いいえ……私に嫌いなものを語る資格など無い。
強いて言うなら、己自身でしょうか。この不貞の自分を、王に裁いてほしかった……。
プロフィール
ランスロット本来のクラスである。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するセイバーのサーヴァント。レアリティは☆4。
メインシナリオでは、第1部第六章「神聖円卓領域キャメロット」にて登場。
獅子王に仕える遊撃騎士。王の目的・真意を知り苦悩するも「最悪の中の最善」として獣に堕ちる道を選ぶ。
ちなみに同僚からはよく「黒騎士」として言及されているが、当初公開された設定画では鎧が白く、ユーザーに疑問を持たれていた。その後、実装に当って初期状態では鎧が黒いことがわかった(正確には紫)。
セイバーでの実装ゆえに、通称は「剣スロット」。
狂戦士として召喚された場合については、バーサーカー(Fate/Zero)を参照。
第六章で敵として登場した際の専用状態強化「凄烈」は、トリスタンと同型で防御性能をルーラーと同じにするというもの。ただ、トリスタンが「毒を遮断する」効果を併せ持つ一方、ランスロットのそれは「全ての弱体効果を遮断する」という強烈なもの。スタンや魅了も全て弾かれるので、搦め手を得意とするサーヴァントにとっては苦しい相手となる。
ただ、バーサーカーとアヴェンジャーは搦め手なしでも十分な火力を持っているため、理屈さえ分かってしまえばそこまで脅威というわけではない。また、チャージダウンと強化解除は弱体効果として扱われないので有効となる。
人物
正気な方のランスロット。特徴としては長髪から短髪になっており、髪色も明るくなっている。
正義を愛し、女性を敬い、邪悪を憎む清廉にして浪漫に溢れた姿は、アーサー王をして「理想の騎士」と評される。
質実剛健な合理主義者でもあり、常に正々堂々とし、忠義のためなら己の心情も曲げる騎士の鏡。それ故に、奸計を好む文官肌なアグラヴェインとは犬猿の仲である。
ただし、忠義が過ぎて強情になってしまうことも。その一方、大局を見極めることに長けた性格から、「善」ではないと判断した場合は、王やマスターの命令であろうと背くことも厭わない。
裏切りの騎士故か、基本的には自己嫌悪的。
聖杯への願いも「アーサー王に罰してほしい」というものである。
また、意外な一面として「女性好き」という軽薄なところがある。
敵であろうと助けたり、褒めたりするなど女性にだらしがないと言われてしまうことも。
だが、“女性は敬うべきもの”という感性が当たり前のようにあり、誰であろうが無条件に好意的な接し方をする結果、相手の女性に勘違いを与えてしまうだけ…との見方もある。まぁある意味一番厄介なタチと言えるかもしれないが…。
女性嫌いなアグラヴェインとはそうした点でも反りが合わない。
忠義と騎士道を己の信念として課す一方、根が真面目で律儀なため、人道倫理に悖る行いに抵抗を覚える清潔さも持ち合わせる。
王の勅令ならそれすら曲げて冷酷に振る舞ってみせるが、それに筋が通らないと感じていれば、命令内容の隙を突いて寛容な措置を密かに執るなど、自分の意思に沿って柔軟に動くことも。
同じ忠義の徒とは言え、ガウェインとはそうした点で異なっている。
このようなフランスの騎士としての性質から、王の勅命を絶対視する性質のブリテンの騎士とは衝突も多く、慕う者も多かった反面快く思わない者も多かったという。
こんな彼だが、息子のこととなるとどう接していいのかわからず、優柔不断な一面を垣間見せる。
正気を失った状態で成した子である上、生後すぐに修道院に預ける形で捨ててしまったことも災いし、成長後に出会っても当然ながら反目され、自分も親としての行動の取り方が分からず……。と、父親としての自覚はあれどイマイチ踏ん切りがつかず、時に面と向かうのを恐れて素っ頓狂な行動に出ることも。六章で予想斜め上の姿になった息子と再会してからは、余計に接し方がわからずに混乱している。
真名
円卓の騎士の1人。総合力で見れば円卓最強と謳われた武人。
そしてかのアーサー王の右腕にして親友である湖の騎士、または裏切りの騎士「ランスロット」。
元はフランスの一領土を治めていた領主であり、アーサー王の噂を聞きつけ興味と腕試しを兼ねてブリテンに赴く。その後は戦場での共闘を経て、その強さと正しさに感服。ブリテンはフランスとのコネクションを築く目的もあり彼を円卓に迎えた。
王の正しさ・清廉潔白さに心酔すると同時に、老いていく自身がその憧れた正しさを貫けなくなっていくジレンマ、そして相談から発展したギネヴィア王妃との不貞により追い詰められる。
