからかわれている)。
仇名は「デカっちり」「油樽」「おデブちゃん」他。
母子家庭であり、家では子豚と猫を飼っている。
母親であるリアン・カートマンは真性のビッチであり、それを商売にしている娼婦であることからエリックはサノバビッチといえる。また、*極度のマザコン*である。母子家庭のため、父親がいないことを気にして夜な夜な泣いているという一面もある。
原語版において、初期のエピソードでは舌ったらずに加えて独特なだみ声が特徴的であった。
例えば 「sweet!(やりぃ!)」を「スウィート」ではなく、「しゅうぃ~!」と発音したり、「NO!(だめだ!)」を「にょ~!」と発音したりしていたことが挙げられる。
この独特で、且つ愛らしい特徴的な発音は、本国のファンもついつい真似してしまうほどである。
日本語版においても舌ったらずな発音をしており、例えば「マ~マ~?」を「みゃ~みゃ~?」と猫なで声で言ったり(原語版では「みゃ~ぁ~む(but ma'am)」と発音する)、時々「~するんに"ゃ"っ"!」と言うように、語尾が「にゃ」なってしったりするということも多くあった。
しかし無修正映画版以降のテレビシリーズからは、原語版ではスタンの声に近づいてきており、シーズン19など最新の話においてはまるで声変わりしたかと思われるくらい声が低くなった。
オイラは陽気な骨太だ~!
見た目は思いっきりデブなのだが、本人は絶対に骨太だと言い張る。
実は本人も、内心では自身の事をデブと認めている画写が多々みられるのだが、母親であるリアンが「あなたはおデブじゃなくて骨太なだけなのよ」と言い聞かせたせいでこういう反応をしてしまう。
「おいらはデブじゃねえ!骨太だ!(I'm not fat, i'm big boned..!)」
そのおデブな容姿に加え、性格が と に か く 最 低 最 悪 なのもあり女の子には一切モテず、クラスイケメンランキングでは、製作者が工作で無理矢理カイルを最下位にするまでは0票の最下位であった。また、パリス・ヒルトンブームでウェンディを除く女子の大半がヤリマンになった時ですらカートマンだけが一切見向きもされなかった。
デブなため体力は低い。賞金目当てに障害者のふりをしてパラリンピックに出場した際にはダントツのビリを取って努力賞を受賞したことがあるなど、カートマンの体力のなさは劇中でもよく描かれている。
また、喧嘩にも弱い(ただし物理的な喧嘩のみ。口喧嘩は負け知らずである)。カイルに一発ペチッとぶたれただけで大泣きする始末。ウェンディとタイマン張ることになった際には、ウェンディとの喧嘩を避けたいがためにあの手この手で衝突を回避しようとし(カートマンが他の人の前で「悪かった」と謝らず、隠れてコソコソ謝罪をしてくる行為などからウェンディもかなりムキになってしまった)、最終的に大勢の子どもたちと先生らの前で顔面が変色するほどボコり倒されて惨敗した。
ただし、初期のエピソードでは自分に向けて発射されたミサイルを横に跳んで回避するという凄まじい描写もある(ギャグ補正かもしれない)。
一方で多人数での口喧嘩や交渉能力は非常に優れており、s06e05「監禁された赤ちゃん牛」ではFBIの交渉人:マイクと何度か交渉をかわした結果すべてカートマン通りの要求が通ってしまったほどである。
他のエピソード(s05e13やs07e13等)でも、大人と交渉をかわす画写が多く書かれているが、交渉の際の決まり文句は必ず「タマつぶれちまうぜ!(You're breaking my balls!)」である。
基本的に学校での宿題はしない、"chair"の綴りも覚えられないほどのバカではあるが、自身の欲が絡む事案が発生すれば天才が考え付くような奇抜なアイディアを生み出したり、その欲を満たすためのあらゆる努力も欠かさず、すぐに実行に移す行動力の持ち主である。行動力とカリスマ性があり、演説などでは巧みに人を先導したり、率いる立場になったりすることがある。
シーズン1からヒトラーに心酔していたせいか、ヒトラーの演説(ドイツ語)を完全に覚えていた。また、シーズン6(?)にはメキシコ人の少年たちの雇い主となることがあり、その際にはスペイン語で伝達をしていた。エリックがスペイン語を話す場面は他シーズンでも多くみられる。他にも黒人英語(African American Vernacular English)やロシア語訛りの英語などもスラスラと話すことができる。
