- 『火の光、灯火』又は『灯火に照らされてできる影』の意味
- 漫画・アニメ「NARUTO -ナルト-」に登場する階級。もしくはその階級につく人物。本項で紹介。
- 漫画・アニメ「NARUTO -ナルト-」の中国版タイトル「火影忍者」の略称。
- 漫画・アニメ「烈火の炎」に登場する、主人公の出身である忍者集団。もしくはそれにあやかり命名した主人公のチームの名前。
概要
火の国、木ノ葉隠れの里の里長の称号。
歴代 | 名前 | 師弟系譜、血縁 | 備考、二つ名等 |
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初代 | 千手柱間 |
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二代目 | 千手扉間 |
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三代目 | 猿飛ヒルゼン |
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四代目 | 波風ミナト |
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五代目 | 綱手 |
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六代目 | ??? |
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七代目 | ??? |
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また699話では六代目火影、700話では七代目火影が就任しているがその人物はネタバレにつき各々の当該記事を参照。
系譜で言えば、千手一族の血脈とその弟子たちで構成されているとも云える。
また、他里の影たちとは異なり、「国名(火の国)」と「得意遁術(火遁)」の属性が合致する者が少数派という意味でも特徴的である。
歴史
80年以上昔の戦国時代、千手一族とうちは一族は互いに戦闘一族として名を馳せていたが、長い争いの中で疲弊していく。
その最中、千手一族の長柱間は奇しくもかつて友となったうちは一族の長マダラと激闘後、幼き日にマダラと交わした『子供を激しい戦地へ送ったりしないで済む集落を作る』という夢を共に実現させようと訴えかけ、双方ともに休戦をする。
そして領土の平定を望んでいた火の国との協定を結び史上初の忍族連合体であり里が誕生し、マダラによって木ノ葉隠れの里と名付けられた。
また里の長、火影の名は火の国から里の代表を決めるよう要請があった際、『火の国を守る影』という意味から柱間が名付けた。
また戦乱の世に誕生したこの里システムは多くの者から高く評価され、模倣されていく。
「火の国の木ノ葉隠れと火影」というシステムは大国に飛び火し、所謂忍五大国の隠れ里と五影が誕生し、小国の中にも里システムは受け継がれた。
隠れ里 | 大国 | 里長の称号 | 尾獣 | 備考 |
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木ノ葉隠れ | 火の国 | 火影 | 九尾:九喇嘛 | 大陸のほぼ中央、森林が多い |
雲隠れ | 雷の国 | 雷影 | 二尾:又旅、八尾:牛鬼 | 高山などの山脈地帯が多い |
岩隠れ | 土の国 | 土影 | 四尾:孫悟空、五尾:穆王 | 岩山が多い |
霧隠れ | 水の国 | 水影 | 三尾:磯撫、六尾:犀犬 | 海などの特殊地形が多い |
砂隠れ | 風の国 | 風影 | 一尾:守鶴 | 砂漠の国で資源が少ない |
※七尾:重明は五影会談で五大国に属さない滝隠れの里に分配されている。
また自身が火影になると考えていなかった柱間の発案により、里を守る象徴として木ノ葉隠れには歴代の火影の顔が刻まれた火影岩が存在し、顔岩は里を見守るような形となっている。
モデルはアメリカのラシュモア山の大統領の胸像であり、連載当初はモデル同様、火影岩の顔岩は四つであった。
候補者
火影の引退や殉職、緊急時代に伴い前任の火影やご意見番たちなどの発言力のある上層部の上忍が次代の火影を推薦することがある。
その推挙の後、火の国の大名の承認を受け、上忍衆からの信任投票によって正式な火影となる。
ご意見番の水戸門ホムラ、うたたねコハルは三代目やダンゾウ同様二代目火影の弟子であり、火影選出に大きく関わっていた。
三代目の引退に伴う四代目火影の誕生の折には、大蛇丸は志村ダンゾウに推薦され、うちは一族は一族の長であるうちはフガクを推していたことが描かれている。
また三代目の殉職に伴う五代目火影の選出の折に、ご意見番の二人は自来也を五代目に推薦している。
自来也は上述の火影の師弟系譜から見ても、三代目火影の弟子にして四代目火影の師匠という非常に重要な立ち位置にあったが辞退し、同じ三代目火影の弟子であり初代火影の孫である綱手を推薦する。
また綱手が深手を負い意識不明の間、六代目火影の候補として志村ダンゾウ(自薦)とはたけカカシ(奈良シカク上忍の推薦)の名が上がる。
また里の創設期において、千手柱間は初代火影にうちはマダラを推していた。
しかし、火影は火の国と里の民意を反映させるべきとする千手扉間は異を唱えており、結局創設の立役者である柱間が初代火影に就任する。
火影という存在
火影を含む雷影、土影、水影、風影ら五影は全世界各国何万の忍者の頂点に君臨する忍者である。
すなわち影の名を継ぐということは所属する隠れ里で一番強い、里一番の忍者という解釈ができ、多くの忍や忍を志す少年少女の将来の夢として挙げられている。
作中では主人公であるうずまきナルトや三代目の孫・猿飛木ノ葉丸は火影になることを目標にしていた。
また過去には戦死した綱手の弟・縄樹と恋人・加藤ダン、かつてのカカシのチームメイト・うちはオビトらの夢であったが、この夢を実現できたのは連載当初は波風ミナトのみだった。
またナルトの母、うずまきクシナも転校初日の自己紹介の折に史上初の女性の火影になると啖呵をきっているが、これは他里出身の彼女が見くびられないために発言したものである。
また次世代の子供たちの中にも火影を目指す少女やそのサポート役を買って出る少年が存在するなど、大戦を終えてもなお多くの者たちの夢の象徴となっている。
歴代の火影たちは師弟関係を軸に就任しているが、うちはイタチはナルトに対し「”火影になった者”が皆から認められるんじゃない。“皆から認められた者”が火影になるんだ」と述べている。
事実、木ノ葉隠れの里の創設者である初代と二代目以降は木ノ葉隠れ創設に貢献した千手一族の血縁に関係なく、純粋に忍びとして最たる実力があり、リーダーにふさわしい器量の持ち主が火影に選ばれている。
また火影という存在はその戦闘能力のみならず、木ノ葉の里の精神的支柱としての側面があり、里の民を『家族』と称する者が多い。
火影と家族
火影の威光はその家族にまで及ぶ場合が多い。
初代火影の孫である綱手は『姫』と称されており、三代目の孫である木ノ葉丸は『お孫様』、七代目の息子は『若』と呼ばれていた。
また火影はその重責から多忙を極めており、家族をないがしろにしていると感じる子供もいる。
また尾獣を封印する人柱力となる人間は一部の例外を除き裏切りがないよう、五影の血縁者や配偶者、それに準ずる近い血縁関係にある人物が選ばれるのが常。
尾獣最強とされる九尾を擁する木ノ葉隠れでは初代火影の妻と四代目火影の妻子が九尾の人柱力であったことから、火影に任命される一つの基準として「暴走した九尾や人柱力を対処・処理できる」ことが必須となる。
また人柱力は里長である影を守る力、影の力を誇示する存在でもあるとされている。