最終的に自分の行いが円卓の崩壊を招いてしまったと心を痛め、出家して修道院に入った。
最期は後悔から食を絶ち、餓死という形で緩やかに自害したと伝えられる。
なお本来は別の伝説の主人公であり、後世になってアーサー王物語に組み込まれたキャラクター。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | B | A | B | C | B+ | A++ |
Fate/Grand Order materialⅣに記述されているステータスは上のステータスと違いトリスタンのステータスと全く同じであることから、こちらはおそらく誤植だと思われる
保有スキル
対魔力(B) | 魔除けの指輪による対魔力を有する。魔術詠唱三節以下のものを無効化する。大魔術、儀式呪法などをもってしても傷つけるのは難しい |
---|---|
騎乗(B) | 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせい。 |
湖の騎士(A) | 幼少の頃、湖の乙女に養育されていたことから、常に彼女の祝福を受けている。スキルを使用すると、一時的にではあるが幸運以外のステータスどれか一つに+を付加(実質的な倍加)することができる。 |
精霊の加護(A) | 精霊からの祝福により、危機的な局面において優先的に幸運を呼び寄せる能力。その発動は武勲を立てうる戦場においてのみに限定される。 |
無窮の武練(A+) | ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下でも十全の戦闘力を発揮できる。 |
宝具
己が栄光の為でなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)
- ランク:B
- 種別:対人宝具
- レンジ:0
- 最大捕捉:1人
他人に扮して数々の武勇を成した、ランスロットの故事を体現した宝具。本来のクラスで呼ばれたことで狂戦士時に失われていた機能も復活し、6章でトリスタンとの交戦で気がそれていたとは言え、高レベルの千里眼持ちのアーラシュを欺いて重傷を与えた。
明証されてないが2016年のハロウィン時に息子(娘)を見た瞬間に言い表せない感情とともに画面外に逃亡・即発動、以降部下や同僚、上司の気遣いもプラスして狂戦士の姿でしらを切ろうとした。
なお、当の息子(娘)には当然見抜かれた。
無毀なる湖光(アロンダイト)
ランク:A
- 種別:対人宝具
- レンジ:1~2
- 最大捕捉:
絶対に刃が毀れることのない名剣。「約束された勝利の剣」と起源を同じくする神造兵装。
この剣を抜いている間、全てのパラメーターは1ランク上昇する。また、竜退治の逸話を持つため竜属性を持つ相手に追加ダメージを負わせる。
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縛鎖全断・過重湖光
ランク:A
- 種別:対人・対軍宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:500人
最果てに至れ、限界を越えよ。彼方の王よ、この光を御覧あれ!
無毀なる湖光に過負荷を与え、籠められた魔力を漏出。攻撃として転用する。
本来であれば光の斬撃となる魔力をあえて放出せず、対象を斬りつけた際に解放する剣技に寄った宝具。
膨大な魔力は切断面から溢れ、その青い光はまさに湖のようだと称された。
つまるところ、この剣でつけられた切り口が爆発するというものである。
本来ならば軍勢相手に使用する宝具。
普通ならば過剰負荷に耐え切れず斬り付ける前に剣が砕け散ってしまう、斬り付けるまで持ったとしても剣を使い捨てなければならないため本来なら不可能なのだが、「決して壊れることがない」アロンダイトを得物としているからこそ成し得る絶技である。
騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)
ランク:A++
- 種別:対人宝具
- レンジ:1
- 最大捕捉:30人
手にしたものに「自分の宝具」として属性を与え扱う宝具能力。
どんな武器、どのような兵器であろうとも手にし魔力を巡らせることでDランク相当の擬似宝具となる。
宝具を手に取った場合は元からDランク以上の場合ならば従来のランクのまま支配下に置かれる。
ただし、この能力の適用範囲は、原則としてランスロットが『武器』として認識できるものに限られる。
