データ/ジャンプ力:60m、100m走1.6秒。
概要
デストロンの作戦行動を目撃した為に命を狙われる事になった上に家族を皆殺しにされ、更にデストロンの罠に掛かり、死の危険にさらされたダブルライダーを庇った事で瀕死の重傷を負った風見志郎を助ける為の緊急の処置として仮面ライダー1号、2号が彼に改造手術を施して誕生した第3の戦士。
1号から“技”を、2号からは“力”を受け継ぎ、ダブルライダーの力と技を象徴する“ダブルタイフーン”を装備しており、変身時にはダブルライダーの変身ポーズの組合せたポーズを取りながら「変身!V3(ブイスリャー)」との掛け声とともに変身する。
戦闘の際はダブルライダーから受け継いだ能力をいかんなく発揮して自身の持つ本来の高い身体能力から編み出した必殺技を駆使してデストロンの怪人たちと対決するが、その他にも彼独自の特殊能力である“V3・26の秘密”と呼ばれる秘めた力を備えており、当初はダブルライダーがカメバズーカの体内にセットされた原子爆弾から東京を護る為に太平洋へと消えた(厳密には一時行方不明となった)為に自身も殆ど把握しておらず、物語の前半ではこれらの能力を引き出すために猛特訓でその力を引き出したり、本人の予期せぬ偶然により把握することが多かった………。
のだが、物語の後半では殆ど使用する事はなくなって行き、V3本人の経験や特訓、自らの身体能力を使って編み出される必達技で怪人たちと渡り合うことが多くなってゆく。
これについては番組の路線変更という大人の事情にもよることなのだが、『仮面ライダーSPIRITS』の解釈によれば自身の性能に頼り切った戦いをプライドが高い志郎本人が嫌った事によるものだとされている。
それを裏付けるようにテレビマガジン読者プレゼント『V3秘密シート』に収録されているミサイルコンドルとの対決後の会話によれば、普段から猛トレーニング(改造人間仕様)で体を鍛えていることが本人の口から語られている。
『極上空間』の宮内洋氏の発言によれば変身ポーズは横綱の土俵入りを元に編み出されたという。
死の弱点
完璧に思えるV3にも自身の死につながる致命的な弱点を持っている。
劇中では“全エネルギーを放出する最大の必殺技『逆ダブルタイフーン』を使用すると3時間変身不能になる”ということ以外の弱点は判明していない(しかもこの設定。第37話で無かったことなったのか、脚本家が忘れていたのか、普通に使用できるようになっていたり、そもそのそれの技の前提を覆す“V3全エネルギー解放(しかも変身は解除されていない)”という技を披露してしている)。
※一応擁護すると、第20話でダブルライダーからダブルタイフーンにエネルギーを供給できるメダルを送られていたので、それを使ったのかもしれない。
残る3つについては不明だが、当時の児童雑誌に掲載された設定では“26の秘密の1つ『V3バリヤー』で耐えられる電圧は100万Vまで”、“砂地での戦いが苦手”、“深海1万m級の高圧力には耐えられない”というものがあるらしいが、このうちの1つである“砂地での戦いが苦手”は第3話においてデストロンが特時に集めた戦闘データを元に割り出していたので、はっきり言って死の弱点の1つとは言えないような気がしないでもないが…。
また、同話において“ダブルタイフーンを塞がれると能力が低下する”という弱点が判明している。
その他にも“強力な磁力を浴びると電子頭脳の機能が一時的に低下する”というものが存在している。
名前の由来
名前は勝利を現す“Victory”の頭文字Vと、仮面ライダー3号という意味の3を併せたものとなっている。
これが『スーパーヒーロー大戦GP』の3号じゃないんだ…(byミオ)に対する回答なんだ(by志郎)。
主な必殺技
V3キック
ダブルライダーの必殺技『ライダーキック』を継承したV3の必殺技。
なのだが、これ単発では威力が低いのか第18話でスプレーネズミとクサリガマテントウを仕留めるまでは(自らワザと死地に赴いたガマボイラーは除く)決め技にはならなかった為、おやっさんとの特訓や、空中で様々なアクションを加えて威力を増幅して放つなどの工夫を施して新たな技のバリエーションを増やしていった。
V3回転フルキック(V3フル回転キック)
空中前転を三回した後に体を真っ直ぐ伸ばして両足でキックを放つV3の代表的な必殺技の1つ。ミサイルヤモリを初めとする7体のデストロン怪人を撃破している。
V3きりもみ反転キック