歌に関しても、作中では一番多くの曲を歌っているキャラクターである。しかし歌手が歌手なせいか歌詞が凶暴なことが多い。ついでに楽器関係にもかなり強い。
自分の欲望のためならば 語学をはじめとした勉強に努力を欠かさないところもエリックが愛される理由のひとつであろう。
特に、カートマンの行動力は人一倍あり、最低でクズな性格であるにもかかわらず、老若男女関係なく集団の場では例のあの人ばりのカリスマ性を有している。
人物
カートマンは作中一といってもいいほどの差別主義者(レイシスト)である。差別対象は幅広い(ほぼ「自分以外」と書いてもあんまり問題ない)。その極悪な性格のため、ファーストネームの「エリック」と呼ぶものはギャリソン先生かバターズくらいしかおらず、ほとんどのキャラクターが彼をファミリーネームである「カートマン」と呼ぶ。また、s09e04「Best Friends Forever」では、ケニーの遺言書に「はっきり言って僕は君が嫌いだ、ていうか皆君が嫌いだ」と書かれていた(遺言書なのでマジな本音なのかもしれない)。
母親であるリアンからは「マフィンちゃん」や「おデブちゃん」、「愛しのエリックちゃん」、「パンプキンちゃん」と呼ばれてかわいがられている。
※以下ネタバレ注意※
最初期の話では友達であるスタン、カイルらにより頻繁に馬鹿にされており、同級生でいじめられっ子のピップの話では、彼が転校してくるまではカートマンがいじめの対象だったそうだ。シーズン1~4までの彼は周囲のからかいの対象であったが、どこからか徐々に性格が鬼畜化していった。
問題のs05e01では 「チン毛は自身で生やすものではなく人から貰うものだ」と純粋に信じ切っていたカートマンにチン毛を売りつけたイジメっ子の上級生・スコット・テナーマンに復讐するため、彼の両親(父親はジンジャータイプで名前は「ジャック・テナーマン」。エリック・カートマンの母・リアンと浮気をしており、カートマンの本当の父親である)を罠にかけて 事故死させた挙句、死体を盗み出してバラバラに解体したうえでチリに混ぜてスコットに食べさせた。
その事実を、スコットが件のチリを食べている間に公衆の面前で打ち明けた後、「両親を食べちゃった!」と悲しむスコットの涙を舐めながら「お前の涙はどんな味だ~?う~んあまいよ~すんごくあま~い!」と、なんの悪意もなく言い放ちスタンらにカートマンを本当に怒らせるのはやめようと言わせたほどである。
「やりぃ!(sweet!)」
その後何度か「親を食わせるぞ!」という脅し文句を使っていたこともある。このことをきっかけとしてか、過激な人種差別、主に『ユダヤとヒッピー』をとことん排除することに前向きになってしまった。特に、ユダヤ人であるカイルのことは、友達でありながら幼稚園の頃から日常的に「ユダヤ」とからかっている。
因みに貧乏人も嫌いであるらしいがケニーやホームレスをからかう(エリックのレベルで)程度で、完全排除する気もなく制裁を加えるつもりはないらしい(また、S15E14「The Poor Kid」では、学校でケニーの次に貧乏なのはカートマンと判明する)。
シーズンを問わず、彼は悪魔ともいえる思考回路の持ち主であり 罪悪感の概念がまったくない。
例えば自分達が犯した悪事であるのにも拘らず、無関係のバターズに冤罪が成立しようとした時でさえも 「代わりができたぜ」と満足していただけである。その発言や態度には、スタンやカイルも呆れ果てていた(詳しくは s07e03「羊たちのトイレットペーパー "Toilet Paper"」を参照)。
また、s09e04「Best Friends Forever」では、ケニーが自身の遺言書に「君は人の感情を読み取る能力が欠けているからきっと最期は独りぼっちのまま惨めに死ぬんだろうね」と書いた。
だが、主役の4人組の中では欲張りでバカで単純な一番子供っぽい性格であり、ときどき視聴者に愛らしい一面をみせることもある(以下の「精神面」を参照のこと)。
ゲイ疑惑