FGOでは保有スキルとして扱われている。
Fate/GrandOrderでの性能
簡潔に言えば、すんごく強い。
ATKに偏ったステータスを持ち、スター運用と単体攻撃宝具を重視したアタッカー向きのセイバー。
Busterのヒット数が多めで、QuickやArtsからBusterに繋げてチェインが成り立つと、素の状態でも結構な量の星やNPを稼ぐことができる。加えて、スキル『湖の騎士』で初っ端NPを30及びスターを20稼ぎ、さらに『騎士は徒手にて死せず』で毎ターン15のスターを獲得、加えて『無窮の武練』で星を自分に集中しながら『騎士は~』で威力の上がったクリティカルを叩き込む…とまぁ、一人でクリティカルに完全特化した戦いができるすごい漢。「円卓最強」の誉れは伊達ではない。
カード配分も《Buster:2/Arts:2/Quick:1》と典型的なセイバー型で扱いやすく、宝具がArtsなため実質Artsを三枚持つことになり、味方の宝具回転を阻害しにくい。
宝具は「縛鎖全断・過重湖光」で、効果は上述の通り。
Arts性能UPの補正値は固定だが、敵への被ダメージUP状態が宝具チェインやNP200%以上で向上する。
自前でArts&Braveチェインが組めるだけでなく、これを利用したクリティカル連発によるNP即行再チャージも可能。場合によってはターンを開けずに宝具連続解放もできるという、他の同格以上のサーヴァントでも難しい芸当をさらりとこなして見せる。
これらの性能から☆4以下のセイバーではぶっちぎりの最強格で「実質的なレア度は☆4.5」と評されるほどであり、☆5&期間限定のセイバーに並び立つ強さともっぱらの評判。育成こそ大騎士勲章をそれなりに要求するものの、仮に安定したアーツパを組めるならば、まさに最強の騎士としてその力を奮ってくれるだろう。
強いて欠点を上げるとすれば、三つのスキルに絶大な強みを持つタイプであるため、特に『騎士は徒手にて死せず』の育成がほぼ前提となること。
他のサーヴァントのスキルに頼る手もあるが、より安定した運用を狙うならばある程度並行して三つのスキルを強化したほうが良い。しかしスキル強化の素材もかなり重いため、素材残量と他のメンバーと相談しながら育成しないと肝心なところで動作不良を起こしてしまう恐れもなくはない。
とはいえ『湖の騎士』は初期解禁されているうえNP増加は30で固定となるため、育成途上でも攻撃面ではだいぶ使い勝手が良い。
もう一つは防御バフ、回避、無敵など自己防衛手段が一切ないこと。敵の宝具に対してはマスターや他のサーヴァントのスキル頼みになる。
関連人物
彼が戴く唯一の王にして親友。ただし裏切りの経緯から顔向け出来ないとしているが、ギネヴィアとの一件に関してはアルトリア自身の秘密もあってむしろありがたいと思われていたフシもある。性別の秘密は不倫後にギネヴィアから知らされ、少女に王の重荷を背負わせていたことを悔いていた。その一方で人間の少女としての幸せを知らない身で、人々の幸福を愛している彼女の歪みを恐れもした。
ちなみに、他の円卓勢同様アーサー王大好きとは言え、オルタに対しては「何たる邪悪…!」と眉をひそめている。
アーサー王の后にして彼の不倫相手。彼がただ一人心を捧げて愛した面影。
彼女との不貞が王への裏切りになった事を悔いる一方、彼女を愛した事実に後悔はない。
また、彼女とランスロットが不貞に至った背景には王妃としての重圧とアーサー王のもつ秘密に対する苦悩があったとされ、不貞に走ったのはランスロットだけの非ではない。
犬猿の仲。嫌悪の対象であり、彼の事になると盲目的な敵意を向けてしまう。
ギネヴィアとランスロットの不貞の現場をおさえたのもアグラヴェインであり、その際にギネヴィアを罵ってしまったため逆上したランスロットによって殺害されている。また、一説にはアグラヴェインが日頃からギネヴィアを脅していたという話もあり、ランスロットが彼を嫌悪する原因の一つとなったという。
彼もまた同じ忠烈の士であったのだが、価値観の違いから早々歩み寄れる訳がなく、向こうからも嫌悪されていたせいか、相互理解を果たすことはついになかった。
六章では戦闘に於いて実力差で追い詰めていたが、彼の王に対する心情の吐露を聞き動揺、その隙を突かれ生前のツケを払わされた。が、ランスロットも最初から素直に斃れるつもりなどなく、最終的に共倒れに持ち込んでいる。
アグラヴェインと共にギネヴィアとの不貞を暴いた怨敵。不貞の現場に押し入った騎士達を全員返り討ちにして殺した中、モードレッドだけ唯一取り逃がした。
