「力だ…力が欲しい!」
「超えてやる! 俺を見下したあいつらを!!」
CV:宮迫博之(ウルトラ銀河伝説)、小野友樹(ウルトラマンジード、ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀他)
概要
闇に堕ちた悪の戦士、ウルトラマンベリアルのかつての姿。
元々はシルバー族のウルトラマンだったらしく、外見は初代ウルトラマンなどに似た勇ましい姿をしているが、この時点でも既に目付きが少し悪いのが見て取れる(目の形はアグルに近い)。
また、目以外にも口元から耳まで繋がった髭のようなラインなど、元からややいかつい顔立ちをしていたようである。
この時からかなり過激な思想の持ち主だったらしく、闇に堕ちる要素は備わっていた。
「ウルトラマンは神ではない」という言葉があるが、ある意味ベリアルはこの言葉を体現しており、ライバルが着々と実力を付けて出世した事による嫉妬、光の戦士でありながら強大な闇の力に惹かれてしまい、終いにはプラズマスパークに手を出そうとして、追放されてしまった結果などを見ると、ベリアルは神というより、人間と同じ様に心の弱さを持った存在と言った方が等しい。
その後、レイブラッド星人の手により、光の巨人から闇の巨人へと変貌し、現在に至る。
闇に堕ちる前の性格や各種の詳しい経緯などは、親記事のベリアルの項を参照。
『ウルトラ銀河伝説』の回想で登場して以降、アーリースタイルとしての姿はヒーローショーなど映像作品外でしか見る事はなかったが、『ウルトラマンジード』最終話では父であるベリアルが心に抱えていた憎しみの感情をリクが受け止めたことで、(あくまで精神世界の中ではあるが)彼の中に宿っていたレイブラッドの因子が失われ、アーリースタイルの姿に戻るというシーンがあった。
その後、後述の『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』の第2部にて本格的な再登場を果たす。
ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀
3人のキーパーソンの1人として登場。
詳細は親記事のベリアルの項を参照。
ちなみに英語版の声優は「Jack Merluzzi」氏だが、彼は前作ではベリアルの宿敵であるウルトラマンゼロを演じている(『大いなる陰謀』では前作でウルトラダークキラーを演じたエリック・ケルソー氏が英語版ゼロを担当)。
戦闘能力・必殺技
戦闘スタイルは息子のジードに似た荒々しいもので、ファインディングポーズもプリミティブに近いものとなっている。
- デスシウム光線
両手を十時に組んでスペシウム光線と同じ構えで放つ、赤い稲妻を纏った必殺光線。
ジャックのスペシウム光線のように指を伸ばして放つタイプと、レッキングバーストのように指を伸ばしきらないタイプの2つの構えがある。
無抵抗だったとはいえナックル星人とババルウ星人を2人同時に撃破し、ウルトラマンケンのバリアを破るなどかなり高い威力を持つ。
- 稲妻光線(正式名称不明)
腕から稲妻を纏った光線を放つ技。
自身を止めようとしたゾフィーに向けて放ち、彼を大きく吹っ飛ばした。
- ベリアルクロー(正式名称不明)
手に赤い爪状のエネルギーを発生させて相手を引っ掻く技。
格闘戦で多様しており、ゴドラ星人を一撃で粉砕した。
- 手から放つ光線(正式名称不明)
連続で発射できる、手から放つ直線上の光線。
ジード(リク)版アーリースタイル?
ベリアルの息子である朝倉リクがジードへとフュージョンライズ(変身)する際に一瞬ではあるが出現するもの。
ロイヤルメガマスターおよび最終話での変身シーンから、リクが一度この形態に変身したあとウルトラカプセルの力が重なりフュージョンライズが完了することがわかる。
- ジード本編ではほかにも最終回でゼガンとともに発生させた時空の歪みから帰還し、変身解除する際にもこの姿が確認できる。
- ウルトラマンZでは、ギャラクシーライジングへの変身の際にその姿が鮮明にされている。
前作序盤のオーブオリジン同様、本編では光に包まれていて詳しい姿は出ていないが、それらの描写とウルティメイトファイナルへの変身に使用するエボリューションカプセルの画像から、「目の色はジードに近い水色より」「姿はほとんどベリアルのものと同じだが、カラータイマーはジードのもの」ということが推察できる。
その後、超全集にて詳細な姿が判明したが、スーツがアーリーベリアルの流用な為かカラータイマーが違うくらいの差となっている。これによれば一度ジードライザーから発せられる光でこの形態になった後、各形態へ変身するというプロセスを踏むようだ。
なお、"アーリー"(early)とは「最初の」「初期の」という意味合いのため、ベリアルやジャグラーと違い"アーリー"というのは厳密には適さないと言える(初期変身形態という意味では間違っていないのかもしれないが)。
ジードの正体とロイヤルメガマスターへの変身シーン、エボリューションカプセルの画像を見る限りでは、リク自身がカプセル無しでウルトラ戦士に変身できていたら…というIFに近いものなのかもしれない。
ちなみに坂本監督によればベリアルの遺伝子をもつのだからジード本来の姿はベリアルアーリースタイルのような姿なのだろうということで登場させているとのこと。監督的にはジード本来の姿ととらえても良いようだ。
上述したようにアーリースタイルだと意味合いがずれることもあり、この形態について語る際にはオーブに合わせた仮称「ジードオリジン」そのほかでは「ジード素体」などの言い方が少なくないようだ(超全集でも正式名称が判明していないという関係もある)。
その他
ジャグラスジャグラーは胸に三日月模様の傷ができる前の姿がアーリースタイルと呼ばれている。
ただし、pixivでは今の所ジャグラーのイラストにアーリースタイルのタグは使われていない。
光の国から生まれたもう一人の悪のウルトラマンであるウルトラマントレギアは『タイガ』にてタロウとの関係(および出身)が明かされた事で、視聴者の間では「トレギアにもベリアルのようなアーリースタイルがあるのでは?」という考察がされていた(最も、拘束具をつけているような姿から初登場の時点で別の正体があるのでは?とファンの一部から疑われていた)。
そして大いなる陰謀のPV2弾で彼のアーリースタイルが初披露され、その存在が確定した。
彼のアーリースタイルについてはこちらを参照。
余談
スーツはウルトラマンゼアスの予備用スーツを改造したもの。また、当初は既存のウルトラマンのスーツを真っ黒に塗るだけの予定であった。
ちなみに改造元になったゼアスもベリアルと同じく口が開くウルトラマンである。
ソフビ人形は2011年9月10日に販売されたが、この時は闇に堕ちる前の姿であるにも関わらずウルトラ怪獣シリーズEXとしてラインナップされていた。
その後、2020年4月11日に500シリーズ規格でラインナップされた際にはウルトラヒーローシリーズ枠に変更されている。
一方で大いなる陰謀で共演したトレギアのアーリースタイルは何故かウルトラ怪獣シリーズ枠であり、ベリアルとトレギアで扱いが異なる理由は不明。
関連タグ
- ウルトラマンベリアル
- ウルトラマンジード
- ウルティメイトファイナル
- バッタ男:ジード版の扱いはこれに近い。