キックを入れて反転した後に相手にV3きりもみキックを叩き込む必殺技。
デストロン初代日本支部長・ドクトルGの真の姿であるカニレーザーを倒した。
V3ダブル反転キック
敵に対して飛び蹴りを叩き込んでからその反動を利用して左右に一回ずる反転を行い、そのまま両足で飛び蹴りを放つ必殺技。スカイライダーでも登場し、ネオショッカー怪人・マントコングを倒した。
V3マッハキック
ツバサ大僧正の真の姿にして、サイダンプと並ぶデストロンの強豪怪人・死人コウモリに敗れたV3がおやっさんと共に血のにじむような特訓の末に編み出した必殺技。体全体を大回転させ、円盤の様に滑空して両足で敵に蹴りを叩き込む大技で、見事死人コウモリを葬り去った。
V3回転ダブルキック
家族を皆殺しにした怨敵・ハサミジャガーを倒した必殺技。
体を回転させながら敵にキックを撃ち込み、その反動を利用して再び空中へと飛び、そしてもう一発的にキックを叩き込む。
該当記事緒参照。
モチーフについて
一般的にモチーフはトンボだと紹介され、現在の公式見解でも「トンボ」だとされている。
頭部をよく見れば赤い部分がトンボの複眼に、白い部分が蜻蛉の顔に似ているのがわかる。
一方で、1号2号と同じくバッタモチーフという説もないわけではない。2021年7月13日放送の『林修の今でしょ!講座』では藤岡弘、氏が「石ノ森先生からバッタモチーフだと聞いた」という旨を語っており、同席していた宮内洋氏も(ダブルライダーが改造したんだから)バッタかトンボなのかはっきりしてくれとジョーク気味に詰め寄る場面も見られた。これもあくまで一つの見解にすぎず、バッタモチーフだという事が確定したわけではないので注意されたし(白倉Pも諸説あると述べている)。結局の所、モチーフを確定づける決定的な資料がなければ判断できないのである。
尤も、後述のリメイク版に関してはバッタで間違いないと思われる。
リメイク
身長 | 190cm |
---|---|
体重 | 78kg |
パンチ力 | 4t |
キック力 | 12t |
ジャンプ力 | ひと跳び18.00m |
走力 | 100mを4.0秒 |
映画『仮面ライダーTHENEXT』ではショッカーが開発したナノロボットによって改造手術を施された新型改造人間という設定で登場。
その性能は旧型の1号、2号をはるかに上回っており、劇中では苦戦する描写すらない圧倒的な戦闘能力を誇る。
洗脳や記憶処理は施されていないようだが、ナノマシンによる改造手術の適合者が恐ろしく少ない上に、生き残る確率が極めて低いという理由から、自身が選ばれし者=特別な存在であるとして強い自負心を持つようにマインドコントロールされており、さらに自身の性能がハイスペックということから来る自信ゆえにその力に酔いしれているらしく、自身を特別な存在にしてくれたと理由からショッカーに対しては極めて高い忠誠心を持っている模様。
原作と違って本作ではショッカーライダーの最新型という設定を強調する為なのか、全体的にカラーリングがダークトーンになっており、更にマフラーの色も緑色に、手袋の色も本作のショッカーライダーと同じ金色となっているが、最大の相違は力の源である“ダブルタイフーン”の性能が、風や熱のエネルギーを吸収し、V3自体の力に変換させるというものへとバージョンアップしている事である。
なお本作の名前の由来は“仮面ライダー1号・2号を凌駕した力を与えられたホッパー型改造人間(ショッカーライダー)Version 3”という意味である。その為、オリジナル版V3と違いバッタである。
必殺技は『V3反転キック』
CV
- 宮内洋(オリジナルキャスト)
- 田中亮一(『SD』)
- 関智一(『レッツゴー仮面ライダー』など)
- 松本保典(『ネット版レッツゴー仮面ライダー』)
- 田中大文(『MOVIE大戦MEGAMAX』など)
- 中井和哉(『仮面ライダーフルスロットル』他パチンコ媒体)
スーツアクター
- 中屋敷鉄也(メイン)
- 中村祐(第1話、第2話)
- 佐藤巧(トランポリン)
- 熊沢敏明(オートバイスタント)
- 河原崎洋夫(『ストロンガー』、『仮面ライダー(新)』、『劇場版スーパー1』)
- 宮崎剛(『BLACK RX』)
- 高岩成二(『オールライダー対大ショッカー』)
- 伊藤慎(『THE NEXT』(リメイク版)、『オールライダー対大ショッカー』、『オールライダー超スピンオフ』)
関連項目
仮面ライダードレイク:「トンボ」をモチーフにした後輩ライダー。