曖昧さ回避
- 不慮の事故などにより、交通機関の便名の数字を半永久的に封印すること。例としては日本航空123便墜落事故以降、日本航空で123及び対となる122は永久欠番扱いである。
- スポーツの団体競技において、輝かしい実績を挙げた所属選手の(主に)背番号を欠番にすること。本項目ではこちらについて解説する。
概要
野球やサッカー、バスケットボ-ルなど、背番号を使う競技において輝かしい実績を挙げた選手を讃えるため、その選手の引退後、その番号を他の選手に使わせないようにする措置の事である。
野球における初めて永久欠番はニューヨーク・ヤンキースに在籍したルー・ゲーリッグの「4」で、1939年に制定されている。ヤンキースではかつての名選手が一桁台の背番号をつけていたケースが多く、一桁台の番号が全て永久欠番となっている。
日本のプロ野球では1947年に制定された巨人の黒沢俊夫がつけていた「4」が最初とされている。なお、黒沢は腸チフスで亡くなっており、彼の背番号である「4」が死を連想させ不吉であるため永久欠番となったという俗説があるが確かではない。
讃える意味とは別に、死に、死人を連想させる「42」は日本人がほとんどつけない番号であるが、日本にくる外国人は好んで使う番号である。これは「42」が黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンを讃えて「メジャ-全球団が永久欠番」に制定した番号であり、メジャーではつけられないためである。また、「13」は「13=悪魔(サタン)」との連想から特にキリスト教徒はこれを嫌うことが少なくない。(映画「13日の金曜日」などで知られているため、日本人でもつけたがらない者は多い)。
なお、サッカードイツ代表では、伝説的ストライカーのゲルト・ミュラーが着用していたことから、13番が一種のエースナンバーとしての扱いを受けている。
サッカー・Jリーグ・横浜・F・マリノスはかつて在籍した松田直樹(当時・松本山雅)が練習中急死したことにより、同選手がつけていた背番号「3」を永久欠番としている。
アメリカンフットボール・NFLのデンバー・ブロンコスはペイトン・マニングとの契約に際して、既に永久欠番になっていた「18」(マニングがインディアナポリス・コルツ時代に使用していた)を解禁して用意し、マニングの引退を以てトリプカとマニングの2人の名前で永久欠番とした。
また、ラスベガス・レイダースやアトランタ・ファルコンズは永久欠番を作らない方針を掲げている。
フィクション作品における永久欠番
ドカベンなど、現実のプロ野球とリンクさせて、架空選手を活躍させる場合、扱いが困るのが、架空の登場キャラに何番の背番号を与えるか、という問題が生じる。
巨人の星の星飛雄馬は川上哲治の背番号「16」(新・巨人の星では長嶋茂雄の背番号「3」)、侍ジャイアンツの番場蛮は前述黒沢の背番号「4」を使っている。
これは現実の選手が使ってる背番号は使えない、かと言って現実に空いてる背番号が連載中に使われるようになったら、変更しなくてはならない、という理由から永久欠番の背番号を使ったものとされる。
ドカベンでは現実では存在しない「01」「02」などを使用(一時、阪神で02を使っていたが、現在は規定で使えない)。スーパ-スターズ編以降は現実の球団に遠慮がなくなったため、これらの架空球団に所属する選手の番号は普通の番号となっている。
野球狂の詩では東京メッツが架空の球団であることもあって野呂尋久須の背番号「03」以外は実在する球団と同様の普通の背番号をつけているが、阪神タイガースに入団したとされる王島大介は背番号「10」、沢村慶司郎は背番号「11」と実在する同球団の永久欠番をつけた設定となっている。
一方で、同じ水島作品のあぶさんにおいてホークス(南海・ダイエー・ソフトバンク)に所属していた景浦安武は背番号90で、こちらは現実のホークスでも同漫画の連載中は欠番となっていたが、これは「現実の球団があぶさんの功績を讃える意味で欠番にした」のであり、南海時代から20年以上続く伝統となっていた。あぶさんの連載が終了した後、2016年に使用が解禁された。
現在の永久欠番
関連タグ
中島みゆき:この名の楽曲がある。
止め名:大相撲の四股名や歌舞伎の名跡における永久欠番に相当。
ファイティング原田:日本ボクシングコミッション(JBC)では「ファイティング」が欠名とされている。