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シャア専用ザクの編集履歴

2020-07-31 23:09:02 バージョン

シャア専用ザク

しゃあせんようざく

『機動戦士ガンダム』に登場する、シャア・アズナブル少佐専用のザクⅡ。 この記事では機種全体としてのS型についても解説する。

『見せてもらおうか、連邦軍のMSの性能とやらを』


機体データ

型式番号MS-06S
所属ジオン公国宇宙攻撃軍ファルメル隊(シャア・アズナブル機)
ジオニック
生産形態指揮官向けカスタム機
頭頂高17.5m
本体重量56.2t
全備重量74.5t
出力976kW
推力51,600kg
装甲材質超硬スチール合金
武装ザクマシンガン、ザクバズーカ、ヒートホークシュツルムファウスト、ASR-78対艦ライフル(THE ORIGIN版)

機体説明

型式番号MS-06S。末尾のSは指揮官用を意味する。映像としての初出は機動戦士ガンダムだが、S型として設定が追加されたのはMSVからである。


ザクⅡF型を元に指揮官やエースパイロット用に推力を30%増し、脚部内燃料タンクを拡張するなど細部が改修された機体である。通信能力を強化するためのブレードアンテナが標準で装備されているのも特徴のひとつ。

ただしその機動性ゆえに制御が難しくなっており、推進剤の消費量は増加分のそれを上回り稼働時間も短くなっている。

その機動性の強化に重点を置いたコンセプトから高機動型ザクⅡに至るまでの過渡期にある機体とも考えられている。


指揮官はパーソナルカラーに塗装することを許されており、その中で特に有名なのが、シャア・アズナブル少佐が搭乗した機体である。

シャア専用機は「赤い彗星」の名の通り全身を朝焼けをイメージした(THE ORIGINでの設定)赤系統のカラーで塗装している。


劇中での活躍

TV版第2話で初登場。

シャア・アズナブルは、その類稀な操縦能力でザクIIの性能を限界まで引き出し、一般機(F型)と指揮官機の違いがあるとはいえ、「通常の3倍のスピード」と恐れられたほどの速さで専用機を乗りこなした。


シャアの搭乗した機体の中で、続編も含めて全く損傷しなかったのはこのシャア専用ザクだけである。ただし、ザクの武装ではガンダムに大きな損傷を与えることもできなかった。(ヒートホークであればうまく当たればガンダムを破壊できるが、その機会は来なかった)


第10話でガルマを謀殺して以降登場せず、以後の消息は不明。

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』ではオデッサ作戦前にガンダムと決闘を行うために再登場。連邦軍側のMS隊を壊滅させ、ガンダムとの一騎打ちに持ち込むが、頭部を破壊されて海中に転落し、シャアは脱出したためそのまま放棄された。


『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』およびOVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO』ではまだ赤い彗星の通り名を頂戴する以前のシャア・アズナブル中尉がルウム戦役にて5隻の戦艦を沈める活躍「シャアの五艘跳び」が描かれている。


短編OVA『GUNDAM EVOLVE』ではクワトロ・バジーナと名前を変えエゥーゴに入隊したシャアがリック・ディアスのシミュレーションで遭遇した仮想敵機として登場、メカニックによれば当時のモノとほとんど変わらないデータだったとか。

このザクに惨敗してしまったクワトロは機嫌を損ねてアーガマに向けて実弾を放ってプローブを破壊、挙句の果てに始末書まで一度握り潰すといった大人げない暴挙に出た。


シャア以外のパイロット

シャア以外に著名なパイロットとして黒い三連星が挙げられる他、たった3機しか実戦配備されなかった高機動型ザクⅡ後期型のパイロットとして知られるジョニー・ライデン、ロバート・ギリアム、ギャビー・ハザードの3人全てがこの機体の搭乗経験があったとされる。


本来は指揮官用として生産されており頭部ブレードアンテナが標準装備されている当機ではあるが、黒い三連星では他の搭乗機の例に漏れず小隊単位で運用されていることもあってか、ブレードアンテナを備え付けてあるのは隊長機であるガイア機のみとなっている。また、オルテガ機はランドセルに予備弾倉を収納するコンテナが増設されている。


スーパーロボット大戦シリーズ』では通常はシャアが搭乗するが、『COMPACT2』ではコマンダー・ベンメル(byガンダムの前番組)の「ベンメルコレクション」として無人機に改造されて登場する。リメイク版の『IMPACT』では特定の条件を踏むことで、バーニィが奪取できる。つまりバーニィ専用シャア専用ザクということになる(その後、他ガンダムキャラでの乗り換えが可能になる)。

α』では隠し条件を満たすことで一時的にジュドー・アーシタが搭乗している。


ガンプラ

ガンダムを代表する敵役であるため、当然のことながら殆どのスケール、ブランドで発売されている。


元の映像作品におけるシャア専用機は赤と言うには些か薄い色をしており、ローズピンクをメインに胴体がワインレッド(ローズピンクがサーモンピンク、ワインレッドが小豆色とも)という配色で成り立っている。ただしHGUCではワインレッドではなく茶色、THE ORIGIN版では赤の色合いがかなり濃くなっている等、キットによっては細かな差も見られる。

ただいずれにしても「深紅の稲妻」の異名を取るの他人、ジョニー・ライデンの搭乗していたザクⅡS型以降の機体に用いられている赤よりは鮮明さに劣るというのが大方の見解の模様。


基本的に量産型ザクの成型色を変更してアンテナを付けるだけで商品として成立するので量産型ザクも共に商品化されていることが多いが、旧HGについては量産型ザクのみの発売で終わっている。

初代MG以降、スラスターを強化したという設定を踏襲してランドセルや脚部を量産型とは差別化することが増えたが、アプローチの方法はブランドによってまちまちである。


HGUCでは2015年にリバイブされたガンダムに対し長らくリニューアルキットが存在しなかった(THE ORIGINはパラレルなのでHGUCのナンバリングから外されている)が、2020年にリバイブ版が発売された。

本体はABS・ポリキャップレスの新規造形だが、武装と一部手首を高機動型ザクから流用しており、肩部シールドのダボ穴はTHE ORIGIN版ザクバズーカの弾倉(=バリスティックウエポンズのファンネルポッド)と規格を共有している。

また、スカートはスタンダードな分割式の硬質パーツとアニメ劇中の「歪む」可動を再現した軟質パーツの選択式。更に前腕のロール軸により所謂『ガワラ立ち』も再現可能になっている。


その他の展開

最初のインパクトが強かったからか、「シャアといえば当機」というイメージは強い。

シャアを演じた池田秀一氏は朝日新聞にて「お台場のガンダムについてどう思われますか」と尋ねられた際、冗談めかして「おれの演じたシャアのシャア専用ザクも1/1スケールで展示してほしいね」と答えたことがある。


スパロボでは隠しユニットとして『スーパーロボット大戦F完結編』で初登場した。『第3次』にも出てた? ありゃシャア専用ザク改だ。

他、ザクが大好きなジオンのパイロットにも良くも悪くもファンが多い。


関連タグ

ザク シャア専用


シャア専用ザクⅠ シャア専用ズゴック シャア専用ゲルググ ジオング リック・ディアス

百式 サザビー…歴代のシャアの搭乗機。


シナンジュ…搭乗者はシャアとは似て非なる人物だが、彼の存在を含め型式番号や戦闘描写などオマージュが多い。


ガナーザクウォーリアルナマリア・ホーク専用)…こちらは赤の色合いが強く角が無い。

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