ただし最後まで彼女の出自を知らなかったため、カルデアで素顔を見た時は驚愕を隠せなかった様子で、接し方に困っている。
生前ランスロットをとても慕っていた騎士。ガウェイン卿の妹。ギネヴィアを巡る最中、彼女を殺した事を今でも後悔し続けている。
(ちなみにランスロットは、非武装の喪服姿の彼女を護衛と誤認して殺害したという騎士としても、人間としてもアウト判定を喰らうと思われる程の事をしでかしている)
マイルームでガレスが女性である事をほのめかし、後日奈須きのこ氏の公式ブログ「竹箒日記」で公開された第六章前日譚にて確定した。
「聖杯の騎士」にして不貞の息子。
魔法をかけられ正気を失っている内に作ってしまったとは言え、正気に戻った途端に彼の元から去ってしまったため、親子仲は最悪。ただし、ランスロットも親心があったらしく、円卓参加後は父親として接しようとしているのだが、失敗している。
ランスロットは彼がマシュを救ったことを誇りに思っているらしい。
円卓の同僚にして友人。お互いに道ならぬ恋をした者同士、「禁断の恋話」について熱く語り合っていた。
しかし、ダ・ヴィンチちゃんと共謀して彼のベストアルバムを作るなど、あの無神経な生前の舌禍の件を僅かながらも根に持っているのかもしれない。
円卓の同僚にしてランスロットと並び立つ実力者。お互いに実力を認め合っていたが、ギネヴィアとの不貞による王への裏切り、そして両者が可愛がっていたガレスを故意でないにせよランスロットが殺してしまったことで、二人の関係は修復不可能なものとなった(なお、原典では兄弟ではなく無抵抗の騎士をランスロットが殺害した事で関係が修復不可能になった話もある)。
また生前ガウェインを仕留めたのはモードレッドだが、その際ガウェインはランスロットとの決闘で負った傷が癒えておらず押し負けたらしい。
ただし、ガウェインの方が「ランスロットを許せなかったのは自身の未熟ゆえ」と省みており、サーヴァントになった後の二人の関係は決別前に近い状態まで回復している。
ちなみに、生前のランスロットはガウェインを負かしたことがあり、そのためにガウェインのスキル「聖者の数字」が効かないとされている。
ランスロットの養母である湖の貴婦人。星の聖剣を鍛え上げたヴィヴィアンとは別人(別妖精)。
アーサー王物語に登場する女性の名前。特にランスロットの周囲には多くのエレインが登場する。
ちなみにカーボネックのエレインは息子ギャラハッドの実母である。
息子の霊基を譲り受けたデミ・サーヴァントの少女。
精神面での感情も受け継いでるため、思春期・反抗期真っ只中の「娘」に対してますます接し方がわからず混乱する羽目に。「お父さん」と呼ばれるのが念願だったらしいが、サーヴァントになってからその夢が実現。ただし急に呼ばれると精神的にクるものがあるらしい。彼女を見た瞬間に逃げ出したり、なかなか声をかけられなかったり、他人を装って接したりするなど、側から見ると情け無い父親に見える残念っぷりを発揮する。それでも彼女の奥底の霊基に対して慈しみの視線を向けることもあるとか。
ちなみに、女性に言葉を掛けている所(ナンパ)を見られた場合の呼ばれ方は『穀潰し』。
バーサーカーで召喚された場合のランスロット。今のところゲーム上では特殊台詞や関わりなどがないため当人がどう思っているのかは不明。
その他
ただ、本来の合理主義でありながらやや頑固な性格が表に出てくるので、バーサーカー時とはまた別のベクトルで(下手するとバーサーカー時以上に)扱いが難しくなると思われる。特に何かと粗や欠点が多いマスターや、合理性を軽んじるマスターとはすこぶる相性が悪くなってしまう。
また、その毒舌は自分自身に対しても容赦がなく、「不忠の大罪を犯し、円卓崩壊の原因の一つを作った自分が騎士(セイバー)だなんて笑える冗談だ。自分はバーサーカーこそが最も相応しい」と容赦なく自虐している。
関連イラスト
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Fate/GrandOrder セイバー(Fate) サーヴァント
ゼロ:中の人が同じ剣士キャラ。凶暴化した姿も存在するという共通点も。なお、バレンタインのお返しに貰える☆4概念礼装『いと気高き希望の花よ』の元になった花はなんとアイリスの花である。ちなみに続編作品に登場する彼の影とも言える存在の中の人はアーチャーである。更にさらにプロトセイバーの中の人はロックマンX8にてエックスの声を担当している。なお、どうでも良い余談だが、タイころの発売元はそれらの作品の生みの親であるカプコンだったりする。