性知識の乏しさのためか、シーズン初期には、大人の男に騙されて性的なかかわりを持ってしまったり、無意識な行動によって、不本意ながらも(?)ゲイネタにのっかってしまったり、などという下ネタ、ゲイネタが多い。
例えば…
- s01e01(s07e?に続く)「カートマン、お尻から火炎噴射」では、宇宙人にお尻の穴を大改造された。
- s01e05「カイルの象、豚とメイク・ラブ」では、自然現象である「虹」について話すスタンとカイルの思惑とは別に、「あいつらいつもオイラがテレビを見ているときに限ってケツの穴めがけてつっこんできやがる!」と意味深な発言をした。
- s02e14「牛に馬乗りでウッシッシ」では、事故が原因で、自分を「ベトナム人娼婦・ミンディ」と思い込んだカートマンがレオナルド・デカ○リオの車の中でコトをもよおす。
- s06e07「チン没 カートマン帝国」では騙されて男のホースをチューチューしてしまう。
- s05e07「世界の中心でタコス」では、ベン・アフレ○クと一夜を共にしてしまう。
- s11e02「cartman sucks」では、からかうためにバターズのアレをしゃぶったり、自らのアレをバターズにしゃぶらせたりする(写真を見たカイルから「てめーはホモか!」と突っ込まれるまで気付きもしなかった)。
- S11e8「Le Petit Tourette」では、「昨日いとこと股間を触り合った!」と暴露。
- s11「Imagination land」三部作では、カイルに「自分のタマをしゃぶらせる」という契約を遂行させるために幾多の努力を積み重ねた。
- S16e8「Sarcastaball」では、バターズの精液を薬と間違えて飲む。
また、カイルのことを異状に嫌っており、カイルを打ち負かしたり泣かしたりすることに関してはどんな努力も惜しまないほど、カイルに異常なまでの執着心を抱いている。カイルが死ぬかもしれない、というときには自身も危険な状況に晒される可能性があるにも関わらず助けに行った(カイルが死ねば自分にとっての遊び相手がいなくなる、という理由から)。
カイルに関しては夢にまで出てくる始末で、愛憎深すぎてよくわからないことになっている。
ちなみに、クリエイターのトレイ・パーカー氏はカートマンはゲイではないと否定している〔☡現在、そのページは削除されている〕。
精神面
また、彼はサイコパスと断定されがちだが(実際サイコパスなのだろうが)、街中の猫が収容所送りにされた時は密かにこれを匿ったり、お気に入りのぬいぐるみたちを大事にしている描写もみられ、非常に愛らしい一面もある。
特に大切にしているぬいぐるみは、
などがいる。
家では一緒に遊んでくれる兄弟や親がいないため、手に描いた顔(ミッチ・コナー)や上記ぬいぐるみの人格を完璧に作って 彼らと共に遊んでいる(本人は真剣である)。
しかし第シーズン15では、これら大切にしているぬいぐるみ達を殺害(?)して卒業し、成長(?)する一面を見せた。
シーズン16以降からは、キューピッド・ミー(cupid me)というエリックの身体を持つ小さな心優しき天使を創造した。エリックと彼の主な任務は、彼らがサウスパーク小の中で気に入ったコンビを恋人関係にすることである(ノーマル、LGBT問わず)。
シーズン19ではキューピッド・ミーとゲイ行為に及んだ(つまり自慰を覚えた)。
余談
彼はサウスパークを率先するキャラクターでもあり、サウスパークといえばエリック・カートマンという声も多い。2015年に行った人気投票では、ランディ・マーシュ(ランディ)に次いで2位を獲得した。おめでとう、マフィンちゃん!
日本語(WOWOW)版のカートマンの声優である日本のタレント: LiLiCo女史は、自分が演じたキャラクターに愛着を持っており、カートマンのぬいぐるみやグッズを多く所有している。
2013年6月放送の「おしゃれイズム」では、LiLiCo女史の自宅紹介VTR放送時にてそのグッズの一部が画面に映し出され、その際 約何年ぶりであろうか、カートマンの決め台詞である「オイラはデブじゃなくて骨太なんだよぉ!」を披露した。
映像
カートマンの声を吹き替えるクリエイター:トレイ・パーカー氏。
クレイグとトゥイークの恋愛模様(?)を楽しむカートマンとキューピッド・ミー。
無修正映画版より、カートマンの超有名ソング。
↑の歌詞はこちらから。