魔神提督
まじんていとく
「儂は無能が嫌いだ。ネオショッカーに生きる価値はない‼」
「心配は要らん。……おのれ筑波洋‼俺様にこれほどの屈辱を与えた貴様は、ただでは殺さん。心が張り裂けんばかりの苦しみを与えてやる!」
TV本編
「この生態系の乏しい湖こそ我らに相応しい。」
仮面ライダーSPIRITSより
演/中庸助
概要
失態が続いた挙句の果てスカイライダーに敗れ去ったゼネラルモンスターに変わり日本支部長に着任した、恐怖でその名を轟かすネオショッカー大幹部。
ちなみに彼を制作したのはネオショッカー科学陣の1人『ドクターX』で、彼の最高傑作の改造人間にして『改造人間FX777』のコードナンバーを持つらしい(これは洋に自信を彼の父親と思い込ませるための偽装工作の一環である可能性が高く、何処までが真実なのかは不明)。
ライダー世界の初代悪の組織、ショッカー最高大幹部の1人・地獄大使や後に登場する後続組織の最高大幹部兼最高司令官で地獄大使とは従兄弟同士の関係である暗闇大使などと同じく、悪魔を思わせる2本角があしらわれ、額にネオショッカーのエンブレムが刻まれた兜を装着し、多数のドクロから絡みついた蛇が這い出している絵が描く印された黄金の鎧に身を包んだ姿と、青い隈取のようなものが入った白い不気味なその顔はインパクト大で、強化変身体が無いにもかかわらず知名度は高い。
元々アリコマンド養成所で指導及び育成を担当していたらしいが、そこでの働きぶりが評価され、大幹部の座へと至ったという経歴を持つ生え抜きの人物。
残忍かつ冷酷無比な性格の持ち主であり、無能者や自身の意見に反対する者は容赦なく抹殺する独裁者的な一面を持っており、インチキ裁判を行った際に「死刑」と言うのをためらっただけで陪審員を斬り殺すなど恐怖政治を敷いている。
南米支部において幾多の人減らし計画を成功させた実績を上げた功績から大首領からの信頼も厚く、全日本支部長のゼネラルモンスターとは違い、着任当初からほぼ、全権を委ねられていた。
その一方でしばしばユーモア溢れる人間味のある一面を垣間見せる(特に物語の後半で)こともあり、本気で世界征服したいのかと疑うような意味不明な作戦を多々立案することや性格上の問題で剃りが合わず、怪人同士で対立してしまうような人選を選んでしまう事もしばしばあり、作戦を遂行する人員のスカウトする際の基準・作戦の採用基準には独特の物を持っている…と、いうより「過去の実績でしか物事を計れていないんじゃァないのか?」と本当に自身が有能なのかどうかと疑わしい思考を見せることも多々ある。
しかし、有能な部下には一定の礼を重んじ、あるいは大いに褒めちぎっては厚遇する度量も持つため、一概に能無しともいえず、また、部下からの信頼も厚いようである。
全日本支部長・ゼネラルモンスターが作戦ごとにその作戦の指揮担当やその作戦の要となる能力を持つ怪人を一々製造していたのに対し、今までの作戦失敗は全て不甲斐ない日本支部の怪人たちのせいと考えた彼はそんな怪人たちを見限り、海外支部で数々の実績を上げた有能な怪人たちを自身の権限を行使し多数招き寄せ、そんな彼らを主軸とした作戦を展開する傾向が強く、また、パワー型の脳筋怪人よりも策謀をめぐらし、相手を陥れるような計画を立案する知性派の怪人を好んでいるようだ。
そのほか、ゼネラルモンスターやショッカー、ゲルショッカー、デストロンなどの歴代暗黒組織の大幹部たちと同じような怪人態としての姿を持っておらず、後のクライシス帝国の4大隊長と同じく、そのままの姿で怪人と同様、あるいはそれ以上の戦闘力を保持している。
常に腰に携帯している長剣は激怒した際に雷を起こすことができ、これを応用してビームとして発射することも可能のようで、この能力を活かしゼネラルモンスターを処刑している。
また、腕に仕込んだ指ミサイル及び猛毒ガス、そして(自身に対しても有効な) 改造人間用の猛毒を仕込んだ入れ歯など、全身が武装された歩く凶器ともいえる改造人間でもある。
これらの能力のほか、真偽のほどは不明だが、例え傷付いても月光の間と呼ばれる部屋で月の光を浴びれば回復し、また本人曰く例え体を破壊されても、心臓さえ無事ならば大首領の手により復元できるという恐るべき再生能力を兼ね備えている。ウルトラマンタロウかよ。
上記にように海外支部から有能な怪人たちを次々に招き寄せ、人減らし計画や世界征服作戦、そしてそれらに加え邪魔な存在となるスカイライダー抹殺作戦を次々に展開するが、海外から怪人を招き寄せる作戦立案が逆に仇となり、海外で活躍する歴代の栄光の7人ライダーたちが日本へと駆けつけるという事態を引き起したばかりか、スカイライダーのパワーアップに繋がってしまうという前代未聞の出来事により次々に作戦は失敗に終わってしまいだんだんと大首領からの信頼を失っていく。
そして52話にて遂に大首領から最後通告を受け、スカイライダーに最後の勝負を挑む決意をした彼は、自身に今まで味わったことの無い屈辱を与えた彼に恨みを晴らすべく、心が張り裂けんばかりの苦しみを与えてから殺す為、自身が洋の父親だと思い込ませるために偽の情報を流し、まんまと彼に自分が父親だと思いこかせることに成功。
そして洋を精神的に追い詰め、彼を自爆で道連れにしようと企むが、あと一歩の所で城茂に計画を看破され失敗。仮面ライダー2号、ストロンガー、そして怒りに打ち震えるスカイライダーの必殺のトリプルライダーキックを受け、体は爆発四散し敗走。頭脳と心臓だけの姿になりながらも何とか生き残り、大首領の元へ逃げて行き、大首領に肉体の復元と今一度のチャンスを与えるように懇願するが、最後通告を受けた後の敗北だったため、完全に大首領に見限られてしまい、粉々に握りつぶされて爆死、絶命した。
これに伴い、大首領自らが出陣することなった。